11年間にも渡る連載をまとめた「Xてんまでとどけ アイゾー版」が間もなく発売になります。今日はその11年間の、マンガ家と編集者の攻防を振り返ってみたいと思います。
世間のマンガづくりのイメージといえば、いつも締め切りギリギリ、あるいは締め切りを越えても上がらずに、編集者がイライラしながら側で見張っている、といった感じでしょうか。
実際、締め切り間際の攻防はみそさんとの間でも繰り広げられます。みそさんって元々雑誌の編集経験もあり、スケジュールのサバを読んでもすぐにばれてしまうんですね。連載開始当初は多少サバを読んで締め切りを連絡していましたが、それもすぐにやめました。
サバを読まない分、スケジュールはいつもリアルにギリギリです。
みそさん:明日の朝くらいにアップで…
担当:今回は100%ムリです。夜の9時までに上がるように仕上げてもらえますか?
なんてやりとりもありました。
とはいえ、連載開始から3年くらいすると、だんだん呼吸も合ってきて、ギリギリではあるけれど土壇場ではどうにかしてくれる、という安心感がありました。
しかし、一度だけ、本気で「落ちる」のを覚悟した回があります。まだ連載が始まって間もない頃。毎回のネタも手探りだった頃の話です。雑誌の校了ギリギリまでネタが決まらず、電話で話し合ってもちっとも話が乗らない。考えあぐねて編集長に相談したところ、「いいからみそさんのところに行ってこい」といわれて夜の9時に訪問。直接合って話をしたのですが結局まったくアイデアが出ず、「今回は落ちたな…」と思いながら帰ったのでした。
結局、翌お昼頃になって「寝て起きたらひらめきました」と連絡を受け、そこから急ピッチで仕上げてもらって入稿したのですが、後にも先にもそこまでやばかったのは一度だけです。
コミックス「Xてんまでとどけ アイゾー版」は、そんな11年間が凝縮された1冊です。ぜひご覧いただき、「やばかったのってどの回なんだろう」と探してみてください。
「Xてんまでとどけ アイゾー版」は現在予約受付中。特典付きのまもなく事前予約が1月22日で終了となります。お見逃しのないようご注意くださいね。




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