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カードサイズで高性能! 録音と文字起こしをスマートにこなすボイスレコーダ「Notta Memo」レビュー

著者: 大竹望未

カードサイズで高性能! 録音と文字起こしをスマートにこなすボイスレコーダ「Notta Memo」レビュー

私は編集者という仕事柄、文字起こしツールをよく使います。試行錯誤した結果、最近ではもっぱらiPhoneの「ボイスメモ」アプリで録音してから、文字起こしサービスにアップする方法に落ち着いていました。

ですが、もっと効率よく録音と文字起こしが行えるものはないかと探していたところ、「Notta Memo」というカード型の録音ガジェットを見つけました。

私は以前、Nottaを愛用していたこともあり、ぜひ試してみたいと思ったところ、お借りできることになりました。さっそくレビューしていきます。

薄くて軽い! iPhoneの裏にもスッと馴染む

本体を手にして思ったのは、その薄くて軽いサイズ感です。一昔前だと、ボイスレコーダといえば、“ゴツい機械”というイメージがあったと思うのですが、この製品は厚さ約3.5mmととても薄いのが特徴です。大きさもクレジットカードとほぼ同じ大きさです。 

大きさはクレジットカードとほとんど同じ大きさです。
まさにカードのような薄さです。

同梱されているMagSafeケースに入れれば、iPhoneに貼り付けておけます。置き場所に困るということもなさそうです。

個人的に、MagSafeケースのレザー調の触り心地は高級感があって好みでした。特に、黒いシックなデザインなので、取材時といったフォーマルな場でも馴染みそうです。

MagSafeケースに入れておけば、iPhoneの裏に貼り付けておけるのでボイスレコーダが必要なときもサッと使い始められます。

MagSafeケースを使えば、iPhoneの裏に貼り付けられます。iPhoneを横にしてもずり落ちず、持ち歩けました。




気になる文字起こし機能の実力は?

使い始めるためには「Notta」アプリとNotta Memoと接続する必要があります。手順に沿って行えば、接続は非常に簡単でした。

文字起こし機能はどうでしょうか? さっそく使ってみましょう。

録音を開始するためには、本体の電源ボタンを 2~3 秒間長押しします。すると、デバイスが振動し、録音が開始されました。

アプリとBluetoothで接続できると、Notta Memoのディスプレイ部分にチェックマークが表示されます。

もしくは、nottaアプリから「録音開始」ボタンをタップします。

「録音開始」をタップすれば、すぐに文字起こしが開始されます。

Notta Memoで録音を開始し、実際に自分が喋って試してみると、正しく文字起こしがされているという印象を受けました。私は滑舌に自信があるほうではないですが、それでも間違いなく文字起こしされていたので、かなり正確なのではないでしょうか。

文字起こしの編集も可能です。

またオフライン時に、Notta Memo単体でも録音することができます。

録音ファイルは一時的にNotta Memoに保存され、再度アプリに接続されると、ファイルがBluetoothまたはWi-Fi経由で自動的に転送される仕組みです。

iPhoneを起ち上げられない環境のときでも、さっと録音を開始できるというのは便利ですね。

Web会議の文字起こしも楽々! 秘書がいるみたい

また、Web会議の文字起こしをすることもできます。試しにGoogle Meetで使ってみました。

使い方は、アプリにGoogle Meetの招待URLを貼り付けます。

Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Webexミーティングでの文字起こしが可能です。

すると、「Notta Bot」のアカウントが会議に入ってきました。アプリ内でほぼ同時文字起こしされていました。まるで秘書がWeb会議に参加して文字起こししてくれているようでした。

また使い勝手がいいと思った機能は、文字起こししたデータを他者とすぐに共有できることです。

私は、文字起こししたデータをライターさんなどの関係者に送ることが多いのですが、この手順が意外と面倒でした。録音した音声データを文字起こしし、テキストファイル化して、ファイル共有サービスのURLで送る…といった手順を踏んでいたこともあります。

一方でNotta Memoを使えば、一瞬で送ることができたので感動しました。もちろん、相手が有料会員ではなくとも共有できます。

上部にあるアイコンをタップ。
共有リンクが表示されるので、簡単に文字起こしを共有できます。

また便利だと思ったのが、通話録音モードです。自分の声だけ、もしくは相手の声だけを録音することができますが、双方向の録音をするというのは案外難しいです。

ですが、このNotta Memoを使えば、自分の声と相手の声(受話部分からの音声)の両方を記録できました。

Notta Memoの左上部にあるスライドを上に上げると、「録音モード」に切り替わります。通話シーンに適した録音設定になりました。
タイトルも自動判定されて、正確についていました。

また「Notta AI」という機能もついており、文字起こしした内容を質問形式で問いかけることができます。

あらかじめAIに問いかける候補も出してくれます。
日本語で聞いたところ、英語で答えが返ってきましたが、日本語で問い直したところ、正確な答えが返ってきました。




Nottaの有料会員にならないと実質使えないの?

Notta Memoは自動文字起こしサービス「Notta」と連携したサービスなので、Nottaの利用が必須です。

有料会員にならないと、Nottaのサービスは実質利用できないの?と思ったのですが、心配無用。Notta Memoデバイスのユーザには、月5時間分のスタータープランというサービスが無料で自動付与されます。

ただ月に5時間以上利用するという方は、有料プランに加入する必要があります。結果としてNotta Memoのみの購入費用以上にコストがかかってしまう点は加味する必要があるでしょう。

「Notta Memo」の惜しいポイントはある?

Notta Memoの「惜しいポイント」を強いて挙げるとすれば、サブスクへの抵抗感でしょうか。仕事でバリバリ使うという人は、月5時間分では足りず、製品に加えて月々の費用がかかってしまうかもしれません。

Notta Memo は、付属のマグネット式充電ケーブルを使って充電します。

しかし、ここまでストレスなく録音できるのであれば、十分購入検討の余地はあるのではないでしょうか。




やっぱり、シンプルな操作性が使いやすい!

さまざまな文字起こしツールが出ていますが、録音をすぐに開始できなかったり、十分目当ての機能が使いづらかったりということがありました。

一方でnottaは、以前私が愛用していた理由にもつながるのですが、サービス自体がとてもわかりやすい。

再生や文字起こしの編集、コピーといった内容はアイコンを見たり、触ったりしているうちに、なんとなく使いこなせるようになりました。

特に、アプリや製品がとてもわかりやすく、詳しく説明書を読み込まずとも、使い始めることができました。またNotta Memoもボタンが数個しかついていないシンプルな性能となっているため、ボタンを数回押すだけで使い始めることができました。

数あるボイスレコーダやサービスの中でも、特に直感的に使えるボイスレコーダなのではないでしょうか。

著者プロフィール

大竹望未

大竹望未

『Mac Fan』編集部所属。2001年生まれ。2024年に編集部に入りました。趣味は旅行、音楽を聴くこと。便利でおもしろいガジェット、iPhoneのTipsを日々探しています!

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