細かいこだわりがある製品
アップルウォッチのバンドは、アップルらしい独創的なデザインながら、腕にはめると自然となじんでしまいます。その完成度は素晴らしいものの、唯一の弱点は値段の高さではないでしょうか。バンド交換が簡単でTPOに合わせて変えようと思っても、この値段の高さがネックになっていました。そんなユーザに朗報なのが、このハイパーリンク(HyperLink)のバンドかもしれません。
アルミニウム製で、アップルウォッチのスペースグレイアルミニウムなどにピッタリと合うカラーです。デザインも知的で、アップルっぽい洗練されたものになってます。普通の時計バンドに見えますが、そこはアップルウォッチに合わせたバンドだけあって、腕にはめる機構にもひと工夫。簡単そうに見えつつも、一旦2つに折らないと腕にはまらない仕掛けになっています。このこだわりが使っていて楽しくなってきます。
しかも、さりげなく蝶つがい部分にシリアルナンバーやロゴが印刷されています。また、本来は誇らしいはずなのに、実に遠慮がちに裏側部分の目立たない所に「ステンレススチール」と英語刻印されているところが、もうグッときます。この品の良さが最大の長所かもしれません。
重厚感もあってかなり丈夫
アップル純正の「リンクブレスレット」同様、316Lステンレススチール合金を使っていて、それなりの重量感があるのも、レガシー時代の時計を知る者にとっては、なんだかうれしくなってきます。たしかに空気のように軽いアップル純正のスポーツバンドも、使っていてクセがありません。慣れてしまうと、逆になくてはならないモノに置き換わる点など、本当に空気そっくりですが、レガシーな重みのあるバンドもそれはそれで良いものです。時計をはめているという実感を思い出させ、その重厚感が「良い時計をはめているなあ」という安心感(自己満足ですが)への近道となるのです。
僕は会社員のころ、時計をつけるのが苦手でした。新聞記者として時間に追われて仕事をしていたので、時刻を知るのに時計は必需品でした。しかし、その重さが苦痛で、結局カシオなどの軽い時計にシフトしていったものです。そんな時代をふと思い出したのも、このハイパーリンクのバンドのおかげかもしれません。
とはいえ、あの時代のように腕が疲れてたまらない、ということはありません。なぜなら、もともと軽いアップルウォッチにステンレスのバンドが加わっても、総重量が75グラムしか増えないためです。無理せず手の届く範囲のお金で、いつもと違うアップルウォッチを演出してみたい人にはもってこいのバンドになるはずです。
古田誠の評価
● 色味が本体とほぼ一致
● 手荒に扱っても丈夫
● クラシックな定番バンド
デザインで飽きない
● 特になし
(ダメ出しすることがない)
[SPEC]
【使用期間】50日 【発売】アクト・ツー 【価格】1万1664円 【URL】http://www.tyomac.com/Hyperlink_AppleWatchBand/ 【Size】180(W)x 2.5(H) x 20(D)mm 【重量】75g 【備考】対応機種:アップルウォッチ42ミリモデル、素材:316Lステンレススチール、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)仕上げ
【補足】
42ミリ用バンドは手首周り150~215ミリに対応していますが、腕周りが大きな人には4コマ分(長さ37ミリ)のパーツや長さを調整するツールもそれぞれ販売されています(いずれも1296円)。【URL】http://store.act2.com/hyperlink-resize-tool-tokyo.html
古田誠(Makoto Furuta)
通称まこりん。元毎日新聞大阪本社夕刊編集長、SVNプロデューサー。日本マス・コミュニケーション学会所属。ClassicでMacに開眼し、一日のMac接触時間は10時間を超える。iPhoneも大好き。