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iPhoneが露出計に早変わり「LUMU POWER PRO」

著者: 松山茂

iPhoneが露出計に早変わり「LUMU POWER PRO」

ライトニングに挿すだけ

この「ルム・パワー・プロ(LUMU POWER PRO)」という製品は、ピンポン球を2つに割ったような形で、iPhoneのライトニングコネクタに挿して使います。この姿を見てピンときた人は、写真を生業としている人か、私のような古くからのカメラ好きでしょう。この製品、正体はズバリ露出計。写真を撮る際に被写体の明るさを測るものです。私の場合、クロ潰れしやすいモノ(たとえば自宅の黒猫ちゃん)を撮るときに絶対必要な撮影ツールなんです。

本体にはカラー標準のCIE 1931/DIN 5033に基づくカラーセンサと、CIEスペクトル発光効率を備えた2つのフォトダイオードが組み込まれています。それを専用アプリと連係させて、半球形デュフューザ側で露出、平面デュフューザ側で色温度やホワイトバランス、照度を測定します。

まずは基本の露出計から。アプリのトップメニューに並んだモードの中から[PHOTO AMBIENT]を選ぶと、カメラの絞りやシャッタースピード、ISOの値が並んでいます。ISOとシャッタースピードを決めてアプリ画面上のボタンをタップすると、適切な絞り値を表示してくれます。複数の測定値から平均を出すマルチモードも使えるので、ポートレート撮影時に頭上や正面、側面などを測定して露出を決める、といった使い方にも対応可能です。

モードによって使う側面が変わる

Lightningコネクタを搭載しているので、どちら向きにも差し込めますが、半球形側を使うか平面側を使うかはアプリで選んだモードによって異なります。モード選択したあとの上段にアイコン表示してくれるので、その向きで使用しましょう。

アプリ自体を細かく設定

ブツ撮りやポートレート撮影などでフラッシュを使いたい場合には、[PHOTO FLASH]機能が便利です。私の場合はいつもマニュアル発光を使っているので、これでフラッシュ時の露出チェックも確実になりました。さらに[FLASH COLOR]や[COLOR TEMPERATURE]機能を使えば、定常光やフラッシュ光での色温度も測定可能。どちらもカラー補正時に必要なフィルタの種類を表示するモードがあるので、フィルタの選定に迷うこともありません。

昨今の高機能カメラには必要なさそうと思うかもしれませんが、複数の照明が入り組む場所での撮影や、露出計の内蔵されていないオールドカメラで撮影するときには重宝するもの。カラーメータ機能のない「ルム・パワー・ライト2(LUMU POWER LITE2)」(税別3万8000円)なども販売されているので、露出にとことんこだわりたいなら、ぜひチェックしてみましょう。
 

アプリは細かくカスタマイズ可能

本製品を使うには、まずはアプリをダウンロード。開くとトップメニューが表示され、ここから使用する機能を選んでタップします。トップメニューの並びは変更できますし、使わない項目は隠せます。

英語表記でも直感的にわかる

日本語にはローカライズされていませんが、カメラを使ったことがある人なら説明なしで使えるはず。左下のアイコンをタップすると露出やフィルタ補正の値が指定できます。

[SPEC]
[露出計・カラーメータ・照度計一体型センサユニット]LUMU POWER PRO
【発売】よしみカメラ
【Size】22(H)×33(W)×33(D)m
【価格】7万200円
【URL】http://yoshimi.ocnk.net/product/186?

【主なスペック】
【重量】16g【備考】【露出計】測定範囲:EV -4~ 20(ISO100)、精度:±0.1 EV、Flash duration:1/40000~1/250s 【色温度計】受光部:トゥルーカラーセンサ、CIE 1931 Color standard Human eye perception、ダイナミックレンジ:1:1000000【照度計】測定範囲:0.15~250.000lux、精度:± 3%

私が紹介します!
松山 茂

東京の下町・谷中に暮らすフリーライター。Leicaと猫が好物。