ニャンコの体温、どう測る?
ウチの事務所で一番偉い存在である、会長(飼っている猫の名前です)。彼が体調を崩したとき、体温を測るため活躍したのが、今回紹介する「ウィシュボーン」です。iPhoneのイヤフォンジャックに挿して使うタイプの温度計で、毎度おなじみのクラウドファンディングサイト「キックスタータ」で出資を募集していた製品です。
ご存じかもしれませんが、本来ニャンコの体温はお尻に体温計を差し込んで測ります。でも気位の高い会長のことですから、そんなことは許してくれるはずがありません。そこでウィシュボーンが役に立ちます。こいつは対象に触れなくても非接触で温度が測れるので、会長も機嫌を損ねないはず。さっそく測ってみましょう。
ウィシュボーンには温度センサと電池しか入っていないので、温度の表示や操作はiOSアプリ「ウィッシュボーン・サーモメータ(Wishbone Tharmometer)」で行います。アプリを開いたら、まずは測る対象を[表面温度]か[環境温度]、[体温]から選びます。実は、画面の[体温]の横にある、ワンコとニャンコのシルエットアイコンをタップするとペットの体温も測れるんです。まさに望んでいたツールですね。
お尻に体温計を差し込むのではなく、ニャンコの表面温度を測るので正確には体温測定とはいえないのですが、毎日測定すれば日々の変化はわかるはず。とりあえず会長が寝ていても測れる鼻の先を測定ポイントに決めて、毎日体温を測ってみることにしました。結果は上々。鼻先にウィシュボーンを向けて測定ボタンをタップすれば2秒ほどで鼻の表面温度を表示してくれます。あっという間に済みますし、痛みもないので会長が起きているときでも嫌がられることはありません。
Y字型デザインの理由
Y字型の本体の先には温度センサが組み込まれています。もう一方はバッテリスペースになっていて、LR41タイプのボタン電池が入っています。
垂直に3~5センチ離して測定
アプリを開くと測り方のガイドを表示してくれます。センサ面を測定対象に対して垂直にして測るのがコツです。
測定の対象によって3つのモードから選択
[表面温度]と[環境温度]、[体温]の3つから測りたいものを選びます。ペットアイコンをタップすれば犬や猫の体温も測定できます。
ヘルスケアにも対応!
測定した結果はアプリの画面上に数値で表示しますが、「スマートサーモメータ」を名乗っているんだからそれだけで終わりじゃありません。アプリ内に測定したデータを累積保存して、体温変化をグラフ化してくれます。この機能のおかげで、会長の体温のログがひと目でわかるようになって便利です。これだけかと思ったら、iOSのヘルスケアにも対応していました。[ヘルスケアデータ]のリストから[バイタル]を選び、[体温]を開いて[ダッシュボードに表示]をオンすれば、測定した結果をいつでも「ヘルスケア」アプリからチェックできます。ウォーキング+ランニングの距離、歩数以外にダッシュボードで使える項目が増えました。これからは、会長だけでなく自分の体温管理もこれでやることにして、体温計+普段使いの温度計としても活躍してもらう予定です。
ウィシュボーンを向けてタップするだけ
あとは測りたいものにウィシュボーンを向けて画面の測定ボタンをタップするだけ。約2秒ほどで温度が表示されます。
結果を保存してグラフ化も可能
測定した内容はアプリ内でグラフ化できます。ヘルスケア対応なのでダッシュボードに表示すれば日々の変化が一目で分かります。
松山茂の評価
● 非接触で温度が測れる
● 体温以外も測れる
● ヘルスケアにも 対応している
● 3~5センチまで 近づける必要がある
● 電池が必要
● ちょっとかさばる
【補足】
環境温度を測るときには、10分ほどウィシュボーンを室内温度に慣らしておきましょう。表面温度を測るときには、[リキッド][フード][ガラス][プラスチック][他]の中から対象に一番近いものをメニューから選んでおくと、さらに正確に測れます。
SPEC
[使用期間]60日
【発売】Wishbone
【価格】49ドル99セント
【サイズ】約55(W)×40(H)×17(D)mm
【重量】9g(電池含む)
【インターフェイス】ステレオミニプラグ
【備考】使用電池:L736(LR41)×2、対応iOSデバイス:iPhone 4/4s/5/5s/5c/6/6プラス、すべてのiPad/iPad mini
松山茂 Shigeru Matsuyama
東京・谷中を拠点として日々ガジェットと猫を愛でながら執筆するフリーライター。Mac歴は1984年発売のMacintoshから。気づけば早30年、Macの進化と時の流れの速さを実感中。