臓器って何?
案外ワタクシたちは自分の身体のことを知らない。「たとえばアナタ、人間の身体っていくつのパーツからできてるか、知ってる?」「35億」というのはもちろん冗談だが、これはどういう風に分類するかでまったく違ってくるので、たぶん正解はないというのが正解だ。
身体のパーツの中でも、人間が生命を維持するのに重要な働きをしているのが臓器だ。にもかかわらず、病んだとき以外はスポットも当たらず、どちらかといえばなおざりにされがちな存在である。
と、さも臓器について知っているかのように書き始めたが、実はほとんど知らない。そもそも臓器とは何ぞやということがわかっていない。たぶん身体の中にあるパーツはだいたいそうなんじゃないかと思うが(小学生レベルの回答でお恥ずかしい)、それだと血管や骨はどうなんだという疑問が浮かんでくる。少し調べてみると、脳や血管、骨も臓器だとする考え(臓器=器官という捉え方)とそうじゃない(臓器=内蔵という捉え方)があって、どうにもはっきりしないようなのだ。
というわけでワタクシのような生物オンチにはその範疇がよくわからない臓器だが、一般にイメージするのは、やっぱり胃や腸などの胸部腹部にある器官、いわゆる内蔵じゃないですかね。俗にはらわた、あるいは「五臓六腑」なんて言い方もする。
五臓六腑は伝統中国医学の言葉で、空きっ腹に酒を飲んだときに「くーっ、五臓六腑に沁みわたるねえ」とおっさんが唸る常套句でお馴染み。「五臓」は、肝・心・脾・肺・腎のことで、「六腑」とは、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦のことである。最後の三焦が聞き慣れないが、実は今も何のことだかよくわからないんだそうである。さすがは中国4千年、医学も奥が深い(最近ではどうやらリンパ系ではないかといわれているらしい)。
これらの臓器は、名前は知っているものの、どんな形状でどういった働きをしているかと問われると、かなり心もとないんじゃないだろうか。かくいうワタクシは以前、便通をよくしようと思いお腹の上から腸の流れに沿って軽くマッサージしようと思ったものの、腸が時計回りか逆回りかわからなくてやめてしまった。また大腸と小腸の順番(どちらが先か)をずっと逆に思い込んでいたという低レベル。今は正解を知ってますけど、皆さんはどうですか?
マイカー、マイボディ
このように身体について無知でも、若くて健康な頃は問題ないかもしれない。だが歳をとって身体のあちこちが弱ってくるとそうも言っていられない。クルマでいうと、クセの強い中古車をマイカーにしているみたいなもので、走行中にエンジンが止まったり、急にブレーキが利かなくなるなどは日常茶飯事。日頃から出くわしそうなトラブルを想定し、それに備えておく必要がある。身体も然り。少しずつでもいいから関心を持ったほうがいいだろう。
まずは簡単なゲームアプリから入るのがおすすめだ。「あそんでまなべる 人体模型パズル」は、ジグソーパズルのように臓器や骨を人体模型にはめ込む時間の速さを競う。その名のとおり、遊びながら臓器や骨の位置、その名称を学べるのだ。位置を正しく知ることは、そのモノを知るうえで結構重要だと思う。だって、どこにあるか自信のない県や国に対しては、いつまでたってもぼんやりとしたイメージしか持てないからね。
とにもかくにもワタクシたちの身体は80年以上も乗り続けなきゃいけない1台限りのマイカー。くれぐれも大切にしてください。
臓器や骨などの体内にあるパーツを、それぞれ正しい位置にはめ込み、人体模型を完成させるジグソーパズル感覚のゲームアプリ。他人や自分とタイムを競うタイムトライアル仕様なので、ついつい何度も繰り返しチャレンジしてしまうが、そうして遊んでいる間に、臓器や骨の名称、位置が自然と身につくスグレモノ。