iOSを超えるユーザ体験
新しいシステム「tvOS」は、タッチ操作と音声入力に最適化されたユーザインターフェイスになっている。画面内のアニメーションはより滑らかに、ダイナミックに動くようになり、自分がどの部分を選んでいるのかわかりやすくなった。
また、マルチタスクが導入されたことも、tvOSの大きな特徴だ。Siriリモートのホームボタンを2回押すことで、iOSデバイスと同様にマルチタスキングの画面が表示され、アプリが切り替えられる。これはサードパーティ製のアプリが利用可能になったことに大きく起因しているが、さらにtvOSのマルチタスクは、ビデオの再生中に作品情報などをスライド表示することも可能になった。ほかにもSiriで「外の気温は何度?」「ヤンキースの試合の結果は?」といった問いかけをすれば、再生中のビデオ画面にオーバーラップするようにほかのアプリの情報を表示してくれる。iOSデバイスでもまだ実現していない、クロスオーバーなマルチタスクまで実現しているのだ。
かつてアップルのビジネスにとって「ホビー(趣味)」の域ともいわれたアップルTVだが、ついにその完成度は他のiOSと比較しても遜色ないどころか、ユーザ体験の新たな牽引役を担う存在にまで進化を遂げている。
●タッチインターフェイスに最適化されたUI
タッチベースになったことで、より滑らかな挙動が実現した。指をゆっくりとスライドさせているときには順送りでカーソルが移動するが、素早くフリックさせると一気にカーソルが移動する。
●アプリを素早く切り替えるマルチタスキング
シングルタスクが基本だったアップルTVもついにマルチタスク化。Siriリモートのホームボタンを2回押すことでiOSデバイスではお馴染みのマルチタスキング画面が表示され、自由にアプリを行き来できる。
●ムービー再生中に半透明パネルで情報を表示
ムービーの再生中にタッチサーフェスを下にスワイプすれば、半透明のパネルが降りてきてチャプタ情報や作品に関する情報が表示される。iOS 9の通知センターなどに近いユーザインターフェイスだ。