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MOTIV MV51

見た目はレトロ、中身は最新 iOSデバイス対応マイクを試す

著者: 早川厚志

見た目はレトロ、中身は最新 iOSデバイス対応マイクを試す

高音質なマイクを求めて

僕は趣味で作詞作曲をしていて、3カ月に1度のペースで新曲を作っては、ライブハウスなどで発表しています。メロディと歌詞が大体固まったら弾き語りで録音し、応援してくれている人に評価や感想を聞いているんですが、このデモ音源はできるだけ高音質で録音したいと思っていました。

本格的に録音する際にはMacやオーディオインターフェイス、コンデンサマイクなんかをスタジオに持ち込んで、アコースティックギターと歌を別録りしているのですが、簡単なデモ音源を自宅で録るためにそこまではできません。

以前、iPhoneに直接装着できる小型マイクを所有していましたが、ギターを抱えつつ、スタンドに立てかけたiPhoneを片手で操作しようとすると、動いたり、倒れたりと、思うように操作できませんでした。そこで目をつけたのが、シュアから新発売となった「MV51」です。

いわゆる_ガイコツマイク_と呼ばれるクラシカルなデザインですが、スタジオレベルの高音質を実現したコンデンサマイクです。付属のケーブル1本でiOSデバイスに直接つながりますし、背面に搭載されたキックスタンドを使えば、別途スタンドを用意する必要もありません。そのうえUSB接続でMacでも使えます。もう、選ばない理由はありませんよね。

宅録に最適な自立タイプ

角度を自由に調整できるキックスタンドを搭載。底面とキックスタンドの足には滑り止めが付いているので、タッチパネル操作時もズレたり倒れたりしません。片手で操作することが多いので、助かります。

マイクスタンドにも取り付け可能

キックスタンドの先端を取り外すと5/8インチねじが切られているので、マイクスタンドに取り付けられます。

楽器を抱えて操作できる

MV51で弾き語りを録音してみた第一印象は、ズバリ「使い勝手がめちゃくちゃ良い」の一言。本体の前面に搭載されたタッチパネルにある、5つのプリセットモード(欄外参照)から録音するサウンドの種類を選択すると、録音レベルやイコライザ、コンプレッサ、リミッタが自動で調整され、いちいち面倒な設定を行う必要がありません。音質の調整がニガテな僕にとって、これはうれしい限り。

背面の出力端子にヘッドフォンをつなげば、録音をリアルタイムでモニタリングすることもできます。録音後に音を聴き直すときにも、iOSデバイスから流れるサウンドをMV51につないだヘッドフォンからそのまま聴けるので、わざわざプラグをつなぎ直さなくてOK。しかもヘッドフォンの音量は前面のタッチパネルから調整できるので、iOSデバイスまで手を伸ばす必要はありません。

ちなみに、MV51の筐体はオールメタル製でずっしりと重く、キックスタンドで立てたままタッチパネルを操作しても、移動したり倒れたりせず安定しています。

演奏時には片手が塞がったまま作業することも多く、デバイスの操作に気を使うんですが、MV51は使っていて「イライラする」ことがないんですよね。これって気分良く演奏するにはすごく重要だと思いました。あとは歌と演奏の腕前次第ですけどね…。

片手で操作できるタッチパネルが便利

本体前面に備わるタッチパネルでは、モードの選択や録音レベル、ミュート、ヘッドホンの音量調整が可能。片手で操作できるのが本当に便利です。

ケーブル1本でiOSデバイスと接続

MFi認証取得済みの専用ライトニングケーブルが付属し、iOSデバイスに直接接続可能です。

専用アプリで設定をカスタム

専用アプリ「シュアプラス・MOTIV(ShurePlus MOTIV)」で音質をカスタマイズできます。僕はボーカルエフェクト機能を備える 「VocaLive」のプリセットを愛用しています。

早川厚志の評価

● キックスタンドの安定性◎

● iOSデバイスから電源供給

● 5つのプリセットが便利

● メタル製なのでやや重たい

● リバーブが内蔵されていない

【補足】

MV51にプリセットされているモードは、会話向けの「スピーチ」、ボーカル向けの「歌声」、静かなアコースティック楽器向けの「アコースティック」、バンドなどの音量の大きい音源向けの「バンド」、未編集の「フラット」の5つです。

SPEC

[使用期間]7日

【発売】シュア・ジャパン

【価格】オープンプライス

【実売価格】税抜2万4000円前後

【URL】http://shure.co.jp/go/motiv

【サイズ】128(H)× 86(W)×70(D)mm

【重量】575g

【インターフェイス】タッチパネル・USBマイクロB

早川厚志 Atsushi Hayakawa

新製品には即飛びつき、飽きたら売り払う。特に日本未発売の製品には目がなく、海外の運送業者のヘビーユーザ。旅写真が趣味。Macソフト情報サイト「新しもの好きのダウンロード」主宰。