複数人で同時に音楽を聴きたい場合、スピーカを使うのが一般的ですが、たとえばカフェなど音を出せない場所で誰かと一緒に聴きたい場合、音声を複数のヘッドフォンに出力する「シェア聴き」ができると便利です。
数人規模なら有線接続でも何とかなりますが、それ以上になるとワイヤレスの接続が理想です。通常のBluetoothヘッドフォンは1台にしか出力できないため、現状で最適な選択肢といえるのは、観客全員がヘッドフォンを装着してのコンサートなどでも使用実績のある「MOTO iD」などの専用設計品。多少高価ですが、必要な性能はしっかりと備わっています。
共有方法はコスパ重視から本格派まで
ヘッドフォン出力の分岐プラグは100円ショップでも入手でき、造りのしっかりしたメーカー品でも1000円以下程度で入手できます。電流を単純に分岐するだけですが、イヤフォンタイプを程々の音量で聴く程度であれば問題ありません。
一方ヘッドフォンアンプは、1台だけで使った場合も、デバイスにヘッドフォンを直挿しした場合よりパワフルに駆動できるので、音質改善に効果的な場合もあります。
また、本格的にシェア聴きしたいのであれば、アツデン(AZDEN)「MOTO iD」がおすすめ。で使われている方式がブルートゥースよりも低遅延・高音質なので、こちらも単体利用においても魅力的な製品といえます。映像作品の試写などで、何台ものヘッドフォンを同時使用したい場合にも効果的でしょう。
●コスパ重視ならアナログ分配
一番手軽でコストがかからないのは、分岐プラグを使ってヘッドフォン出力を分ける方法。プラグは100円ショップでも入手でき、音量や音質は若干さがるものの、十分実用範囲です。2台だけで良い場合は最初に考慮してもよいでしょう。なお、iPhone 7以降のiPhoneでは、「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」が必要になります。
Lightning – 3.5 mm ヘッドフォンジャックアダプタ
【発売】アップルジャパン
【価格】900円(税別)
●ヘッドフォンアンプで高音質に
複数のヘッドフォンをつなぎながら音質にもこだわりたい場合は、Behringerの「HA400」のような複数アウト型のヘッドフォンアンプが便利。信号が再増幅されるので個々のヘッドフォン性能も十分に活かせるうえ、出力ごとにボリュームも変更できるので快適に利用できます。
HA400
【発売】ホットラインミュージック
【実売価格】4000円前後
【URL】http://www.hotlinemusic.co.jp/products/HA400.htmlu-44-handy-audio-interface
●台数制限のない「MOTO iD」
業務用マイクなどで有名なAZDENから発売されている「MOTO iD」もシェア聴きにおすすめ。Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の電波を使用し、電波の届く範囲であれば何台でも同時に同じ音声を受信できます。
MOTO iD
【発売】AZDEN
【実売価格】3万5424円
【URL】http://www.azden.co.jp/products/headphone/headphone01/moto-id-black/