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信頼筋から入手した情報!次のiPhoneは「iPhone Pro」

著者: 小野浩二

信頼筋から入手した情報!次のiPhoneは「iPhone Pro」

次期モデルは「7」にあらず

3月に発表されたiPadプロ (9.7インチ)は、iPhone 6sと同じカメラセンサを搭載することで、iPadシリーズとして最高のカメラ性能を持つようになった。さらに、先行して発売されたiPadプロ(12・9インチ)と同様にスマートコネクタを搭載し、iPadエア2と同じサイズでありながらもiPadプロという製品名が与えられた。

このほど入手した情報によれば、次期iPhoneでも背面下部にスマートコネクタを搭載するという。初代iPad発売時に販売したiPadキーボード・ドックに似たデザインのiPhone用のスマートキーボードも登場し、物理的なキーボード入力環境を提供する予定だ。このスマートコネクタ搭載により、次期iPhoneはiPhone 7/7プラスとは呼ばず、iPhoneプロ(4.7インチ)とiPhoneプロ(5.5インチ)と呼ぶのではないかと予想する。

iPhone Pro(5.5インチ)の予想図面

入手した情報を元に独自に作成。丸みを帯びたiPhone 6sシリーズのフォルムは踏襲されるようだ。寸法も現行のiPhone 6プラスとほぼ同様だ(iPhone 6プラスは幅77.8ミリ×高さ158.1ミリ×厚さ7.1ミリ)。なお、図面は割愛するが、iPhoneプロ(4.7インチ)の外形情報も入手している。やはり基本フォルムは従来を踏襲し、幅67.12ミリ×高さ138.29ミリ×厚さ7.1ミリになると思われる。

デュアルレンズを搭載

また、アップルは、次期iPhoneで大幅にiSightカメラ性能を向上させるつもりだ。

iPhone 6sでは、センサのサイズをiPhone 6と同じにしながらも、画素ピッチを1・50マイクロメートルから1・22マイクロメートルに向上させることで高画素化を実現した。しかし、受光面積が約64%に減ったことでノイズ耐性が低下し、室内撮影などで粒状感が目立つようになってしまった。こうした問題を解決するには、センサとレンズを大型化する方法しかない。

そこで4.7インチのiPhoneプロは、1200万画素は変わらないものの、センサとレンズを大型化させることでiPhone史上最高の高画質化を実現すると見られる。

さらに5.5インチのiPhoneプロは、アップル製品で初めてデュアルレンズを搭載するようだ。

デュアルレンズは、すでにいくつかのアンドロイド・デバイスで搭載され始めているが、アンドロイドでは端末ごとにデュアルレンズの仕様が異なるため、せっかくのデュアルレンズを活かしたアプリ開発がなかなか進まないという問題がある。一方アップルの場合は、OSレベルでのサポートが行われ、対応アプリの充実が期待できる。

もちろん、アップル自身もデュアルレンズの魅力を存分に引き出す機能を搭載してくるはずだ。アップルは昨年イスラエルのカメラーメーカー、リンクス・コンピューティショナル・イメージング社を買収している。同社は、複数の小さなカメラからの撮影データを元に処理を行い、一眼レフカメラ並みの画質を実現する技術を開発しており、アップルはこの技術を使って高精細写真撮影を可能にしてくると予想できる。

また、アップルは、顔面モーションキャプチャ技術を持つスイスのフェイスシフト社も買収している。カメラで顔の表情の動きを読み取り、それを3Dキャラクターの顔にリアルタイムで反映させる同社の技術を使用し、ゲームデベロッパー向けにAPIを提供することも考えられる。デュアルレンズの搭載により、カメラの活用の幅はますます広がっていくことだろう。

ヘッドフォンにも変更が

iPhoneプロでは、仕様面でもう1つ大きな変更が行われると見られる。アナログヘッドフォンジャックの廃止だ。この仕様変更により、付属するヘッドフォンはブルートゥースで接続するものになり、加えてライトニング接続によるペアリングと充電が可能になるだろう。また、アップルは従来のヘッドフォンジャックを接続するために、DACを内蔵したライトニング接続アナログヘッドフォンアンプと、ブルートゥースヘッドフォンアンプを発売すると見られる。

iPhoneプロは、デザイン面では従来モデルと大きな違いはないかもしれない。しかしその内面は、プロセッサ性能だけでなくiSightカメラなど基本性能を大幅に向上させた製品となるだろう。基本設計を中心に考える進化は、いかにも「アップルのものづくりらしい」といえる。

情報を元に作成したiPhoneプロ(4.7インチ)レンズ部分の予想イラスト。画素数は変わらないものの、センサとレンズの大型化により高画質を実現すると見られる。

【News Eye】

本記事は、iPhone 6プラスの登場をはじめ発表前の新製品情報を次々と言い当ててきた、ある信頼できる情報筋からの話を元にしている。今回も見事に的中するかどうか、正式な発表を心待ちにしていただきたい。

【News Eye】

iPadプロとiPhoneプロ、どちらもプロという名を冠したiOSデバイスだが、iPhoneプロはアップルペンシルをサポートしないようだ。iPhoneは単にiPadを小さくしたものではなく別の位置付けの製品だということが、この仕様から伺える。