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ボール転ばしパズル「Roll the Ball」に挑戦

著者: 藤原鉄頭

ボール転ばしパズル「Roll the Ball」に挑戦

球が転んでも

箸が転んでもおかしいのは、思春期の娘と相場が決まっているが、最近、年金がもらえるイイ歳になったワタクシは、ボールが転がるだけで、人間、結構ハッピーな気分になることに気づいた。

考えてみれば、我々はよくボール(球)を転がして楽しんでいる。子どもの頃のビー玉遊びに始まり、運動会での大玉転がし、ボーリングにビリヤード、パチンコ、ゴルフと、なにかと球が転がすのが好きである。

もちろんそれぞれの遊びには、それぞれのルールに基づく面白さがあるわけだが、突き詰めるとボールが転がっていること自体に魅力を感じているんじゃないかと思うのである。

それは、どこに転ぶかわからない不確かな面白さであり、コロコロ、ゴロゴロと響く心地よい音である。また球体ならではのスムースな回転の美しさもある。改めて考えてみると「球って転がるだけで魅力がある」と思いませんか。

道を作れ、ボールは転がる

今回はそんな転がる球の魅力を満喫できるアプリを取り上げた。といっても、実は球を転がすアプリにはiPhone/iPadの加速度センサを利用した、バランスをとってボールを目的地まで運ぶタイプのゲームが多い。それはそれで楽しめるが、うまく操作できないとイライラしてしまい、正直あまり好みではない。オジさんにはもっとまったりとしたゲームのほうが向いているのだ。

「ロール・ザ・ボール・スライド・パズル(Roll the Ball−slide puzzle)」は、「We make puzzles」をキャッチフレーズに数多くのパズルゲームを世に送り出しているBitMangoの代表作のひとつ。

スライド・パズルとは、数字や絵が描かれた4X4などのパネルをスライドさせて並び替え、数字を順に並べたり(15パズルともいう)、バラバラになった絵を元どおりにしたりして楽しむパズル。このロール・ザ・ボールでは直進や右折、左折する道が描かれたパネルを並べ替えて道をつなぎ、ボールがスタートからゴールまで転がるようにする。

手軽に始められて、1問がすぐ終わる。ちょっとした気分転換や暇つぶしにもってこいのゲームだが、一問クリアしたときに得られる小さな達成感がうれしくて、ついもう一問と、止められなくなるアプリだ。特にフィニッシュでボールが転がるゴロゴロという音が耳に心地よくてクセになる。

いい音を聴いて、また次が聴きたくなるという点で例えるなら、緩衝材のプチプチをつぶす楽しさに通じるものがある。たいていは簡単でサクサク進むが、時に歯ごたえがあるヤツに出くわしてムキになったりするのも似ている。無料なのに(たぶん3千問以上もの問題が用意されていて)長い時間だらだらと遊ぶことができるあたりもプチプチと同じと言えるかもしれない。

「それを作れば、彼は来る」という謎の言葉に従って、自分のトウモロコシ畑に野球場を作り、亡き父との感動の再会を果たすのは、ケビン・コスナー主演の名作「フィールド・オブ・ドリームス」だが、このアプリは「道を作れ、ボールは転がる」と言っているようにワタクシには思える。頭をちょっと捻るくらいのほどよいパズルを解き、道を作れば、そこにボールが現れる。そして気持ちのいいゴロゴロが…。惜しむらくは、かなりの頻度で現れる全面広告が興ざめだが、これは我慢できなくなったら課金で消すことができる。

こうして今日もゴロゴロしているオヤジのゴロゴロは止まらない。

Roll the Ball – slide puzzle

【開発】BitMango

【価格】無料

【場所】App Store>ゲーム

レトロな木目調のグラフィックがいい味を出しているゲームアプリ。パネルをスライドさせてゴールまでのルートを作り、ボールを転がせばクリアというシンプルなパズルだ。4つの異なるモードで楽しむことができる。

 

心地いいゴロゴロを! ボール転がしパズルにチャレンジ