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第26回 童心にかえってブロック遊び 意外や意外、新たな表現の可能性が

著者: 藤原鉄頭

第26回 童心にかえってブロック遊び 意外や意外、新たな表現の可能性が

ポケモンよりブロック

この夏、多くの人を夢中にさせたものといえば、リオ五輪と「ポケモンGO」。ワタクシとしてはオリンピックには熱くなったが、ポケモンには興味がないのでパス。と本来ならなるところだが、これだけの話題作がアプリでしかも無料となれば、やはり試さないわけにはいかないデショ。早速ダウンロードした。しかし、実はこのとき、ワタクシ腰を痛めており、ポケモンじゃなくて医者を探せっていう状態、外出するのはほぼ無理だったのである。やむなく自宅でポケモンが出てくるのをじっと待つことにしたのだが、意外やこれが結構捕まえられたのだ。数時間で11匹ゲットしたけど、これってどうなんでしょう? 上出来なのか、普通なのか。それ以降もずっと腰の調子は芳しくなく、ポケモン探しにはまだ一度も出ていない…。

「ポケモンGO」はまぁそんな感じで、マイブームにはなっていないが、その代わりにワタクシがハマったのがブロック遊びである。そう、小さな頃に誰もがやった積み木やレゴといった類の、小さなブロックを組み合わせて何かを作る遊びだ。それをアプリにしたのが、今回取り上げる「Tayasui Blocks」。

「たやすい」とアプリ名にあるのでてっきりメイドインジャパンだと思ったら、開発元はパリにあるようだ。なんでも「イージー&シンプル」を意味する日本語として「たやすい」を使っているらしいが、数ある日本語の中から「たやすい」を選ぶセンスというのは、ちょっと日本人にはない気がする。

さてこのアプリ、その名のとおり遊び方は簡単だ。画面を指でタップするとそこに立方体のブロックが1つ置かれる。さらにタップを繰り返すことでブロックをいくつも組み合わせていく。基本的にはそれだけだ。最初は何も考えずにブロックを置いていく。するとそのうち、作りたい何かが頭に浮かんでくるだろう。そうなればあとは目標に向かってひたすらブロックを出す。自分の指先がまるで打ち出の小槌になったかのように、好きなだけブロックを出すことができるのだ。もちろん不要なブロックも、指先1つで消せる。

そんなこんなでブロックを出したり、消したり、試行錯誤を繰り返して、最後にカラーリングを整え作品を完成させる。このアプリでは視点を自由に動かせるのでいろんな角度から眺めて、最高のアングルが見つかったら、画像として保存。これで立体イラストが一丁上がりだ。

表現ツールとしての可能性

さらに別の楽しみ方もこのアプリには用意されている。それは破壊と共有。というとなんだか難しそうだが、要はブロック遊びの醍醐味でもある作り上げた作品を壊すことと、作品を公開することである。このアプリは破壊にも力を入れていて、いくつもの方法で作品を壊すことができる。ダイナマイトでふっとばしたり、手裏剣をコツコツ当てていったり…。いずれも効果音が派手で痛快な破壊シーンが楽しめる。もちろん元に戻す手段はあるのでご安心を。

よくできた作品は他人にも見てもらいたい。そんなときはコミュニティに参加して、作品を公開する。公開された作品は誰もが自由に使えるようになる。他人の作品をカスタマイズしたって構わないのだ。また公開された作品は、その人気によって「人気作品」や「注目作品」に仲間入りすることもある。実際、拙作のいくつかが「人気作品」入りしたが、正直うれしいものだ。だからといって自信作を送り出しても、全然ウケないあたりが…面白い。

表現ツールとしてのブロックは、手間がかかるし、すべてを四角で表現しなくちゃいけないのでけっこう大変だ。だけどその制約が発想を越えた作品を生み出す可能性もあって、それがまた魅力。気軽な手遊びからアートに挑戦してみませんか。

Tayasui Blocks

【作者】Tayasui.com

【価格】250円

【カテゴリ】App Store>教育

立方体のブロックを組み合わせて遊ぶ、クリエイティブな玩具アプリ。ブロックの色はそれぞれ23色から自由に選べ、あとから塗り直すこともできる。作ったモノを爆弾やカミナリなどさまざまな武器で破壊できるのも楽しい。

制約の中にこそヒラメキが生まれる!

「ブロック遊びアプリ」にチャレンジ

にぎやかなトップ画面

かわいい立体イラストが集合したトップ画面。なにやら楽しそうな雰囲気だ。

まずはチュートリアル

初めてアプリを開くとチュートリアルが自動的に始まる。指示に従っていけば、基本的な使い方はすぐに理解できるようになる。

4つのコンテンツ

「自分の作品」「注目作品」「人気作品」「最近投稿された作品」の4つに分類されたコンテンツ画面。左図は「自分の作品」を選択中だが、まだ作品が1つもない状態。

しばらくお待ちください

新規ボタンをタップしたあとなど、少し待ち時間になると現れるコーヒータイムの画像。実はかなり頻繁にお目にかかることになるが、この気配りというか遊び心のおかげでイラつきも減少。

さぁブロック遊びをはじめよう

新規作成画面。ブロックツールとカラーメニューで色を選び、画面上をタップすれば、そこに選んだ色のブロックが現れる。このときいろんな効果音が鳴るのも楽しい。

「消去」と「戻る」を駆使してイメージを形に

ブロックを組み合わせてイメージを形にしていく。余分なブロックは消去ツールで消す。作業をやり直したいときは「戻る」ボタンをタップ。この2つをうまく使うと作業効率がアップする。

色付け&スタンプ

仕上げは色付けとスタンプで。色は刷毛ツールで1つずつタップしていくか、ペンキツールでつながっている同色のブロックをいっせいに塗り替える。スタンプはバリエーションに乏しいのが残念。

やっちゃえ、おっさん

積木の家でも砂のお城でも、最後は壊すのがやっぱ楽しいヨネ。というわけで、爆弾、拳銃、手裏剣、バナナ(?)と各種揃った武器を使って、思う存分ぶっ壊せ!(安心してください、元に戻ります。)

恒例の「こんなん作りました」