ある日、オーストラリアの開発者・アディソンさんのApple Accountが凍結された。Appleサポートによると、凍結の原因は「不正なApple Gift Cardを使ったから」だという。しかし、使ったのは一般的な小売店で購入したApple Gift Cardであり、偽物とは考えづらい。
本記事では、この事件の詳細と、小売店で販売されるデジタルギフトカードに潜む危険を解説しよう。
Apple Accountが凍結したらどうなる? 写真も連絡先もパスワードもアクセス不能になる可能性
ある日突然、Apple Accountが凍結されたら何が起こるだろうか。まず、iCloudに保存している写真にアクセスができなくなる。また、iCloudの設定で「iPhoneのストレージを最適化」を選んでいる人は、iPhoneには画質を落としたサムネイルしか残らない。

高画質の本来の写真はiCloud上にあるため、ダウンロードできなくなるからだ。Appleのサービスで音楽や映画、書籍などを購入している場合、それらも利用できなくなる。
多くの人は、連絡先もiCloudで同期しているのではないだろうか。iPhoneで追加、修正をすると、それが自動的にMacやiPadにも反映されて便利だ。しかし、Apple Accountが凍結されると、この連絡先が見られなくなる。そう、連絡先の元データはiCloud上に保存されているからだ。
さらに、さまざまなWebサービスのパスワードがわからなくなる。多くの人が、自動的にパスワードを記録してくれるAppleデバイスの便利さに頼り切っているのではないだろうか。
また初期化もできない。初期化を実行するにはApple Accountでサインインする必要があり、それができないとアクティベーションロックがかかる恐れがある。Apple Accountが凍結されることは、私たちAppleユーザにとってほぼ死亡宣告のようなものだ。
店舗で購入したApple Gift Cardを使ったらApple Accountが凍結。なぜ?
そんな悪夢に見舞われたのが、オーストラリア在住の開発者で作家のパリス・バットフィールド・アディソンさんだ。最終的にApple Accountは復活できる方向に進みそうだが、その顛末を自身のブログで報告した。
「20 Years of Digital Life, Gone in an Instant, thanks to Apple(20年のデジタルライフが一瞬で失われた。ありがとうApple)」という記事だ。もちろん、「thanks to Apple」というフレーズは皮肉である。

アディソンさんはiCloud+の6TBストレージプランに入っており、Apple Gift Cardを購入してこの支払いをしようとした。ところが、Apple Gift Cardに記載されたコードを入力するとエラーが出た。そこでAppleサポートに連絡すると、「このカード番号は侵害されているかもしれない。再発行します」と言われた。ところが、それからしばらくすると自分のApple Accountに入れなくなり、iCloudにアクセスできなくなった。Apple Accountが凍結されてしまったのだ。
再びAppleサポートに連絡を取ると、凍結された原因はApple Gift Cardである可能性が高いと言われた。しかし、このApple Gift Cardはウールワース(オーストラリアでポピュラーな小売店)の店舗で購入したものだ。違法性があるとは考えにくい。
アディソンさんは、これは何かの手違いであり、事情を話せばすぐに解決すると思っていたことだろう。
しかし、そうはならなかった。ここから長い戦いが始まるのだ。



