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【100均】iPhoneの画面を“巨大化する”スマホスタンドを購入。アイデア商品と思いきや…? 賛否両論の「スマホ拡大スクリーン」を試す

著者: 関口大起

【100均】iPhoneの画面を“巨大化する”スマホスタンドを購入。アイデア商品と思いきや…? 賛否両論の「スマホ拡大スクリーン」を試す

100円ショップには、掘り出し物的なガジェットが多い。先日も、トレジャーハントするつもりで「ダイソー」に足を運んでみた。

スマホ用のガラスフィルム、ケース、この辺りはもう定番品。最近では、充電器やケーブル、ワイヤレスイヤフォンなども並んでいる。そんな中、筆者の足が止まったのはスマホスタンドコーナーだった。

iPhoneの背面に貼り付けるタイプ、折りたたみタイプ、高さ調整が可能なタイプ。種類はさまざまあるのだが、一際異彩を放つ「スマホ拡大スクリーン(税込・220円)」に目が留まった。果たしてコレは、お宝か否か…?

確かに画面は大きく見える。しかし、解像感と視認性は大きな課題

「スマホ拡大スクリーン」は、その名前のとおりセットしたスマホの画面を拡大表示するガジェット。最大で約7.7インチに拡大される。構造に特別なことは何もなく、スクリーンの奥にスマホを置き、正面から見ればいい。

正面から見たイメージ。スクリーンの奥にiPhoneが置かれている。

「おっと…?」開封時から嫌な予感はしていたものの、やはり筆者のファーストインプレッションはポジティブなものではなかった。スクリーンがレンズの役割を果たし、iPhoneの画面を拡大表示するわけだが、アクリル樹脂製のスクリーンは分厚くて視認性に欠ける。

ギザギザとしたスクリーンの凹凸も、映像体験を損なう要因だ。
スクリーンが滑らかではないため、水面のような歪みがある。

しかし、撮影を手伝ってくれていた編集部員・佐藤は、「高齢者がビデオ通話するときとかに使えるんじゃないですか?」と言う。なるほど確かに。テキストを拡大表示させる用途にはあまり向かないが、“ただ拡大する”という用途であれば活躍するシーンはあるかもしれない。




新聞にルーペ、スマホに拡大スクリーン。用途によってはアリかも?

「スマホ拡大スクリーン」は、2つに折りたたむことができる。強度は心許ないが、別途ポーチなどに入れれば持ち運びも可能だ。

折りたたむと板状に。
スマホスタンド部分も折りたたみ式。スマホを支えるフック部分に遊びが少ないので、ケースの厚みによっては取り外す必要がある。

「スマホ拡大スクリーン」はかなり視野角が狭いので、快適に使うには真正面に座ることが重要だ。先に「高齢者が〜」と書いたが、そのあたりの使用感がピーキーなので、使い慣れてもらうまでサポートが必要だと思う。

正面に座ったとしても、座高によってはスマホの画面が見切れてしまう。その場合、スクリーン下にあるアゴのパーツを展開して高さを調整しよう。
視野角も課題。横から見るとこのとおり。スマホの角が拡大表示されてしまう。

ここまであまりポジティブなことを書いていないが、あくまで筆者(30代前半)の意見である。というのも、この記事を書く合間に祖母の家を訪れたのだが、ルーペで新聞を読む姿を見て、思わぬ需要があるのかも、と思ったからだ。

あらゆる世代に対し、手放しに進められるガジェットではない。しかしユーザの状況と環境によっては、身体を拡張する優れたガジェットになるかもしれない。

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著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

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