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映画「デスノート」メイキングインタビュー

著者: 栗原亮

映画「デスノート」メイキングインタビュー

佐藤信介

1970年広島生まれ、武蔵野美術大学卒業。映画監督。主な監督作に「砂時計」、 「GANTZ」シリーズ、「図書館戦争」シリーズなど。人気漫画を映画化した「アイアムアヒーロー」では、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭にて、グランプリを受賞。世界三大ファンタスティック映画祭で、5冠獲得し、制覇した。現在、映画『BLEACH』を撮影中。

iPadを映画制作に導入

映画の制作現場にいち早くiPadプロを導入したことでも知られる佐藤信介監督。今秋の話題作『デスノート Light up the NEW world(以下、デスノート)』では、原作の設定を活かした完全オリジナルストーリーの続編ということもあり、佐藤監督の頭の中にある映像イメージを制作スタッフに具体的に伝えるためにiPadプロがここでも日々活用され、存分にその能力が発揮されたという。

「監督業は手描きでさまざまな指示を出すことが多いのですが、パソコンを使って文章にして指示を出すよりもiPadプロのほうが断然話が早かったというのが大きいですね。特に今回(のデスノート)は、まったく形のないところから始める作業も多かったので、言い出した本人として〝こういう感じ〟という雰囲気を皆に伝えて広めていかなければならないのですが、それにはiPadプロが一番便利だったのです」

もちろん、手描きをするだけなら「紙に鉛筆」でも構わないし、ツールとして紙の利便性を否定するつもりもないという佐藤監督。しかし、ロケハン(撮影候補地)の写真に「こうしたい」というイメージを書き込み、脚本などほかのテキスト資料などと同じレベルで取り扱い、オンラインストレージサービス・ドロップボックスなどで即座に関係者で共有できる便利さにおいてはiPadプロが格段に上だという。