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iPhoneにくっつく! クリエイター向け外付けSSD「SanDisk Creator Phone SSD」レビュー。洗練されたデザイン・高速転送・堅牢性・Adobe Creative Cloud​特典が魅力!

著者: 大浦タケシ

iPhoneにくっつく! クリエイター向け外付けSSD「SanDisk Creator Phone SSD」レビュー。洗練されたデザイン・高速転送・堅牢性・Adobe Creative Cloud​特典が魅力!

クリエイターにとってストレージは必要不可欠!

動画や写真、イラストなどを成果物とするクリエイターにとって、ストレージは極めて重要なデバイスである。制作物の保存やデータ管理は当然のことながら、納品時など、仕事仲間とのコンテンツのシェアにもストレージを用いるからだ。

しかし、どのストレージを選べばよいか悩むクリエイターも多いだろう。そこでおすすめしたいのが、高い信頼性と高速性を備える「SanDisk Creator Phone SSD」だ。

SanDisk Creator Phone SSD

【価格】
1万5840円(1TB)、2万4552円(2TB)※サンディスクオンラインストアの2025年6月17日現在の価格

【URL】 https://shop.sandisk.com/ja-jp/products/ssd/portable-ssd/sandisk-creator-portable-phone-ssd

本製品はUSB 3.2 Gen2インターフェイスを採用し、10Gbpsの転送速度を実現するほか、クリエイターにとってうれしい特典がついているのが特長だ。さっそく本製品の魅力をレビューしていこう。

iPhoneにピタッと吸着! ProRes動画も直接SSDに保存できる

まず、「SanDisk Creator Phone SSD」の特長として、内蔵マグネットにより、MagSafe対応のiPhoneに磁気吸着できることが挙げられる。付属のUSB C to Cケーブルの長さもちょうどよく、iPhoneとも相性抜群だ。

磁力は強力で、使用時にズレることは一切なかった。

また、Apple ProResに対応し、60fpsの高精細な4Kビデオを直接SSDに保存できるのも特筆すべき点である。

Apple ProResとは、iPhone 13シリーズ以降のPro/Pro Maxモデルで撮影できる映像コーデックのことで、高品質な映像データの保存能力と編集時のパフォーマンスの高さが特徴だ。

しかし、その分情報量が多く、iPhoneのストレージを圧迫してしまうので、本製品のようにProRes動画を直接SSDに保存できるのはうれしいポイントだ。

なお、ProRes動画の直接保存に対応するモデルは、iPhone 15 Pro/15 Pro Max、iPhone 16 Pro/16 Pro Maxだ。ファイル形式をProRes形式に設定した場合のみ直接保存できる。

ProResでの撮影を有効にするには、「設定」アプリの[カメラ]→[フォーマット]で[Apple ProRes]をオンにする。
「SanDisk Creator Phone SSD」をiPhoneに接続して「カメラ」アプリを起動。[ビデオ]モードに切り替え、左上の[ProRes]をタップして有効にする。すると、画面下側に「USB-C」と表示され、動画の保存先が「SanDisk Creator Phone SSD」になる。

3mの高さから落としても、データを“確実に”守ってくれる!

また、高い堅牢性、耐久性も特長だ。水やホコリの侵入を防ぐ構造で、外装には衝撃を緩和するシリコンシェルが施されている。

私の経験上、屋外での撮影時には、機材が予期せぬ衝撃を受けることが多いため、こうした堅牢性は非常に心強い。

さらに、3mの高さからの落下でも、内部を“確実に”保護してくれるのも特筆すべき点だ。IP65の防塵防滴構造も採用するうえ、重さは54gと軽く、野外での使用も最適だろう。

本体側面にはストラップホールを備えているため、持ち運びの際にも便利だ。

iPhoneと「SanDisk Creator Phone SSD」を接続するには?

では実際に「SanDisk Creator Phone SSD」を使ってみよう。iPhoneとの接続には、付属のUSB-C to Cケーブルを使用する。

ケーブル接続後、iPhoneの「ファイル」アプリを開き、画面右下の「ブラウズ(❶)」をタップ。「場所」の中に「Phone SSD(❷)」が表示されていたら、iPhoneが本製品を認識していることになる。

「ファイル」アプリを開き、画面右下の「ブラウズ」をタップ。「場所」内に[Phone SSD]があればOKだ。
※以降の画面キャプチャはiOS18.5の環境で実施している。

「SanDisk Creator Phone SSD」なら4K60Pの動画もらくらく保存できる!

ここでは、「写真」アプリ内の動画や写真をSSD内に保存してみよう。「SanDisk Creator Phone SSD」内に写真や動画を保存する手順は、下記のとおりだ。

①iPhoneの「写真」アプリを開き、コピーする写真や動画を選択し、画面左下の[共有]ボタンをタップする。
②画面が切り替わったら、[未編集のオリジナルを書き出す]をタップ。
③保存場所の候補から[Phone SSD]を選択。
④[保存]をタップすればOK。

検証したところ、6分ほどの長さの動画をわずか2秒足らずで保存できて驚いた。それもそのはず、書き込み速度は950MB/秒以上、読み出し速度は1000MB/秒以上と、データ転送を高速に行えるのも本製品のウリなのだ。

特に、撮影した4K動画をすぐに保存できるスピードは、撮影後の編集作業をスムースに進めるために不可欠であり、作業の手を止めずに済むのはとてもありがたい。

しかも「SanDisk Creator Phone SSD」は1TBか2TBモデルの2択から選択でき、どちらも大容量のため、ストレージ残量を気にする必要がなくどんどん書き込めるのもグッド。

撮影したらすぐにSSDにデータを移動して、「写真」アプリから元データを消してしまえば、“重め”な動画も納得いくまで撮り直しできるので、動画のクオリティ向上にも貢献してくれそうだと感じた。

クリエイターの必需品! Adobe CCが1カ月無料で使える

さらに「SanDisk Creator Phone SSD」には、1カ月無料のAdobe Creative Cloudのサブスクリプションが付属している。

「Photoshop」や「Lightroom」、「Premiere Pro」、「After Effects」など、業界標準のアプリケーションを利用できるため、クリエイターにとっては貴重な機会となるはずだ。実際にプロの現場で活用しているカメラマンの視点から、その価値を具体的に解説しよう。

「Premiere Pro」で現場の空気感を即編集!

「Premiere Pro」は、プロの映像関係者から一般ユーザまで幅広く利用されている優れた動画編集アプリだ。Macに標準搭載されている「iMovie」よりもさらに高度な編集を行えるうえ、トランジションなどの効果も豊富に備える。

BGMやナレーションの追加はもちろん、LUTを使ったカラーグレーディング、SNS用の縦動画への書き出しなどもできるので、特にSNSやYouTube用の短尺動画をその場で編集・納品するような案件では、「SanDisk Creator Phone SSD」と「Premiere Pro」の組み合わせは非常に強力だ。

データサイズが大きな動画の場合でも、iPhoneからMacへと、ストレスなく転送が可能だ。Macの大きな画面を使って、「Premiere Pro」で編集できる。

「Photoshop」で撮影後すぐにレタッチ!

また、「Photoshop」も手放せない存在である。肌のレタッチや不要物の除去、色味の調整にトリミングやリサイズなどが思いのまま行える。

特にロケ撮影では、現場でクライアントに仮納品用のレタッチ画像を即座に見せられるのも大きなメリットだ。

それこそ、撮影現場でiPhoneで撮った写真を、「SanDisk Creator Phone SSD」を介してMacBookに転送後、すぐに「Photoshop」で開いてレタッチ作業に入れるのは、時間との勝負が必要な現場では非常に重宝するだろう。

撮影現場において、iPhoneからMacに即座に写真データを転送し、レタッチ作業に移ることができるのは大きなメリットだ。

なお、通常Adobe Creative Cloudのコンプリートプランは、月額7780円のサブスクリプションサービスだ。お得に試せるこの機会に、ぜひ触ってみることを強くおすすめする。

iPhoneで撮影した動画や写真をMacBookへ転送する際も、付属のケーブルで行う。爽やかなブルーカラーは、Macとも好相性だ。

「SanDisk Creator Phone SSD」は、iPhoneでのクリエイティブワークの定番アイテムになること間違いなし!

最後に、「SanDisk Creator Phone SSD」は、iPhoneを使って動画や写真の撮影活動を行うカメラマンやYouTuber、デザイナーなど、クリエイターにとって非常に魅力的なデバイスだと感じた。

iPhoneのストレージ残量を気にせず撮影により集中できること。データの転送が迅速で、クリエイティブな作業を止めないこと。これが何よりもの魅力である。

多くの映像制作者や写真家などが信頼を寄せる、Sandiskの最新ストレージ「SanDisk Creator Phone SSD」は、今後iPhoneを用いたクリエイティブのための定番アイテムになること間違いなしだろう。

本体サイズがコンパクトなため、かさばることなく撮影に集中できる。筆者は常にiPhoneにつけっぱなしにしておいて、撮影したら即保存をルーティンにする予定だ。

写真●大浦タケシ

著者プロフィール

大浦タケシ

大浦タケシ

気付けばMac使用歴40年となるカメラマンです。当初は趣味の延長みたいなものでしたが、今や写真もデジタルとなり、切っても切れない関係になってしまいました。Macとは関係ないですが、なぜか都城市公認の「みやこんじょ大使」やっております。 https://www.takeshiohura.jp

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