アップルRenewプログラム以外に、アップル製品を売る方法ってご存じですか? 「アップルの下取り、思っていたより金額が安いな…」と思った人は、こっちも検討してみてはいかがでしょう。
アップル以外の選択肢は3つ
アップル製品を売却する方法は、アップルRenewプログラムだけではありません。大手ショップや各通信キャリア、個人間取引などでも、使っていないアップル製品を売ることができます。これらの方法でアップルデバイスを売却する最大のメリットは、アップルRenewプログラムよりも高い金額で売れる可能性があるという点です。ただし、アップルRenewプログラムよりも手間がかかるうえ、傷があったり付属品がない場合は大きく減額されてしまうケースもあります。
まず、大手ショップへの売却といえば、「ソフマップ」や「じゃんぱら」が有名です。これらの買い取りは、自宅の近くに店舗があればその日のうちに査定してくれますし、来店が難しい場合は通信買い取りも行っています。
次に、auやドコモ、ソフトバンクといった通信キャリアでも下取りを行っています。対象はiOSデバイスのみになりますが、機種変更やMNPの値引きサービスの一環として利用可能です。
最後に、個人間取引として国内最大のオークションサイト「ヤフオク!」やフリマアプリ「メルカリ」を利用するのも1つの手です。相場以上の価格がつく場合がある一方、トラブルに遭遇してしまう可能性があるという大きなデメリットもあるので十分な注意が必要です。
大手ショップで売る
アップル製品を買い取ってもらうなら、いわゆるリサイクル業者よりも「ソフマップ」「じゃんぱら」などのコンピュータ系の大手ショップを選びましょう。中古市場の相場に則した料金表と査定ノウハウを持っています。通常の家電売り場とは別に、買い取り専門の店舗を設置している場合もあります。
メリット
・アップルよりも上限価格が高い
・査定が速い
・下取り金額を現金やポイントで受け取れる
デメリット
・デバイスの状態が悪いと査定額がダウン
・付属品の有無で査定額がダウン
・分割払い中は原則買い取り不可
キャリアで下取り
iPhoneやiPadに限定されますが、各通信キャリアでも機種変更の際に古い端末を下取りしてもらえます。キャリアの場合、アップルの下取りサービスと同じように、付属品や元箱を必要としないのも特徴です。下取り額は新しい端末代金に充てたり、月額利用料の割引に使うことができます。
メリット
・分割支払い中でも下取り可
・付属品、元箱が不要
デメリット
・破損が激しいと下取り不可
・端末代金に充てられない場合がある
・下取り金額を現金で受け取れない
個人間で取引
ヤフオク!やメルカリなどの個人間取引を利用する場合、もっとも高い金額でアップル製品を売却できる可能性があります。ただし、個人間での取引になるので、落札者/購入者からの入金が遅かったり、デバイスを届けたあとにクレームがつくといったトラブルが起こる可能性もあります。
メリット
・相場より高い金額で売れる
・破損があっても売れる場合がある
・下取り金額を現金で受け取れる
デメリット
・トラブルが起こる可能性がある
・取引に時間がかかる
・出品作業が手間
大手ショップで売る
高額ながら減額も大きい
ソフマップでは、基本的にアップルよりも高い金額で買い取ってくれることが多く、現金で受け取れる点もアップルRenewプログラムにはないメリットといえるでしょう。また、買い取り金額をポイントカードにチャージすることができ、ポイントで受け取ると買い取り金額が5%~10%アップします。新しいデバイスをソフマップで購入する予定がある場合、ポイントでの受け取りを優先するとさらにお得でしょう。
一方、じゃんぱらでは傷や付属品の欠品といった減額対象があると、パーセンテージで査定額が下がります。1つの傷で5%引きといった具合に減額されていくので、上限額の高いデバイスほど、買い取り上限価格から大きく変動します。基本的にはソフマップよりも買い取り上限金額が高く設定されている傾向がありますが、傷の程度によってはじゃんぱらのほうが低い金額になる可能性があります。
ソフマップで売る
画面上部の[買取]ボタンをクリックすると、買い取り方法の詳細などが確認できます。【URL】https://www.sofmap.com/
ソフマップでは定期的に期間限定のキャンペーンを行っています。この期間内では、通常の査定よりも高い金額で買い取ってもらえます。
ソフマップの「らくらく買い取りコース」なら、送料無料での通信買い取りが可能です。自宅の近くに店舗がない場合は利用してみましょう。
ソフマップではすべての店舗でMacやiPhoneを買い取るわけではありません。店頭に行く際は、店舗一覧で買い取り製品を調べておきましょう。
買い取り上限額を調べるには、製品名などで検索します。候補がたくさん出てきてしまう場合は、「MF855J/A」などのモデルナンバーを入力しましょう。検索対象を特定できます。
じゃんぱらで売る
じゃんぱらでは、一部の店舗でアップル製品の「スピード買い取り」を実施しており、その場で査定が終わる場合もあります。【URL】http://www.janpara.co.jp
じゃんぱらでアップルデバイスを売るなら、火曜日が狙い目です。毎週火曜日に買い取り額が5%アップする「じゃんぱら買い取りの日」を実施しているので、よりお得にデバイスを売ることができます。
au版のiPhone 5s/6/6s、au版とW-FiモデルのiPadエア2、iPadミニ3で買い取り価格比較してみたところ、じゃんぱらはアップルやソフマップよりも比較的高い金額を設定していることがわかります。ただしこれは買い取りの上限金額なので、デバイスの状態や時期で価格は変動します。参考程度に留めておきましょう。
キャリアで下取り
ユニークな還元方法
キャリアで下取りを申し込む場合、注意しなければならないのが下取り金額の受け取り方法です。
auでは、同社の電子マネー「auウォレット」にポイントが付与される形で下取り金額を受け渡されます。店頭で機種変更の申し込みと同時にポイントを利用すれば、新しいiPhoneの端末代から割引きすることも可能です。
ドコモの場合、店頭で下取りを申し込むと、新しい端末代金から下取り金額が割り引かれます。郵送の場合は、ドコモのポイントサービス「dポイント」での付与になりますが、auウォレットに比べると利用シーンが限定されてしまうので注意が必要です。
ソフトバンクでは、店頭で申し込むと毎月の利用料金から割引、もしくは「ソフトバンクカード」へ下取り金額相当をチャージすることが可能です。オンラインで申し込んだ場合、カードへのチャージは選択できません。
auで下取りする
auの場合、電源が入らなかったり、画面が割れていると下取り不可になります。また、改造が施されている場合も下取り対象外です。
auでも他社と同様に郵送での下取りサービスを行っています。auウォレットにポイントが付与されるまで3週間ほどかかります。
auウォレットプリペイドカードは、マスターカード加盟店で利用できるので、利用シーンに困るということはあまりないでしょう。
ドコモで下取りする
ドコモの下取りサービスは、店舗に持ち込みをすれば、機種変更の際に購入する新しい端末代金から下取り金額が割り引かれます。
ドコモの下取りの特徴は、画面が少々割れていても下取り可能なこと。ただし、下取り金額を見ると大幅に減額されてしまうようです。
郵送での下取りを利用すると、下取り金額はdポイントで付与されます。auウォレットプリペイドカードと比べると、利用シーンは限定されます。
ソフトバンクで下取りする
ソフトバンクでは、他社のiPhoneを比較的高く下取ってくれます。店頭や郵送で申し込めるのは他社と同様です。
ソフトバンクカードは、全国のVISAカード加盟店やコンビニ、インターネットショッピングなどで利用することができます。
各キャリアとアップルの下取り金額の上限を比較してみると、ドコモは他社と比べ低い金額設定をしています。ドコモユーザの方は、アップルの下取りサービスや他社への乗り換えキャンペーンを利用したほうがお得かもしれません。(※1:括弧内は画面割れの下取り金額)
個人間で取引
トラブルを回避すべし
大手ショップやキャリアの下取りよりも手間がかかってしまいますが、「できるだけ高く売りたい」と思っているのならば、ネットオークション「ヤフオク!」やフリーマーケットアプリ「メルカリ」を使った個人間取引を利用してみてはいかがでしょうか。
個人間取引における最大のメリットは、「もっとも高く売れる可能性がある」ということです。中古ショップでは、中古相場からショップの利益を引いた額が通常の買い取り上限額となりますが、個人間の取引では中古相場以上の価格で売れることもあります。
ヤフオク!やメルカリを使ってMacやiOSデバイスを売る際、高く買ってもらうためにはいくつかの工夫が必要です。まず、売却したいアップル製品の写真をできるだけきれいに撮影しましょう。ただし、傷や凹みなどのマイナスポイントを隠すような補正は絶対に避けてください。取引後のトラブルにつながる恐れがあります。
というのも、個人間取引のデメリットは、購入者とのトラブルが起こる危険性があることだからです。このリスクを回避するためにも、製品写真やデバイスの紹介文には、状態や付属品の有無などを包み隠さず記述することをおすすめします。
開始価格はどれくらい?
ヤフオク!の場合、オークションの開始価格を設定しなければなりません。これは、「この価格で売りたい」という目標額の半分くらいが目安でしょう。最初から目標額に設定してしまうと入札が減り、結果的に落札価格が伸び悩むことになります。オークションで価格を上げるには、「この値段だったら欲しい」と思わせ、入札者を集めることが重要です。
なお、iPhoneやセルラー版のiPadの場合、ヤフオク!の規約により支払い方法が、ヤフオク!の支払いサービス「かんたん決済」か「代金引換」のみとなっています。通常なら代金先払いなども選択できるのですが、不正利用を防止するため、後払いのみとなっています。
また、商品説明に製造番号(IMEI)を記載することがガイドラインで定められています。分割払い中だったり、支払いが遅延してネットークから利用制限のかかった端末が流通しないように配慮されているのです。
ヤフオク!で出品するコツ
写真を撮影する際は、動作状況がわかるように、ディスプレイを点灯させて撮影しましょう。
背面や側面など、各方向の写真を撮ることも大きなポイントになります。
元箱や付属品があるかどうかも重要です。付属品などもしっかりと撮影しておきましょう。
ヤフオク!における直近30日間の平均値、メルカリにおける直近12件の平均値を比較すると、個人間取引では、アップルの下取り上限価格を大きく上回るデバイスがあります。しかし、出品までの手間や落札後にトラブルが起こるリスクなどをしっかり考慮しなければなりません。
出品者の評価欄は厳しくチェック!
アップル製品は、諸外国において高値で転売しやすいため、海外の業者もヤフオク!を閲覧しています。そのため、出品者への質問欄に「相場以上の金額で買う」というメッセージが送られることもありますが、これには絶対に応じてはいけません。また、入札者にも業者が紛れていることがあります。確かに業者は高く買ってくれますし、代金支払いもスムースですが、言葉が通じない、あとから条件を出してくる業社も多く存在します。これを回避するため、評価欄を厳しくチェックしましょう。悪い評価がなくても、「どちらでもない」が多い入札者は危険信号です。「どちらでもない」は、取引は成立したものの、出品者が少しでも不満に思った証拠です。