コーデックはしっかりチェック
ブルートゥースは、パソコンやスマホ、周辺機器などを無線で接続するための規格です。しかし、一口にブルートゥースといっても、バージョンやクラス、プロファイルなどによって性能や機能は変わります。ブルートゥースについての基礎的な知識は上にまとめたので参考にしてください。
さて、このブルートゥースが最近ではイヤフォンやヘッドフォンでもサポートされ始め、MacやiPhoneと接続して音楽をワイヤレスで楽しめるようになっています。ブルートゥースを使ってオーディオ信号のやりとりに使われるのは、「A2DP」というプロファイルです。また、プロファイルと並んで大事なのが音声の圧縮方式(コーデック)で、これが音質を左右します。当初は「SBC」が主流で音質はよくありませんでしたが、近年ではより優れた圧縮方式であるAACやaptXが登場。aptXはアップル製品では基本的に非対応(Macは非公式で対応)なので、AACに対応した製品を選ぶのがアップルユーザの基本です。
ただし、音質はコーデックだけでは決まりません。アナログ信号を増幅するときの信号処理によっても音質は変わるほか、音の好みや着け心地などの観点もあります。本特集では今おすすめの製品をピックアップしましたので製品選びに役立ててください。
製品を選ぶ前の大切な知識
ブルートゥースの基本の“キ”を覚えよう
そもそもどんな規格なの?
ブルートゥースは、2.4GHz帯の電波を使う近接無線通信規格です。パソコンやスマートフォン、周辺機器などをケーブルを使わずに、ワイヤレスで接続し、機器間で音声やデータをやりとりすることができます。もともスウェーデンのエリクソン社が開発した技術を元に、同社とIBM社、インテル社、ノキア社、東芝などが中心となって設立された「Bluetooth SIG」という団体が仕様策定や普及を推進しています。
MacやiPhoneもブルートゥースに対応しています。それぞれ、ブルートゥースの設定画面があり、そこからペアリング(機器同士を接続)することで利用可能となります。
バージョンは現在4.2が最新
現在、ブルートゥースのバージョンは1.1、1.2、2.0、2.1、3.0で、最新規格は4.2です。通信速度を高めながら進化してきましたが、近年は消費電力を重視する方向に舵を切っています。バージョンが異なる機器同士であっても、低いバージョンの機能に合わせて接続が可能です。たとえば、バージョン4.2対応機器と3.0対応機器を接続した場合は、3.0側の機器の機能は使えますが4.2側の機能は使えません。
「ブルートゥースローエナジー(BLE)」と呼ばれる省電力機能が、バージョン4.0の最大の特長。バージョン4.0には「ブルートゥース・スマート(Bluetooth Smart)」と「ブルートゥース・スマート・レディ(Bluetooth Smart Ready)」の2種類の規格があり、後者はBLEによる低消費電力モードで通信をする機器との通信に対応しながら、従来のバージョンの機器との通信が可能です。
Classによって到達距離が変わる
ブルートゥースには、電波強度を規定した「クラス(Class)」があり、これによって到達距離が変わります。クラスが異なる機器同士では、電波到達距離の短いクラスに合わせてつながります。アップルは自社製品に関してこのクラスを明らかにしていませんが、Macではブルートゥースの到達距離を10メートルとしていることから、クラス2だと推測されます。クラス2の出力は2.5mWとなっています。
ブルートゥースには、電波強度を規定した「クラス(Class)」があり、これによって到達距離が変わります。クラスが異なる機器同士では、電波到達距離の短いクラスに合わせてつながります。アップルは自社製品に関してこのクラスを明らかにしていませんが、Macではブルートゥースの到達距離を10メートルとしていることから、クラス2だと推測されます。クラス2の出力は2.5mWとなっています。