iPhoneのバックグラウンドに回ったアプリを、節電になると考え、こまめに消している人もいるはず。しかし、それは無駄な作業だったかもしれない。むしろ、次に起動するときに電力分の浪費につながるようだ。
強制終了は節電になる?
Macをスリープしたままにするのと、シャットダウンするので、どちらの消費電力が少ないかがたびたび議論される。それと類似した論争がiPhoneでも起こっている。それは、バッググラウンドのアプリを、アプリスイッチャーで強制終了させる場合と、放置した場合のどちらがバッテリの消耗が少なくなるかというものだ。
論争のきっかけは、イギリス在住の@fordylipsyncさんがTikTokに投稿した動画だ。彼は、iPhoneを修理してもらうために行ったApple Storeで、アプリスイッチャーからバックグラウンドのアプリを強制終了していった。すると、スタッフが「そんな面倒なことをする必要はありませんよ」とアドバイスしてくれたというのだ。スタッフによると、バックグラウンドのアプリは、原則として動作せず、電力も通信も消費しない。むしろ、毎回アプリを消していると、次の起動時に電力が必要となり、かえってバッテリを消耗させるというのだ。

https://vt.tiktok.com/ZShA61PJb/
@fordylipsyncさんは、にわかに信じられない話だが、Apple Storeのスタッフがいい加減なことを言うわけがないと考え、この出来事をTikTokで共有した。投稿した動画は98万回が再生され、同様の話を伝える動画も多く投稿されている。TikTokでは、iPhoneのバックグラウンドアプリを消すべきか、放置すべきかの論争が起きている。
放置するのが“正解”
スタッフの言う「バックグラウンドに回ったアプリは動作していない」は本当だ。バックグラウンドに回ったアプリは、サスペンド状態となり、電力も通信も消費しなくなる。
それを確かめるには「Safari」で動きがあるページを開き、それから別のアプリを起動して、サファリをバックグラウンドに回す。この状態でアプリスイッチャーを開くと、ページの動きが止まっている。一方、「サファリ」を再度開いてから、アプリスイッチャーを開くと、「サファリ」がいちばん右端に表示される。この場合、「サファリ」はフロントにあるため、ページは動いている。
なお、バックグラウンドに回ってもサスペンド状態にならないアプリも少数存在する。音楽再生や通話、メッセージ、ナビゲーション系のアプリだ。このようなアプリは、必要性があるので、バックグラウンドでも動作をしたり、通信を使ってメッセージの確認などを行う。これが不要な場合、「設定」アプリの[一般]→[アプリのバックグラウンド更新]をオフにしておくことで、バッテリを無駄に消費しなくなる。
アプリスイッチャーからアプリを強制終了するのは、そのアプリの調子がおかしくなったときだけにとどめて、後は放置するというのがどうやら正解のようだ。

アプリスイッチャーでバックグラウンドにあるアプリはサスペンドし、動作しない。Webページの動きも停止をする。最前面(右端)にあるときはアプリスイッチャー上でも動作する(画像右)。
※この記事は『Mac Fan』2025年7月号に掲載されたものです。
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著者プロフィール
牧野武文
フリーライター/ITジャーナリスト。ITビジネスやテクノロジーについて、消費者や生活者の視点からやさしく解説することに定評がある。IT関連書を中心に「玩具」「ゲーム」「文学」など、さまざまなジャンルの書籍を幅広く執筆。









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