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Macを3Dサラウンド化する!

著者: 栗原亮

Macを3Dサラウンド化する!

Macのサウンド機能は 映像を楽しむにはやや物足りません。 Macからの音声を3Dサラウンド化する ソフトを使って快適に 迫力ある映像を楽しみましょう。

ながら視聴をもっと快適に

フールーやネットフリックスなどの動画配信サービスやiTunesによって、快適に映画が楽しめる環境が整いました。暇なときにじっくりと視聴したい場合は、アップルTVとハイビジョンテレビを利用するのが理想的ですが、忙しいときはなかなかそういうわけにもいきません。

そこで、macOSシエラ以降で採用された動画のピクチャ・イン・ピクチャ再生機能の出番。これによってiTunesはもちろん、WEB動画もフローティングウインドウを画面の隅に表示して視聴できるようになりました。

ところが、何か物足りないことに気付きました。原因はサウンドの迫力不足だったのです。もちろん、Macはパソコンとしては音質は悪くないほうですが、ハイビジョンテレビとサラウンドシステムの組み合せにはかないません。

そこで、3Dサラウンド対応のヘッドフォンを検討してみましたが、納得できそうな音質のものはどれも3万円前後となかなか高価です。なので、ソフト的になんとかできないかと探してみることにしました。

(1)3Dサラウンド対応のヘッドフォンは3万円台するものが多く、性能は申し分ないが少々ハードルが高く感じられます。写真はソニーの「WH-1000XM2B」。

ソフトごとに音量設定

早速試してみたのは「ブーム3D」というオーディオプレーヤソフト。2000円と比較的高価ですが、類似するソフトがあまりなく、ユーザのレビュー評価も4.8と高かったので思い切って購入してみました。

このブーム3Dは普段使用しているヘッドフォンやイヤフォンに合わせて自動的にバーチャルサラウンド効果を調節してくれる機能があり、そのまま使うだけでも音場の広がりを実感できます。

一方、イコライザ機能などオーディオ音質そのものが良くなったかどうかは私の耳でうまく聴き分けることができませんでしたが、ハリウッド映画などの映像ソースでは3Dサラウンド効果は抜群でした。

ただし、ここで大きな問題が。映画はダイナミックレンジが広いので音量ボリュームを高くしてしまいます。そのため、メールの着信やSNSメッセージの「ピコーン!」「ピロリーン!」という通知が爆音で鳴り響いてしまうのです。これは心臓と耳によくありません。

ブーム3Dでは、こうした問題に対処するため、コンポーネントを追加することでソフトごとの音量をコントロールできる機能があります。これで、映像を楽しみつつもメッセージの着信は気がつくか気がつかないかのレベルにまで落としたりできるようになります。ながら作業で、複数のソフトを起動している人には便利に使えるはずです。

(2)Macの音声をソフト的に3Dサラウンド化してくれる「Boom3D」をMac App Storeから購入してみました。

Boom3D: volume booster for Mac

【開発】Global Delight Technologies Pvt. Ltd

【価格】2000円

【URL】Mac App Store>ミュージック

(3)バーチャル6.1chの3Dサラウンド設定が行えます。全体の強度のほか、個々のスピーカのオン/オフ、サブウーファのベースマネジメントも設定可能です。

(4)音響特性を変更するイコライザも搭載されていて、数種類のプリセットのほかカスタマイズすることもできます。ただし、このイコライザは同ソフトで再生した音楽ファイルのみに適用されます。

(5)ソフトごとにサウンドを制御するには、[もっと体験]をクリックして別途コンポーネントを追加インストールする必要があります。

(6)ソフトごとに音量をコントロールできるようになりました。これで通知音などに邪魔されることなく、迫力のある音声でiTunesの映画や動画配信サービスを楽しめるようになりました。