内心気になる言葉
世の中には、ちょくちょく耳にするが実は意味がよくわからず、とりあえずスルー、だけど内心気になっている言葉というのが結構ある。たとえばサッカー中継で聞かれる「バイタルエリア」。なんとなく、わかるようなわからないような言葉だ。ちなみにウィキペディアによると「サッカーにおける得点につながりやすい活動が起こる地帯を示す言葉」だとか。似た言葉で「バイタル」というのもある。バイタルサインの略で、意味は「生命の兆候」。呼吸、体温、脈拍、血圧など、人が生きている証しとなる測定値のことをいう。最近、医療ドラマでやたらと使われるようになった。
ほかにも、アーキテクトとかカタストロフィ、アジェンダ…。基本的に、頭の良さそうな人たちが使うカタカナ言葉って、正体がよくわからないことが多い。どんな言葉でもそうだが、それを日常使いする状況にないと、イマイチ身体に身につかないようである。
ワタクシにとっては「アルゴリズム」も、その1つ。NHKの幼児向け番組「ピタゴラスイッチ」に「アルゴリズムたいそう」「アルゴリズムこうしん」というのがあったので、言葉そのものには馴染みがあるけど、こうした動きのどこがアルゴリズムなのかちっともわからない。知らなくても(今のところ)生活に不自由はないし、さほど困らないが、ただ直感的に知っておいたほうがよさそうな、そんな気がする言葉ではある。
アルゴ探検隊の大冒険
そこでまずはググってみた。アルゴリズムとは、「何か問題を解決するときの考え方や手順のこと」だそうだ。世の中には数多くのアルゴリズムが存在し、中には私たちの生活や世界を変えたスゴいものもある。たとえば_検索エンジン__データ圧縮_、あるいはネット上でクレジットカードを使うときの_公開鍵暗号_等々。こうしたテクノロジーを実現するため、コンピュータが情報を処理するわけだが、その手順がアルゴリズムであり、それを基に書かれた指令書がプログラムなのだ。
どうやらアルゴリズムを知るということは、そうしたテクノロジーの仕組みを知ることのようですネ。面白そーじゃあーりませんか。ワタクシ、まったくのプログラミング素人なのでどこまで理解できるか不明だが、ここにアルゴ探検隊を結成し、「アルゴリズム図鑑」というアプリを使ってアルゴリズムの世界を冒険することにした(このくだりは往年の名作映画「アルゴ探検隊の大冒険」に引っ掛けてマス)。
アプリを開くと表示されるアルゴリズムの一覧。まずは「ソート」から始めてみる。1から9までの数字が、順不同の状態で横一列に並んでいる。「ソート」はこうした不規則な数列を整列させるアルゴリズムで、それがどういった手順で行われるのか、1ステップずつ見ていける。その際、数字の入れ替わりはアニメで表示され、ステップごとに簡単な解説もついているので、実にわかりやすい。
ちなみにソートのアルゴリズムは全部で6種類あって、それぞれ手順が違うのだ。残念ながら無料版ではそのすべてを見ることはできないが、わがアルゴ探検隊は、さらなる冒険を求めて全アルゴリズムを購入した。アプリにはこのほか「セキュリティ」「データ圧縮」「数学」など、面白そうなアルゴリズムが盛り沢山だ。
こうして、少しずつではあるがアルゴリズムのことを学んでいくと、これまでブラックボックスだったWEBの仕組みやコンピュータの仕事の中身がぼんやりわかってきた。それが楽しい。と同時に、ひたすら地道な作業を繰り返しているわがコンピュータに感謝したくなるのである。いやホント。
本来は情報系の仕事に関わる人向けだが、そうでない人でもアニメーションと平易な解説でアルゴリズムがわかりやすく学べるアプリ。「ソート」や「リスト探索」などの基本的なものから「暗号化」「セキュリティ」などの身近なものまで、幅広い分野のアルゴリズムを満載。これを見れば、世の中の仕組みが少しわかりマス。
難解な仕組みをわかりやすく解説 !
「アルゴリズム図鑑」にチャレンジ