STORY Ⅰ @IBM
霜出昭洋 Akihiro Shimoide
入社以来、営業部門を経て、広報宣伝およびマーケティング部門に所属し、社内広報、報道対応、広告宣伝、お客様向けイベントなどを担当。「信念と遊び心」を大切にして、明るく、楽しく、前向きに業務に取り組んでいる。
私の部門の名称は「IBMer Engagement」。そのミッションは、「会社と社員の心を結び付ける」ことだ。日々一生懸命業務に取り組んでいる社員のモチベーションやロイヤリティーが大きく上がる瞬間には、どんなものがあるだろう。私は2つあると考えている。1つはお客様に褒めていただくこと。もう1つは、自分の家族から「IBMっていい会社だね」と言ってもらうことである。このような観点もあって実施しているのが「IBM Family Days」だ。
日本IBMでは毎年、夏休みの時期に「IBM Family Days」を開催している。日ごろのサポートへの感謝を込めて社員の家族を会社に招き、IBMや仕事、科学などへの理解を深めてもらう。本年も全国6事業所で実施。小さな子どもから中高大学生、そして社員のご両親など、さまざまな年代の家族が約3800名(社員も含む)参加し、会社に笑顔が溢れた。
たとえば本社では、IBM Watsonをはじめ、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術を活用したプログラム、科学への関心を高める実験教室、社長と名刺交換するもの、同好会によるアメフトやゴルフ、茶道の体験、IBM管弦楽団によるコンサート、親子向けLGBT+セミナーなど、社員の手作りによる約40の多彩な企画を実施し、スタッフもすべて社員ボランティアが担当。社食では、Watsonが考案したレシピのメニューやお子様ランチなどを提供した。
本年は新しい取り組みとして、ひと家族に1台のiPadを配付した(本社のみ)。昨年までは、プログラム概要やスケジュール、館内地図を印刷した紙のパンフレットを配付していた。iPadにはこれらの基本的な情報に加え、次のような動画やインタラクティブな機能を搭載した。
●社長の歓迎ビデオ=社員の家族への感謝を伝えるととに、社長の家族もビデオに登場しIBMとの関わりや印象を語る。
●家族プロフィールとチャット機能=参加家族の写真入りプロフィールで検索、チャットも可能。
●デジタル・スタンプ・ラリー=館内5カ所にあるハチの絵を探してiPadで撮影していく。
●ひと言コメント=参加者の感想がリアル・タイムで共有され、「いいね!」を押すことができる。
●説明ビデオ=IBMコンピュータ展示フロアのQRコードを読み取ると説明ビデオが流れる。
●iPadオーケストラ=iPadに表示される3つのボタンを使ってみんなで演奏するプログラムをIBMクラウド上で開発。
●クイズ=iPadを使って回答するクイズ・ショーを実施。回答までの時間で順位付けを行う。
iPadを活用することで、リアルとデジタルを融合したハイブリッドなプログラムをいくつか実施できたように思う。
参加者アンケートでは「ふだん見せることができない職場の雰囲気を体験させることができ、これを機会に親子のコミュニケーションが促進できました。子どもも大きくなったらIBMに入社したいと話していました」「子どもが『今日もお母さんの会社に行く!』と言うほど楽しんでくれていました。私たちの仕事はこの家族を支えるためにあり、仕事の責任とやりがいを再認識しています」などの声が寄せられている。社内の混雑、本社と地方のプログラム格差などの課題はあるが、会社の文化として根付いてきているので今後も継続していきたい。