※この記事は『Mac Fan』2020年12月号に掲載されたものです。
今、デスクの窓からは西新宿の高層ビルが見えている。その姿を見ながら、ボクは幸せを感じている。
そして、この原稿を書きながら、水を飲んでいる。水が美味しい。幸せを感じる。
毎日、何回幸せを感じるだろうか? ボクは、デスクの前に飾ってある観葉植物のサンスベリアが元気なだけで幸せである。
以前までのボクは、「フェラーリなどの高級車に乗ってないと不幸」だとか、「億万長者でないと不幸」だとか、そんなことを思っていた。
でも、そんなことはない。
コンビニエンスストアで買った傘で雨をしのげるだけでも、十分に幸せだ。
というか、幸せかどうかは意識の問題なのだと思う。身の回りにある幸せに気がつくかどうか? そこが大切なポイントだ。
水が美味しい。ちゃんとトイレで排泄物が出る。それだけでも幸せを感じられる。誰かと比較をするのではなく、自分自身のこの瞬間を幸せだと思えるかどうか? これが非常に大切なのだ。
いつの間にか、ボクらは人と比較して「幸せか?」ということを気にしたりしている。「あの人のほうが高級な洋服を着ている」「あの人のほうが良い家に住んでいる」と、ついつい他人のほうに目が言ってしまいがち。
ボクも、ちょっと前までそんな人生だった。でも、ケチなので「自分の人生を楽しまないと損だな」と思い出した。そして、幸せの研究をし始めたのである。
そう、長年生きているのに、自分がどんなときに幸せなのか、どんなことが起こると幸せを感じるのか、わからなかったのである。
そこで、自分が幸せになれる瞬間を書き出してみたのだ。すると、意外に結構あることがわかった。
さらに研究を進めてみると、朝運動をするとその日の幸福感が上がることがわかった。だからボクは毎日ジョギングをしているし、週に二度は必ずジムへ行く。ジョギングしたりジムで身体を動かすと、その後12時間ぐらい、幸せな気分を味わうことができる。
幸せは誰かが与えてくれるものではない。自分で探して感じるものだ。もしくは、自分で生み出すものだ。この原稿を書いている瞬間も、会議をしているときも、幸せを感じている。いや、正しくは「感じるように努力している」のだ。
それが何よりも大切だと思う。人は幸せになるために生きている。不幸になるために生きている人は1人もいない。
さあ、あなたも幸せを掴みにいこう。それは、意識だけでなんとかなるはずだ。

著者プロフィール

野呂エイシロウ
放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。