Appleは2025年9月19日、iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple Vision Pro向けに、「Apple Intelligence」の新機能を正式に提供開始した。先日のスペシャルイベントでも話題を呼んだ、「ライブ翻訳」や画面上に表示されているものに対するビジュアルインテリジェンス、ショートカットでのインテリジェントなアクションなどが含まれる。
言語の壁を越える「ライブ翻訳」が登場。オンデバイス処理でプライバシーも保護
Apple Intelligenceの目玉機能のひとつが「ライブ翻訳」だ。「メッセージ」、「FaceTime」、「電話」アプリなどに統合され、リアルタイムで翻訳される。
AirPods Pro 3を使えば、対面での会話も翻訳可能だ。新しいジェスチャ操作やSiriコマンドで簡単に起動でき、ANC(アクティブノイズキャンセリング)により翻訳音声に集中しやすい設計を採っている。
対応言語は英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などに加え、年内には日本語や中国語、韓国語などにも拡大予定。プライバシー保護のため、翻訳処理はデバイス上で行われる。


“画面上の情報”を理解する「ビジュアルインテリジェンス」
従来、iPhoneなどのカメラを用いて、映し出したものを“検索”する機能だったビジュアルインテリジェンス。しかし、今回のアップデートによって、iPhoneなど画面に表示された内容を認識し、検索や操作が行えるようになる。
たとえば、画面に表示された靴の画像をもとにECサイトで類似商品を検索することが可能だ。またChatGPTとの連係により、画面上の情報に対して質問できるようになる。
さらに、イベント情報をカレンダーに追加したり、テキストの翻訳・要約もワンタップで実行。進化したビジュアルインテリジェンスは、iPhoneのカメラやアクションボタン、コントロールセンターから呼び出せる。
ジェン文字とImage Playgroundで個性を表現
従来のジェン文字は、絵文字をベースにした限定的な表現だった。今回のアップデートでは、絵文字と説明文を組み合わせて、まったく新しいジェン文字を生成できるようになっている。
ユーザは、表情や髪型などの特徴を自由に変更可能。家族や友人からインスピレーションを得て、個性豊かなジェン文字を作成できる。

またImage Playgroundは、従来の画像生成機能に加え、水彩画風や油絵風など、アート的な表現が可能になった。さらに、「任意のスタイル」オプションが提供され、ChatGPTと連係した細かなカスタムにも対応する。

Workout Buddyでフィットネス体験を強化。データを元に“声掛け”でサポートも
Apple WatchとAirPods Pro 3を使えば、Workout Buddyが利用できる。心拍数やペースなどのデータを分析し、音声で励ましてくれるのもユニークだ。
Fitness+トレーナーの音声データをもとに生成された音声は、ワークアウトに合わせたトーンで再生される。対応するワークアウト種目は屋外ランニング、サイクリング、筋トレなど多岐にわたる。

ショートカットとApple Intelligenceが連係。テキスト要約や画像生成を組み込み可能に
ショートカットアプリでは、Apple Intelligenceによるテキスト要約や画像生成などのアクションを組み合わせて、自動化が可能になる。
たとえば、音声メモとテキストメモの比較、PDFからの情報抽出、スプレッドシートへの自動入力などが実現可能だ。処理はデバイス上またはプライベートクラウドで行われ、プライバシーも保護される。

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