超大容量の移動式バッテリ
僕はマイカーでさまざまな地方に出向いては写真を撮っています。宿泊代をケチるため、夜を明かすのはもっぱら車中泊かテント泊なのですが、夜はMacBookプロで3~4時間は仕事をするので、いつも電源確保に苦労していました。車内ならエンジンがかかっているときはAC100Vインバータを使えばコンセントを使えるのですが、アイドリングって思いのほかガソリンが減りますし、条例でアイドリングが禁止されている地域も少なくありません。そんなときに見つけたのが、12万600 mAhの大容量ポータブルバッテリ「アンカー・パワーハウス」です。
4つの急速充電対応USBポートに加えて、ACコンセントやDCシガーソケットの出力に対応しているので、ノート型PCの充電・給電はもちろん、ミニ冷蔵庫や照明器具なども使えるという触れ込みです。5万円と高価ですが、バッテリ残量を気にしながらMacBookを使ったり、アイドリング時の燃料代が不要になる点を考えれば妥当な価格でしょう。
実機は製品写真の印象よりも小さく感じたものの、やっぱり日常的に持ち歩くのは難しい重さ…。あくまでも「ポータブル」であって、「モバイル」とはうたってないのですから当然です。でも、車移動であればまったく問題ありませんし、持ち手も付いているので、ちょっとした距離ならラクですよ。
とにかくパワフルな仕様
大容量がウリの本製品ですが「12万600mAh」と言われてもピンときませんよね。そこで、実際にMacBookプロ(13インチ)がどれぐらい充電できるのかを調べてみました。MacBookプロのバッテリが空の状態からフル充電されるまで、本製品で何回充電可能か検証したところ、3回フル充電したのち92%まで充電した時点でピー!と鳴って残量0に。約4回分も充電できちゃいました。
さらに、本製品のACコンセントに二股の電源タップを使ってMacBookプロと同時にMacBook(12インチ)をつないでみたところ、2台とも問題なく充電可能、しかもMacを使いながらの充電もできました。また、この状態でUSBポートにiPhone×3台、iPadエア×1台をつないでみたところ、2台のMacを含むすべてのデバイスで充電状態となりました。これはパワフル! なお、本製品自体の充電は同梱のACアダプタで行い、空の状態からフル充電までに約9時間半かかりました。車用のDCーACコンバータ経由でも、本製品を充電できましたよ。
これがあれば車中泊の電源にはもう困らなそうですね。ウチの場合は夫婦喧嘩のあとに大活躍しそうな気も…。
ACアダプタで本機を充電
3メートル超という長いACアダプタのほか、マイクロUSBケーブルとDCケーブルが付属します。なお、今後はアンカーから本製品に対応したソーラー充電器の発売も予定されているようです。楽しみですね。
早川厚志の評価
● ACコンセントが使える
● 持ち手が付いていて
運びやすい
● 残りの使用時間がわかる
● DC充電ケーブルが付属しない
● 自動で電源オフにならない
● 4.3キロと重たい
[SPEC]
【使用期間】15日 【発売】アンカー・ジャパン 【価格】5万円(直販価格) 【URL】http://jp.anker.com/products/A1701011 【Size】200(W)×145(H)×165(D)mm 【重量】4.3kg 【インターフェイス】入力:DC 16.8V/7.5A、出力:DC出力: 12V/10A、AC出力: 110V~1.29A、USB出力: 5V/6A (各ポート最大 2.4A)
【補足】
本製品は充電が残り少なくなると「ピーピーピー」と3回鳴り、さらに少なくなると「ピーピーピーピーピー」と5回鳴って電池アイコンが点滅したのち、最後は「ピー」という長音で力尽きます。
早川厚志 Atsushi Hayakawa
新製品には即飛びつき、飽きたら売り払う。特に日本未発売の製品には目がなく、海外の運送業者のヘビーユーザ。旅写真が趣味。Macソフト情報サイト「新しもの好きのダウンロード」主宰。