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「読む」~『減らす技術 新装版』書評

著者: 徳本昌大

「読む」~『減らす技術 新装版』書評

第3回 人生の目標は明確に。結果を残すためにシンプルに生きる

人生を変えるための6つの原則

本書を読むたびに、私はやるべきことと、やるべきでないことのリストを作る重要性を思い出します。著者のレオ・バボータが実践している、人生を変えるための原則をここで紹介しましょう。「制限する」「本質に迫ることだけを選ぶ」「シンプルにする」「集中する」「習慣化する」「小さくはじめる」の6つです。この原則を覚えておくと結果を残せる人に変われます。

私たちの人生はとても短く、やるべきことを決めてかからなければなりません。そのときに意識したいのは、本質を見極めることです。自分の価値観を軸に、目指すゴールを確認しながら、好きなものを考えたり、大切なことは何かを自問すれば、優先順位を明確にできます。そのうえで、今すべきでないことがあれば、相手にどう思われようが、「ノー!」と言いましょう。

私は以前、アルコール依存症でした。「本を書く」という夢がありながらも、そうした時間もきっかけもないままに、どうしていいかわからず、ただただお酒に逃げていました。自分の人生を再度見直し、やるべきでないことをリストアップしたときに、真っ先に頭に浮かんだのがお酒です。お酒を飲んで人とコミュニケーションするのはとても楽しいことなのですが、これを続けていては時間が奪われ、自分の夢を実現できないことに気づきました。思い切って断酒すると覚悟を決め、飲み会の誘いにもすべて「ノー!」と答えることにしました。飲んでいた時間をすべて本を書くためのインプット(読書)とアウトプット(ブログ執筆)の時間に置き換えるようにしたのです。「時間がない!」という言い訳を封印して、この作業を習慣化することで、日々更新していたブログが編集者の目に留まって、あっという間に出版という夢を実現できました。

このように、夢を実現するためには時間をコントロールし、生産性を上げることがポイントになります。もっとも重要なタスクを決めて、朝の一番充実した時間に実行することを習慣化しましょう。そのとき、自分が集中できない理由を見つけたら、それらをすぐに排除するようにします。ソーシャルメディアやEメールのチェックも後回しにし、今やるべきことに集中しましょう。

目標を達成するために重要なのは、シンプルに生きることです。本当にやるべきことに集中し、まずはそれを30日間続けてみましょう。そこで生まれた結果に、自然と面白いことが引き寄せられようになるはずです。

減らす技術 新装版

レオ・バボータ著

ディスカバー・トゥエンティワン/1555円

2015年7月刊

徳本昌大

ソーシャルおじさんズ代表、ブロガー、都内広告会社でコンサルタントとして働くビジネスマン。iPhoneとソーシャルメディアが人生を変えた。著書『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(高橋暁子との共著、マイナビ)など多数。【URL】http://tokumoto.jp/