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「iCloud Drive」の疑問を解決しよう

「iCloud Drive」の疑問を解決しよう

修正したファイルが反映されない!

アイクラウド・ドライブ上にファイルを追加したり編集すると、その内容はすぐにアイクラウドを介してほかのデバイスにも反映されます。ファイルサイズが大きかったりファイルの数がたくさんあると多少の時間はかかりますが、それでもほぼリアルタイムで反映されるはずです。ところがアイクラウド・ドライブ上のファイルを反映している途中でMacを強制終了したりネットワークの接続が切れてしまうと、一部のファイルが反映されないままになったり、それ以降、追加や修正したファイルがほかのデバイスに反映されなくなってしまう場合があります。そんなときは、まずMacをいったんセーフブートでログインしてから再起動してください。

それでも解決できないときは、システム環境設定の[iCloud]で[iCloud Drive]の[オプション]で[“デスクトップ”フォルダと“書類”フォルダ]の設定を一度オフにして、時間をおいてオンし直してみましょう。

変化がないようなら、アイクラウド・ドライブの設定自体をオフ→オンします。大抵の場合はこれで解決できるはずです。これでもダメなときはアイクラウドからいったんサインアウトして、再びサインインしてみてください。

(1)Macの起動時もしくは再起動時に[shift]キーを押したままにすると、セーフブートになりログイン画面に赤字で[セーフブート]と表示されます。

(2)[“デスクトップ”フォルダと“書類”フォルダ]のチェクを外して[完了]ボタンをクリック。再度、オプションで[“デスクトップ”フォルダと“書類”フォルダ]のチェックを入れます。

(3)iCloudからサインアウトする際にはMac上にiCloudデータのコピーを残すか選択できるので、そのまま[コピーを残す]をクリックします。

ファイルに雲に斜線のアイコンが表示される!

アイクラウド・ドライブにはさまざまな種類のファイルを保存できます。デスクトップや[書類]フォルダに保存したファイルも自動的にアイクラウド・ドライブにアップロードされます。その際、項目名にファイルの状態を示す雲のアイコンが表示されることがあります。これは状況アイコンと呼ばれており、斜線が付いたまま消えないときは、そのファイルが不適切なことを表しています。アイクラウド・ドライブではファイル容量が50GB未満という制限があるので、動画ファイルなど大容量のものはアップロードされないわけです。

不適格インジケータが表示されたファイルは、容量が50GBを超えているのでiCloud Driveには保存できません。

ファイルがほかのデバイスに同期されない!

アイクラウド・ドライブを使っているのに、ほかのMacやiPhone、iPadなどのiOSデバイスと同期できない。そんなときはアイクラウドの設定を再確認してみましょう。ファイルやフォルダなどのデータをアイクラウド・ドライブで同期するには、各デバイスで同じアップルIDを使ってアイクラウドにサインインしている必要があります。

また、iOSデバイスでは、アイクラウドに書類やデータを保存するアプリの設定が正しくされていないと、データは同期しません。この2点を確認してみましょう。

同じApple IDでサインインしているか、iCloud Driveのオプションで[“デスクトップ”フォルダと“書類”フォルダ]がチェックしてあるか確認です。

ファイルやフォルダが消去できない!

アイクラウド・ドライブのファイルやフォルダは、デスクトップや[書類]フォルダに保存しているデータと同じようにファインダ上で操作できます。

いらなくなったファイルやフォルダを消す際もゴミ箱にドラッグするだけです。ところがアイクラウド・ドライブとの同期に不具合が生じていると、ゴミ箱にドラッグしてもファイルやフォルダが消えないことがあります。

そんなときは「アクティビティモニタ」を使ってアイクラウド・ドライブの同期を行っているプロセスを強制終了してみましょう。そのあと、ゴミ箱にドラッグしてみてください。

アクティビティモニタを開いて[プロセス名]から[bird]を選んだら、左上の[×]ボタンをクリックし、[強制終了]をクリックします。

アイクラウド・ドライブの空きが少なすぎる

アイクラウド・ドライブはアイクラウド・ストレージの一部を使用しています。アイクラウド・ストレージにはアイクラウド・フォトライブラリをはじめメールやメモなどを利用するソフトのデータも保存されています。さらに、iOSデバイスのバックアップもアイクラウド・ストレージの容量を消費します。デスクトップや[書類]にそんなにファイルはないのにアイクラウド・ドライブの空きが少なすぎる場合は、ストレージの管理画面で確認してみましょう。不要なデータがあれば削除して空きを増やしてみてください。

システム環境設定の[iCloud]画面で[管理]ボタンをクリックするとストレージの利用状況がわかります。

アイクラウド・ストレージの容量を減らしたい!

アイクラウド・ストレージの容量は、無料で5GBの容量が与えられますが、アイクラウド・ドライブやフォトライブラリを使うとあっという間に足りなくなります。そのため、有料で50GB、200GB、2TBのプランが用意されています。中には2TBのプランを使用中の人もいるのではないでしょうか。

ところが有料プランにアップグレードしたものの、意外と空き容量がたっぷり余っているなんてことになっていませんか? その場合は、もっと容量の少ないプランにダウングレードすることもできます。もちろん有料プランから無料の5GBプランにも戻せます。ダウングレードしてもプラン更新日までは現在の容量が使えるので、その間にアイクラウド・ストレージ内のデータを整理しましょう。

(1)システム環境設定[iCloud]で[管理]ボタンをクリック。ストレージ管理画面で[ストレージプランを変更]をクリックします。

(2)iCloudストレージのアップグレード画面に切り替わるので[ダウングレードオプション]をクリック。Apple IDのパスワードを入力します。

(3)ダウングレードオプションの画面でプランを選択し直したら[完了]ボタンをクリックします。これで次のプラン更新日にダウングレードされます。

【サイドバー】

iCloudドライブが更新中のときは、FinderのサイドバーにあるiCloudの項目(iCloud Driveやデスクトップ、書類)に円グラフのインジケータが表示されます。これが表示されている場合は、まだ更新中(アップロードまたはダウンロード中)ということがわかります。

【キャンセル】

iCloudストレージのダウングレードはすぐには実行されません。1カ月ごとの更新日が来てからプラン変更されるので、それまでの間はキャンセルや再変更が可能ですし、ストレージ容量もダウングレード前のままです。