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楽器を一切使わずにギターやドラムを演奏する

楽器を一切使わずにギターやドラムを演奏する

「コンピュータで音楽」というと、データを入力して自動演奏させる「打ち込み」の印象が強いかもしれません。しかし、iPadのタッチ操作を活かすと、さまざまなスタイルでの「生演奏」が可能となります。「GarageBand」をはじめとするさまざまな音楽アプリを使うことで、初心者でも簡単に、ある程度形になった演奏ができます。また、iPadならではの新しい奏法もできるので、気軽な趣味から本格的なクリエイションまで、とても奥深く音楽に触れることができます。

iPadがそのまま“楽器”に!?

「GarageBand」でギターを演奏してみよう!

GarageBandは、Macにも標準付属する手軽な音楽制作ソフトですが、iOS版は生演奏の機能が大きくフィーチャーされています。その中でも、特に面白いのが「ギター」です。

初心者がギター演奏に挑戦した際、挫折しがちなのが、左手で「コードフォーム」を押さえることの難しさ。しかしGarageBandでは、コードに応じてタップする場所を変えることで、この難しい左手の操作を完全に省略でき、演奏のハードルを劇的に下げています。この「省略」は、GrageBand内のクラシカルな弦楽器や民族楽器など多方面に応用され、楽器演奏の「オイシイ部分」のみを存分に楽しむことができます。初心者はもちろん、経験者でも時間を忘れてハマること間違いなしでしょう。

(1)「TRACKS」の画面では、さまざまな楽器をセレクトできます。ギターだけでなく、ピアノやドラムのほか、クラシカルな弦楽器や民族楽器まで揃っています。

(2)こちらは「GUITAR」を選択したあとの画面。初期状態はアコースティックですが、エレキ(複数タイプあり)も用意されています。

(3)各コードネームの列をストローク(掻き鳴らす)したり、個々の弦をタップして演奏します。無料とは思えないほど、サウンドは非常にリアルです。

(4)一般的な鍵盤スタイルでも演奏でき、タップの強弱まで感知されます。ピアノ以外にも、オルガンやシンセなど多数の音を収録しています。

 

“机を叩く”スタイルに思わずハマっちゃう!

「Impaktor」でパーカッションを演奏してみよう

iPadの楽器アプリには、スクリーン上のタップ以外にも、ユニークな方法で演奏できるものが存在します。その中でも特におすすめなのが、「Impaktor」です。これは、iPadのマイクから拾った音に反応して、さまざまなパーカッションサウンドを演奏できるアプリ。一番オーソドックスなのは、iPadを机におき、その周辺を叩いて演奏するというスタイル。強弱にも細かく反応するので、本格的な楽器を弾いているような感覚が得られます。

いちおしアプリ

Impaktor

【開発】BeepStreet

【価格】600円

【場所】App Store>ミュージック

 

デバイスの周辺を叩いた音を、リアルタイムでドラムサウンドに変換するアプリ。音の遅延もほとんどなく、録音機能も搭載しています。

Impaktorは生楽器っぽい音から電子音まで、さまざまなサウンドを出力でき、演奏を重ねながら録音することも可能です。

机を叩くとリアルタイムで反応するのは、とても新鮮な体験。スピーカにつなぐとかなり迫力のある音が鳴ります。

 

音の出力にもこだわりたい!

「PlugKey」で高音質化

生演奏は外部スピーカを使って大音量で楽しみたいところ。しかしBluetoothスピーカやヘッドフォンは、仕様上どうしても発音のタイミングが遅れてしまい、生演奏には不向きです。また、iPad本体のミニジャックオーディオ出力は、家庭内ではそれほど問題ありませんが、ライブハウスの音響などにつなぐ場合は音質やノイズの入りやすさが問題となります。そこで、専用のオーディオインターフェースを使うのがおすすめ。KORGの「PlugKey」をiPadにつないでからスピーカに接続すれば、高音質出力ができます。サイズも非常に小型で、使いやすさ・性能ともに大変優れています。

いちおしアイテム

PlugKey

【発売】KORG

【価格】7000円前後

【URL】http://www.korg.com/jp/products/computergear/plugkey/

「PlugKey」には電子楽器のようなフォン端子の出力がついており、ライブ会場の音響などにも安心して接続できます。MIDI入力も装備されているので、電子ピアノやキーボードでiPadのアプリを演奏することも可能です。

 

みんなで集まればもっと楽しい!

iPadでセッションしよう

複数のiPadを持ち寄って演奏する場合、各々のスピーカから鳴らすより、すべての音をミックスして出力するとより一体感を楽しめます。ヤマハの「SESSIONCAKE SC-02」は、単体でマイクやライン、ミニジャックのAUX入力をミックスしてヘッドフォンでモニタできるデバイス。ユニークなポイントとして、「CHAIN」端子で複数のSC-02を接続すると、各々の音をミックスしたうえで同じ音をモニタできます。さらに、付属の4極プラグで接続すれば、iPad内に録音することも可能です。

いちおしアイテム

SessionCake SC-02

【発売】ヤマハ

【価格】9720円

【URL】https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/guitars_basses/amps_accessories/sessioncake/index.html

複数台の「SessionCake SC-02」を接続した様子。CHAIN端子経由で最大8台までを接続して、セッション及び録音が行えます。iPadにはすべての音がミックスされた音が入力されるので、録音機能のあるアプリであれば簡単にセッションを録音することが可能です。