Appleデバイスには、アクティベーションロックや盗難デバイスの保護があり、盗まれても、窃盗犯は初期化することができなくなっている。しかし、それでもiPhoneの盗難は続いている。窃盗犯はどうやって盗んだiPhoneを初期化しているのだろうか。
世界で増加するスマホの盗難。アメリカではApple Storeでの強奪も
世界ではスマホのひったくりが横行している。ロンドンにおける状況は、別記事でも書いたとおり。2024年には11万4607件ものスマホひったくりが発生した。1日あたり、なんと300件以上だ。
また、カリフォルニア州(サンフランシスコ、オークランド、ロサンゼルスなど)のApple Storeでは、展示中のデバイスが強奪されるという事件がたびたび起きて、社会問題になっている
ことの起こりは、2014年に成立したカリフォルニア州「提案47号」だった。カリフォルニア州の刑務所が過密状態となり、増設が必要となったが、刑務所が新設される予定地付近の住民は反対する。結局、950ドル以下の万引きなどを軽犯罪に分類し、刑務所の過密状態を抑えることとした。そして、浮いた予算を再犯防止や社会復帰支援などに使うという方針だ。
軽犯罪となると、捕まってもせいぜいが罰金刑となる。そのため、商店での万引きが横行した。Appleでは、このような万引き犯が集団でやってきた場合、スタッフの安全を守るため、制止したりせず、見守るだけにするよう通達をしている。
iPhoneを盗難される前、されたあとにするべき設定
しかし、このような盗難iPhoneは、どのようにして再利用されるのだろうか。万が一、あなたのiPhoneが盗まれても戻ってくることを期待する、あるいは悪用を防ぎたいなら対策を把握しておこう。
「探す」をオンにする
まず、iPhoneの「探す」をオンにするのは必須だ。「設定」アプリ→[Apple Account]→[探す]でオンにできる。

「探す」をオンにしておくと、盗まれてもiPhoneの現在地が把握できる。ただし、窃盗犯が電源をオフにしたり、バッテリがなくなったりすると、位置情報は更新されなくなる(その後24時間程度は、予備電源によってBluetooth経由で位置情報が発信される)。
また、「探す」をオンにしておくとアクティベーションロックがかかる。これが大きい。アクティベーションロックがかかっていると、窃盗犯が盗難iPhoneを消去、初期化しようとした場合、持ち主のApple Accountでサインインしない限りロックされ、何もできなくなる。いわゆる文鎮化と呼ばれるもので、商品としての価値がなくなる。
「紛失モード」を設定する
「探す」をオンにしていてもいなくても、iCloudから「紛失モード」に設定することも可能だ。「紛失したiPhone」にすると、ディスプレイに任意のメッセージと電話番号を表示され、それ以外の操作ができなくなる。また、紛失モードにした瞬間にApple Payの決済機能は停止される。


「盗難デバイスの保護」機能を使う
さらに「盗難デバイスの保護」機能もある。「設定」アプリの「Face IDとパスコード」で確認してほしい。Apple AccountのパスワードやiPhoneのパスコードなど、セキュリティに関わる重要な変更を行う際、パスコードの入力が必要になる。
また、自宅や職場以外の場所で重要な変更を行っているとiPhoneが判断した場合、パスコードだけでなくFace IDあるいはTouch IDも必要となる。仮にパスコードを盗み見られていたとしても安心というわけだ。さらに、万が一変更されてしまったとしても、その変更が反映されるまで1時間の遅延が起こる。この間に「紛失モード」にするなど、対策を取ることが可能だ。

ちなみに、Apple Storeで展示されるデバイスには、さらに強力なセキュリティ対策が施されている。


