macOS Tahoeでは、アクセシビリティの新機能「拡大鏡」が追加されました。「拡大鏡」は、Macをルーペのように使える視覚補助ツールです。
従来の画面ズームは、ディスプレイに表示した内容を拡大する機能でした。それに対し、拡大鏡はカメラを通じて現実世界の対象物を拡大します。たとえば印刷物の小さな文字が読みにくいとき、または細部を確認したいときに役立つほか、授業やプレゼンテーションでホワイトボードなどを遠隔で見えやすくするなど、多様なシーンで活躍するでしょう。
「拡大鏡」アプリの起動方法。MacBookの内蔵カメラ、iPhone、外付けカメラで利用可能
拡大鏡は、アプリとして提供されています。Dockの「アプリ」やFinderの[アプリケーション]から、あるいは[⌘]+[スペース]キーでSpotlight検索を呼び出し、「拡大鏡」と入力して探しましょう。

拡大鏡の起動後、画面上部のメニューバーにカメラ選択ボタンが表示されます。ここから、Macの内蔵カメラ、USB接続の外部カメラ、あるいはiPhoneの連係カメラを選択することが可能です。iPhoneを接続すれば、机上の物体を俯瞰する「Desk View」機能を利用できるなど、活用の幅がより一層広がります。


ズーム操作は直感的で、画面上のスライダーを動かすか、プラス・マイナスのボタンをクリックするだけ。対象物を大きく表示したいときはスライダーを右に、全体を見渡したいときは左に動かします。

Readerモードで拡大したテキストを検出。読みやすく調整するほか、読み上げ機能も用意
拡大鏡の魅力は単なる拡大にとどまりません。Readerモードを使えば、カメラ映像からテキストを検出し、読みやすい形で表示できます。
たとえば、薬の説明書や製品の取扱説明書など、小さな文字が並ぶ資料を撮影すると、文字が整列した状態で画面に表示することが可能です。さらに、読み上げ機能をオンにすれば、認識したテキストを音声で確認できます。




拡大鏡で映した画像やテキストは、Macに保存可能。教育現場にビジネスシーン、シーンを問わず活用しよう!
なお、拡大鏡で表示した映像や認識したテキストは、静止画としてMac内に保存できます。メニューバーの[ファイル]から、[新規作成][保存][複製][名称変更][共有]などの操作を試してみましょう。


macOS Tahoeの「拡大鏡」は、アクセシビリティ機能としてユーザの視覚を補助してくれます。起動が簡単、さまざまなカメラで利用可能、ズームやReaderモード、読み上げといった多彩な機能も備え、多彩なシーンで活躍してくれることでしょう。

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著者プロフィール
関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_








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