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「アイランド」が教えてくれたこと・前編/四角大輔の「Mobile Bohemian 旅するように暮らし、遊び、働く」 【第38話】

著者: 四角大輔

「アイランド」が教えてくれたこと・前編/四角大輔の「Mobile Bohemian 旅するように暮らし、遊び、働く」 【第38話】

突然だが、最近、自分が「島好き」だということに気づいた。そもそも、生活しているニュージーランドも、母国日本も島国だ。人生と旅の整理も兼ねて、ここで一気に羅列してみたい。

国内だと西表島、竹富島、石垣島、沖縄本島、阿嘉島、伊良部島、来間島、宮古島、池間島、奄美大島、屋久島、志賀島、直島、小豆島、淡路島、八丈島。強引だが「島」ということで、北海道、本州、四国、九州も入れてみたい。

思い切って海外は「島国」もカウントしよう。台湾、フィリピンのセブ島、スリランカ、ギリシャのサントリーニ島、イタリアのカプリ島、イギリス、デンマークのロラン島、アイスランド、バハマ、キューバ、米国のオアフ島とハワイ島、クック諸島のラロトンガ島とアイツタキ島。日本と同様に、ニュージーランドも、メインの北島と南島も加えてみる。この国のワイヘケ島も忘れてはいけない。そうすると、国内20、海外17で、合計37島となる(ちなみに、釣りで訪れた小さな無人島などは除外)。

これが少ないのか多いのかよくわからないが(ここでのぼくの「島」の解釈も曖昧だし)、ぼくが2018年末までに訪れた国が60だから、それに比べて考えたら少ないのかもしれない。

こうやって整理してみると、あることに気づく。ぼくは「大国」や「大陸」に興味があまりないことに。ニュージーランド暮らしも今年で9年目なのに、お隣のオーストリア大陸には1回しか行っていない。アメリカ大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸にもあまり惹かれないし、多くの人が口にするロマンみたいな感情も持てない。大国の米国よりも、小国が集う欧州のほうが断然好きだし、大国ロシアや中国に行ったのも1回ずつだ。

  この気づきはあとでしっかりと検証したいが、現段階で言えるのは、基本、島や小国に暮らす大半の人たちが、気配りやおもてなしができるということ。そういう人たちに囲まれていると、ぼくは安心するのだ。逆の言い方をすると、自分中心で横暴な人が嫌いである。

  そして「島」という形態の土地の周りはすべて海である。上に挙げた島々で車を走らせれば、どんな大きな島の内陸部にいたとしても、かかっても2〜3時間以内に海に出られるのだ。大陸だとそうはいかないのは言うまでもない。

海とは、地球上でもっとも雄大な自然。この連載の読者はもうご存知かと思うが、ぼくは自然をこよなく愛している。

ぼくの旅の多くは「自然を求めて」だし、ニュージーランドでは湖畔の森で生活している。昨年はついに、『バックパッキング登山入門』と『バックパッキング登山紀行』を同時発売。この2冊は、8年続けてきた登山誌での連載や、アウトドア誌やフィッシング誌で20年近く書いてきた冒険記をまとめたものである。

島(国)にいると、「海」という大自然を常に身近に感じられる。自然との近い距離感が、人に、人生に、さまざまな影響を与えているはずなのだ。(次号へ)

過去No.1だったアイツタキ島。ここの詳細は次号にて。(Photo:YOSUMI’s iPhone)

※この記事は『Mac Fan 2019年2月号』に掲載されたものです。

著者プロフィール

四角大輔

四角大輔

作家/森の生活者/環境保護アンバサダー。ニュージーランド湖畔の森でサステナブルな自給自足ライフを営み、場所・時間・お金に縛られず、組織や制度に依存しない生き方を構築。レコード会社プロデューサー時代に、10回のミリオンヒットを記録。Greenpeace JapanとFairtrade Japanの日本人初アンバサダー、環境省アンバサダーを務める。会員制コミュニティ〈LifestyleDesign.Camp〉主宰。ポッドキャスト〈‪noiseless‬ world〉ナビゲーター。『超ミニマル・ライフ』『超ミニマル主義』『人生やらなくていいリスト』『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』『バックパッキング登山大全』など著書多数。

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