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第22回 今、スーパーボウルの真っ最中だと思い込む/野呂エイシロウのケチの美学

第22回 今、スーパーボウルの真っ最中だと思い込む/野呂エイシロウのケチの美学

※この記事は『Mac Fan』2019年3月号に掲載されたものです。

年が明けて、新たに目標を立てた人もいることだろう。だが、ボクは目標をここ数年立てていない。

なぜか? それは、目標は「やるべきこと」になってしまうからである。〝べき〟では難しい。これは、スポーツに例えるとわかりやすい。たとえば、「勝つ〝べき〟試合」はどうだろうか?そんなときに限って負けたりする。

今年の全豪オープンテニスや、箱根駅伝などを見ていても思う。「勝つ〝べき〟」ときに限って負けたりする。〝べき〟ではそんなにチカラが出ないのだと思う。実際、ボク自身がそうだ。「成功〝すべき〟案件」はことごとく失敗をしている。そんなものである。

そう、だから〝べき〟をやめればいい。その代わりに〝やりたい〟ということを強調するのだ。だからボクには「目標」を書くノートがない。その代わりスプレットシートに〝やりたい〟メモがある。その数は、現在109項目ある。

「もっとすごいアイデアで世の中を面白くしたい」「体重を60キロ台にしたい」「この企業をこんなふうに面白くしたい」などなど〝やりたい〟ことで溢れている。 

ボクは放送作家だし、書籍も書いている。書くということもそうだ。「締切までに間に合わせなければらない」と思って書いた文章は、だいたいつまらない。面白くない。でも、「書きたくて仕方がない」と思って書いた文章は、伸びがある。ブログでもアクセス数の桁がひとつ違う。そんなものだ。MacBook Proのキーボードが響き続ける文章のほうが伸びがあって、心をつかみやすい。

あと、〝ためらい〟をなくすことにした。アメリカの社会福祉活動家で、視覚と聴覚に障害を持つヘレン・ケラーさんはこんな言葉を残している。

「私たちにとって敵とは、『ためらい』です。自分でこんな人間だと思ってしまえば、それだけの人間にしかなれないのです」

生きていれば〝ためらう〟ことも多いだろう。ボクは、それをなくそうと日々思い、行動に移している。「恐怖」が〝ためらい〟になり、ブレーキを踏む。それが最悪だ。

そんなとき、「ボクは今、スーパーボウルの試合に出ている。それでもためらうか?」と脳で繰り返す。スーパーボウルとはアメリカンフットボールリーグNFLの優勝決定戦のことで、視聴率は45%以上、推定視聴者数は1億6000万人を超えるすごいステージだ。

そんなすごい舞台で〝ためらう〟だろうか?いや全力で立ち向かうはずだ。〝ためらう〟隙間はどこにもない。人生に一度あるかないかの大舞台だ。そう、すべてをそう思うようにしたのだ。

「今はスーパーボウルだ!」と思い込めば会議でもなんでもいいたいことを提案できるようになった。そんなときも〝べき〟はない。〝こうありたい〟と思って全力疾走をするのだ。

失敗するかもなどと考えずに、タッチダウンをするだけだ。

闘争心を掻き立てるため、テニスを始めた。

著者プロフィール

野呂エイシロウ

野呂エイシロウ

放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。

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