【基本2】iTunesで動画を楽しみ尽くす
iTunesライブラリに動画を読み込んで管理する
iTunesは、クイックタイムの技術を使用しているため、動画再生などの操作はクイックタイムプレーヤと、大きな違いはありません。では、iTunesで動画を扱うメリットはどこにあるのでしょうか?
その答えの1つは、複数の動画ファイルを管理できるiTunesライブラリにあります。クイックタイムプレーヤには、そうしたライブラリ機能が用意されていないため、複数ファイルの連続再生ができません。たとえば、お気に入りのミュージックビデオでプレイリストを作りたいといった場合には、iTunesを選ぶことになります。また、iTunesストアのコンテンツ再生や、iOSデバイスとの同期といった使い方をするなら、選択肢はiTunes一択でしょう。
ここでは、ホームビデオをiTunesに読み込み、再生したりプレイリストを作成したりする手順を解説します。なお、iTunesで再生可能な形式以外の動画ファイルは読み込めないので、注意が必要です。
ライブラリに動画を追加
iTunesでは、コンテンツの種類ごとに画面を切り替えて使うのが基本です。ここでは動画を視聴するので、画面上部のポップアップメニューで[ムービー]を選択します。
Mac上の動画ファイルを追加するには、[ファイル]メニューの[ライブラリに追加]から任意のファイルを選択するか、ファイルをライブラリにドラッグ&ドロップします。
自分で撮影した動画などiTunesストアを介さずに追加したファイルは、[ホームビデオ]に分類されます。サムネイルをダブルクリックすると再生が開始します。
動画の再生が始まります。このとき画面はiTunesのウインドウサイズに準じますが、サイズは自由に変更できます。もちろんフルサイズでの視聴も可能です。
プレイリストを作る
クイックタイムプレーヤでできなくてiTunesでできることの1つがプレイリストの作成です。動画のプレイリストを作るには、[ムービー]のライブラリ画面を開いた状態で、[ファイル]メニューの[新規]から[プレイリスト]を選択します。
プレイリストの作成画面に切り替わったら、[プレイリストを編集]をクリックして、編集画面に切り替えます。
ウインドウ中央のサムネイルを右側のリストにドラッグしてリストを作成します。最後に[完了]をクリックします。
iTunesストアで映像コンテンツを楽しむ
iTunesが動画を扱う理由の1つに、iTunesストアの存在があります。音楽やアプリなどと並んで、iTunesストアの目玉商品といえば[映画]ですよね。手持ちのデバイスで映画史に残る名画から話題の最新作まで、家に居ながらにして(iOSデバイスなら、いつでもどこでも!)鑑賞できるとなれば、映画ファンでなくても興味をそそられるのではないでしょうか。
iTunesストアの映画を見るには、購入とレンタルの2つ選択肢があります。購入した映画は、音楽や電子書籍と同じ扱いですが、レンタルにはいくつかの制限があります。たとえば、未再生の映画の場合、30日間保持できますが、一度でも再生すると、再生開始した時点から48時間にレンタル期間が短縮されます。これを知らずに「ちょっと再生して続きは後日」と思っていると、いつの間にかデータが消去されていたということになるので、ルールを確認したうえで利用しましょう。
また、iTunesストアで扱う動画は映画だけではありません。ミュージックビデオやポッドキャスト、iTunes Uなど、さまざまな映像コンテンツが用意されています。Macで動画をとことん楽しみたいのなら、チェックしてみましょう。
映画をレンタルする
ムービーストアへは、ポップアップメニューで[ムービー]が選択されていることを確認し[ストア]をクリックします。映画は、初期ページのニューリリースや特集のほか、ジャンルで絞り込んで探すこともできます。
目当ての映画を見つけたら詳細ページに移動します。ここでは、[レンタル]ボタンをクリックします(購入する場合は、[購入]をクリック)。初期状態では、画質がHDに設定されていますが、視聴するデバイスによってはSDを選択してもいいでしょう。
iTunesストアにサインインしていない場合は、IDとパスワードを入力して[レンタル]をクリックします。確認のアラートが表示されたら、[レンタル]をクリック。この操作は取り消せないので注意が必要です。
手続きが完了すると、[ムービー]セクションに[レンタル中]のタブが追加されます。雲のアイコンは、データはクラウド上にありストリーミング再生することを意味します。ダウンロードしてオフラインで視聴することも可能です。
そのほかの動画をチェック
iTunesストアでは、ミュージックビデオも扱っています。[ミュージック]セクションの[ストア]タブを表示し、[ジャンル]メニューから[ミュージックビデオ]を選択します。
ポッドキャストの中には、動画で配信しているコンテンツもあります。[ビデオ]タブをクリックするとまとめてチェックできます。
ミュージックビデオやポッドキャストは、それぞれ[ミュージック][Podcast]のライブラリで管理します。ポッドキャストの購読や解除もここで設定します。
iOSと連係して動画をさらに楽しむ
お気に入りの動画や気になる映画の続きは、iPadやiPhoneなどのiOSデバイスに転送しましょう。好きなときに好きなだけ見ることができます。iTunesストアで購入したコンテンツは、それぞれのデバイスに直接ダウンロードするのが手軽で便利。もちろん、ホームビデオなど手持ちの動画ファイルやプレイリストをiTunes経由で転送することも可能です。
ただし、映画のレンタルについては、少しルールが異なりますので注意しましょう。レンタルしたコンテンツは、同一アップルIDでログインしたどのデバイスからでも視聴は可能ですが、同時に複数のデバイスでのストリーミング再生および複数デバイスへのダウンロードはできません。
Macにダウンロード済みのレンタルコンテンツをiPhoneで視聴したいときは、Mac側で一旦コンテンツを削除したうえで、iPhoneにダウンロードする必要があります。
iTunes経由で同期する
動画をiOSデバイスに転送するには、iOSデバイスをMacに接続しiTunesでデバイスの[ムービー]設定画面を開きます。[ムービーを同期]にチェックを付けて、[最新の]や[未再生の]といった項目を選択します。
任意の動画を個別に選択する方法もあります。さらに、画面をスクロールして同期するプレイリストを指定することも可能です。
同期の設定後、iTunesで[同期]をクリックすると、設定したコンテンツがiOSデバイスに同期されます。iTunesストアで購入した映画も、この方法で同期できます。
ミュージックビデオを同期するには、[ミュージック]の設定画面で同期を有効にし[ビデオを含める]にチェックを付けてから、同期するビデオやプレイリストを選択後[同期]をクリックします。
ミュージックビデオの場合は、iTunesの[ミュージックビデオ]ライブラリからサイドバーのデバイスに直接ドラッグ&ドロップするか、コンテキストメニューの[デバイスに追加]で任意のデバイスにコピーすることもできます。
映画をダウンロードする
レンタルした映画に雲のアイコンが付いている状態で再生ボタンをクリックすると、ストリーミング再生となります。ダウンロードして視聴するには、下向きの矢印が付いた雲のアイコンをクリックします。
同じアップルIDでサインインしたiPhoneにダウンロードすることもできます。こちらも雲のアイコンをタップするだけ。すでにMacにダウンロード済みの場合は一旦削除してから操作します。
【フォーマット】
iTunesで再生可能な動画圧縮フォーマットは、H.264やMPEG4、M-JPEGとなります。拡張子は.m4v、.mp4、.mov、.3gp、.3g2、.aviなどとなります。.wmvや.flv形式の動画を再生するには変換する必要があるので注意しましょう。
【画質】
iTunesストアの映画コンテンツは、多くの場合HD(高精細度)とSD(標準解像度)から任意の画質が選べます。画質が高いほどデータ容量が大きくなるため、ストリーミングやダウンロードの通信量も増えます。
【iOSアプリ】
Macでは、映画もミュージックビデオもポッドキャストもiTunesで視聴しますが、iOSデバイスではそれぞれ、「ビデオ」「ミュージック」「Podcast」と、別々のアプリを利用することになります。