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掲載日:

日常的に繰り返し行う操作を簡単に自動化?

OS Xの「Automator」の基本と応用をマスターする?

著者: 村田有紀

OS Xの「Automator」の基本と応用をマスターする?

自動化ツール

Automator

【発売】アップル

【OS】OS X 10.11以降

【価格】無料

ドラッグ&ドロップでワークフローを構築

ソフトの起動や不要なファイルの整理など、毎日当たり前のように行っている作業を自動化できたら便利だと思いませんか? そんなささやかな夢を叶えるソフトが「オートメータ(Automator)」です。オートメータに用意されている、さまざまな場面に対応するアクションをドラッグ&ドロップで並べるだけで、難しいプログラムの知識がなくても、ある程度のワークフローを組み立てることができます。もちろん、アップルスクリプトを自分で書ける人なら、さらに高度な自動化プログラムが構築できるソフトでもあります。

ひとくちにワークフローといっても、用途によって出力形式は異なります。たとえば、指定したフォルダにファイルを入れるとワークフローが実行される「フォルダアクション」や、カレンダーにイベントとして登録した日時に動作する「カレンダーアラーム」などを利用して日々繰り返されるルーチンワークを簡素化することができます。今回は、オートメータの入門編として、それぞれ異なる形式のワークフローを4つ作ります。誌面で紹介するのはもっともシンプルなテーマです。実際に作るときには、用途に合わせて自分だけのワークフローに挑戦してみるといいでしょう。

今回は紹介できませんでしたが、コンテキストメニューにアクション項目を追加する「サービス」や、写真の読み込みを自動化する際に便利な「イメージキャプチャ・プラグイン」、PDF周りのことなら「プリントプラグイン」などもぜひお試しあれ。

オートメータを使いこなそう!

【実践1】必要なソフトを一括で起動するワークフローを作ろう

ワークフローを作成して、ソフトとして書き出します。ここでは、複数のソフトをまとめて起動するワークフローを作り、保存したソフトをドックに入れて、ワンクリックで3つのソフトを起動します。

【実践2】フォルダアクションで写真の保存を自動化しよう

フォルダに画像を入れると、自動的に「写真」ソフトに追加される「フォルダアクション」を作ります。ほかにも、形式を変換したり他の場所に移動させたりと、アイデア次第でさまざまなフォルダが作れます。

【実践3】指定した日や一定間隔で動作するワークフローを作ろう

ワークフローをイベントとして「カレンダー」に登録する「カレンダーアラーム」は、定期的にアクションを実行します。ここでは、フォルダの項目を月に1度ゴミ箱に移動するワークフローを作成します。

【実践4】音声入力コマンドを作ってMacに話しかけよう

音声コマンド入力は、iOSのSiriのように、Macに話しかける音声がトリガーとなってアクションを実行します。ここでは、話しかけると指定したソフトを起動するワークフローを作成します。

オートメータのインターフェイスを見てみよう

オートメータのウインドウは、大きく分けて2つのパートで構成されています。画面左のカラムのアクションリストは、上部のボタンで変数リストに切り替えが可能。右のワークフロー領域に、使用するアクションや変数をドラッグ&ドロップで並べます。

オンラインのワークフローサービス

オートメータは、Macを利用するうえで便利なソフトですが、今のところインターネット上のサービスとの連携はサポートされていません。そこでSNSなど、オンラインサービスを取り入れたワークフローを作成できる「IFTTT」を紹介します。IFTTTは、通常は別々のサービスを連携させるワークフローを作成します。たとえば、「Facebookで自分の名前がタグ付けされた写真が公開されたら、自動的にiPhoneの『カメラロール』にダウンロードする」といったワークフローが簡単に作れます。MacではWEBブラウザから、スマートフォンでは専用アプリから操作が可能です。

IFTTT

【開発】IFTTT Inc. 【URL】https://ifttt.com/

IFTTTのサイトには、ほかのユーザが作った「レシピ」と呼ばれるワークフローが公開されています。まずは、そうしたレシピを利用して自動化を始めてみましょう。

【フォーマット】

記事では、「フォルダアクション」や「音声入力コマンド」など書き出し形式を選択してから新規書類を作成していますが、書類のフォーマットは[ファイル]メニュー→[変換]であとから変更できます。

【IFTTT】

IFTTTは「If This Then That(コレがコウしたらコウする)」の略で、ユーザはThis(トリガー)とThat(アクション)を設定します。連携できるのは最大で2つのサービスに絞られるため、シンプルでわかりやすいのが特徴です。