勢いを見せるSIMフリー
アップルストア直営店およびオンラインストアでは、iPhone 6s/iPhone 6sプラスのSIMフリー版を購入することが可能だ。では、各携帯キャリア契約と比べて、どのような点でメリットがあるのだろうか。
キャリアと契約してiPhoneを購入すると、SIMカード(電話番号を特定するための固有のID番号が記録されたICカード)はキャリア限定にされ、契約キャリア以外の端末にSIMカードを挿しても通信することができない。これが「SIMロック」の状態である。
一方、SIMフリー端末は、ユーザが自由に通信会社を選ぶことができ、より安価な料金でiPhoneを利用することができる。ユーザにとってはキャリアに縛られない料金プランを選択でき、大きなメリットになる。ただし、アップルストアなどでSIMフリー端末を購入する際は、一括での購入に限定されるので、注意が必要だ。
SIMフリーのiPhoneを購入したら、次に考えたいのがMVNO(仮想移動体通信事業者)だ。現在では、データ通信に特化したプランなど、さまざまなプランが用意されている。キャリアにはない低価格で、自分にあったプランを自由に選択できるのはSIMフリーならではだ。
Apple SIMで携帯キャリア契約が不要に!?
iPhoneをもっと自由に使える日がまもなく訪れるかもしれない。現在日本では展開されていないが、米国など世界90カ国で利用されている「アップルSIM」は、携帯キャリアとの契約に縛られない形でiOSデバイスの利用を可能にする、まさに夢のSIMカードだ。
アップルSIMが同梱されている端末は購入後に、自由に契約したいプランを選択することが可能だ。契約期間も1カ月からなので、利用する用途に合わせてキャリアを選択することができる。現在では購入する前にキャリアを決めるのが一般的だが、アップルSIMではこの構図が逆になるということになる。MVNOとも違い、SIMカードをいちいち入れ替える必要性もない。現在はiPadのみの展開だが、これがiPhoneに対応し、さらに日本で使えるようになれば、キャリアにとっては複数年単位でのユーザの「囲い込み」ができず、また熾烈な価格競争に陥りやすいと予想される。国内のキャリアにとっては一大事!?
米国や英国でアップルはセルラー版のiPadエア2とiPadミニ3にアップルSIMを搭載して発売している。
現在世界90カ国以上で展開されているアップルSIM。日本での展開が待ち望まれる。