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毎日4秒乗るだけ! iPhoneで健康データを管理

著者: 崎谷実穂

毎日4秒乗るだけ! iPhoneで健康データを管理

毎日4秒乗るだけで意識が変わるiPhoneで健康データを管理しよう

体重体組成計HBF-255Tカラダスキャン

【発売】オムロン ヘルスケア株式会社

【価格】オープンプライス

【実売価格】1万5000円前後

【URL】http://www.healthcare.omron.co.jp

ブルートゥース通信機能を搭載した体重体組成計。測定データを健康管理アプリ「オムロンコネクト」などに転送し、データを管理できる。過去の測定値から誰が乗ったかを推定する自動認識機能を搭載し、約4秒間乗るだけで測定可能。測定結果が前回の測定値と並んで表示されるため、小さな体の変化も確認しやすいのが特徴だ。透明電極とガラス天板を使ったフラットなデザインを採用している。

2004年に実施された国民健康・栄養調査の結果から、「メタボリックシンドローム」の診断基準に該当する人の割合がまとめられるようになった。その頃からメタボ対策はブームとなり、現在でも体重だけでなく内臓脂肪も測れる「体組成計」が脚光を浴びている。

オムロンヘルスケア株式会社が最初に体組成計と呼ぶ製品を発売したのは、2003年のこと。そのオムロンから今年の1月、最新の体組成計「HBF−255T カラダスキャン」が発表された。一見、体組成計には見えないスタイリッシュなデザインをしているが、それには理由がある。本製品の顧客像は、「インテリアにこだわる」「いつまでもかっこいい自分でいたい」「高品質、高性能な物を好む」…といったような美意識が高い20~40代の男性のビジネスパーソンなのだ。

カラーバリエーションには、ホワイトやブラックだけでなく、体組成計には珍しい赤を取り入れている。その理由について、営業戦略部・商品企画課の出水孝典氏に聞いた。

「今までの体組成計のイメージを覆す色として赤を採用しています。赤といってもいろいろなトーンがあるので、男性からかっこいいと思っていただける赤を選びました」

一般的に体組成計というと、足を乗せる部分が金属になっているものが多い。金属部分が電極になっており、足裏から微弱な電流を流して体の電気抵抗を測定し、その値から脂肪とそれ以外の組織の割合を推定しているからだ。しかし、本製品には金属の電極は見当たらない。その代わりに透明電極が採用され、表面はガラス天板で覆われている。このデザインについて、営業戦略部・商品企画課の山田聡氏は次のように語る。

「これまで体重計や体組成計は、測ったら棚の下にしまうという方が多かった。でも、こうしたデザインにした結果、『リビングにずっと置いている』という声をいただくことが増えました」

透明電極とガラス天板を採用した“部屋に置いておきたい”デザイン

凹凸のないフラットなデザインが特徴の「HBF-255T」。電気抵抗値を測る電極を表面に出さないうえで、50グラム単位の正確な測定を実現した。

複数人の測定も1台でOK最大4人分のデータ登録が可能

最初に生年月日、性別、身長を本体または「オムロン コネクト」アプリで登録。その後は、過去のデータから自動的に体組成計に乗った人物を推測してくれる。最大4人までのデータ登録が可能だ。

忙しいビジネスパーソンにとっては、すぐ測れるというのも魅力の1つ。そのため、本製品は乗って約4秒で計測数値が出るようになっている。また、速さだけでなく正確性にもこだわっており、体重は50グラム単位での計測が可能だ。体重以外で測定できるのは、BMI、体脂肪率、骨格筋率、基礎代謝、内臓脂肪レベル、体年齢。それらは、電気抵抗値と初期設定で入力する身長、年齢、性別のデータから算出される。

特徴的なのは、「骨格筋率」という指標。ただ筋肉量を測るのではなく、内臓の筋肉などを除いて体を動かすときに使う筋肉だけを抽出し、その割合を出している。筋トレなどで鍛えられる部分の筋肉ということだ。

「ただ体重を減らしても、筋肉量まで落ちてしまうと基礎代謝が下がって、リバウンドしやすい体になってしまう。そうではなく、骨格筋率を上げることを意識したうえでダイエットをすれば、健康に痩せることができます」(出水氏)

測定値は、「オムロン コネクト」アプリに転送し、スマートフォン上でデータを管理できる。データの転送は、測定後1時間以内ならアプリ画面をプルダウンするだけで完了だ。

「計測スピードや正確性、アプリの使いやすさ……すべては、計測し続けて健康を維持してほしいという考えに基づいています。続けてはじめて、効果が出るものなので」(山田氏)

ほかにも、iPhone標準の「ヘルスケア」などのアプリと連係が可能。今後も、連係可能なアプリを増やしていく予定だ。これも自社サービスに囲い込むより、ユーザの生活スタイルを優先し、計測を続けてほしいという思いからだ。生活習慣病の予防・改善に貢献し続けてきたオムロンの、心意気が感じられる製品である。

ブルートゥースで接続すればiPhoneでデータを確認できる

健康データの同期は、「オムロン コネクト」アプリの画面をプルダウンするだけでOK。通信方式としてブルートゥースLE(Bluetooth Low Energy)を採用することで、本体から数メートル離れていてもデータの同期が可能になった。

色分けされたデータが見やすい測定値の推移をアプリでチェック

体重や体脂肪率、骨格筋率などの各測定値を色分けして表示してくれる「オムロン コネクト」アプリ。グラフ表示で測定値の推移を確認することもできる。しばらくデータを更新しないと色が薄くなり、更新を促すという工夫も施されている。

「ヘルスケア」アプリと連係可能

iPhoneの「ヘルスケア」アプリのほか、「Welby マイカルテ」など外部の健康系アプリと連係できるのが特徴だ。2017年4月頃には「あすけん」などのアプリとの連係も予定しているそうだ。

これまでの体組成計にはない豊富なカラーバリエーション

体組成計には珍しい赤を含んだ3色のカラーバリエーション。特に赤は評判がよく、店舗でも映えるため、この製品をきっかけに他社でも赤を採用するところが出てきたそうだ。

オムロン ヘルスケア株式会社

営業戦略部 商品企画課:山田聡氏(左)

営業戦略部 商品企画課:出水孝典氏(右)