検証方法について
【検証1】充電時の電流と電圧
iPadエアを1台だけ接続して、供給される電流と電圧をUSBテスターを使って検証しました。iPadの入力電流の上限が2.4A、iPhone 6/7が1.4A、iPhone 6/7プラスが2.0Aといわれているので、iPadが急速充電できればiPhoneでも可能というわけです。なお、電流だけでなく電圧もポイントになります。5Vを超える電圧は、想定外の入力となるのでiPhoneやiPadにとって負担となるからです。
バッテリ残量がほとんどないiPadをアップル純正ライトニングケーブルで接続したときの電流と電圧をチェックしました。
【検証2】高負荷時の電流と電圧
モバイルバッテリに負荷をかけたときの、パフォーマンスをチェックしました。複数のデバイスを同時に充電したとき、供給される電流と電圧が落ちるかどうかのチェックです。具体的には、iPadエアを2台接続して、片方の電圧と電流を確認しました。これでパフォーマンスが下がらなければ、iPhoneとiPadを同時に充電してもOKといえます。このテストはUSBポートが複数ある製品でのみ実施しました。
バッテリ残量がほとんどない2台のiPadを純正ライトニングケーブルで接続したときの電流と電圧をチェックしました。
【検証3】本体充電時の電流と電圧
iPhoneの何倍もの容量備えたモバイルバッテリは、当然ながら本体の充電により多くの時間がかかるので、本体自体の充電速度も重要なポイントになります。夜に帰宅してから翌日出掛けるまでに充電が終わることを理想として考えると、約10時間以下での満充電が好ましいでしょう。そのためには、1万mAhクラスの製品で2Aの充電電流が必要になります。実際、スペック上は2Aの製品が多いのですが、実際に測ってみるとかなりばらつきがありました。
モバイルバッテリ自体の充電時に流れている電流と電圧を計測しました。このパフォーマンス次第で、本体の充電時間にも差が出てくるでしょう。
検証に使ったUSBテスター
USBテスターは、アマゾンなどで検索すると、さまざまな種類が発売されています。本特集では、エアリア製の「出力チェッカーズSD-VACK」を使って計測しました。
SD-VACK
【発売元】エアリア 【価格】700円
【URL】http://www.area-powers.jp/product/others2/4580127695861/
※この検証はMac Fan編集部が独自に行ったものです。バッテリの個体差があるほか、USB電源アダプタやUSBテスターとの相性もあるため、同様の検証をしても同じ数字が出るとは限りません。
※本体充電時の電流の値は、本体の充電残量により変動する場合があります。
スタミナとパワーのバランスが最高
1万3400mAhと必要十分の容量を誇っており、それでいて250グラムを切る軽さを実現しています。アマゾンのモバイルバッテリカテゴリでも人気上位に位置するモデルです。出力ポートは、2.4Aと1Aの2つとなっており、スペック上、2台のiPadを同時に急速充電することはできませんが、検証してみるとiPad単体の充電では2.33Aの充電電流を記録しました。今回試した中で2.1A以上で充電できたモバイルバッテリは本機を含めて3モデルしかなかったので、優秀な結果といえるでしょう。人気キャラクター「ダンボー」をあしらったモデルも用意されています。
3ポート出力に対応した大容量モデル
cheero Power Plus 3 Premium 20100mAh
【発売元】cheero 【価格】3980円
3ポートで合計4.4Aの出力というパワーと、2万100mAhというスタミナを兼ね備えた、まさにプレミアムといえるcheeroの最上位モデルです。別売りのcheero Type-Cケーブルを使うとUSB-C対応のMacBookの充電も可能です。検証1の結果、スペック上は1ポートのみを使ったときは最大3Aとなっていますが、今回は2Aに留まっていました。検証2で負荷をかけたところ、1ポートあたり4.82V/1.65Aになってしまったことから、もしかしたらiPadのような大電流を使う複数のデバイスを同時充電することには向いていないのかもしれません。
同時充電時でもパフォーマンスがほとんど変わらない!
2万mAhという大容量ながら世界最小クラスを謳っているモバイルバッテリ。QC3.0対応のために、出力が前モデル「Anker PowerCore 20100」より強固になっています。実際に負荷をかけて検証したところ、今回試したモバイルバッテリの中で唯一といっていいほど、パフォーマンスがほとんど低下しませんでした。iPhoneとiPadを同時に速く充電できると思われます。ただし容量の分、サイズは片手にはおさまらず、重量もそれなりにずっしり感があります。
リーズナブルな大容量バッテリ
「ANKER PowerCore Speed 20000 QC」の前モデルがこちら。違いはQCに非対応であること、容量が100mAhだけ多いこと、わずかに本体が細くでコンパクトであることです。実売価格が1000円ほど安いですし、QCに対応しないiPhoneやiPadを充電したいユーザなら、こちらのほうがお買い得です。ただし、スペック上は1ポートあたり2.4A出力ですが、実測してみると今回は1.99Aしか出ていませんでした。iPadの充電速度を気にする方は現行モデルを選んだほうがいいかもしれません。
軽量・小型で持ち運びに最適
「Anker PowerCore 10000」は、QC非搭載ですが、クレジットカードサイズと200グラムを切る軽さで、持ち運びにはとても便利なモバイルバッテリです。検証したところ、iPadの充電時のパフォーマンスが2.04Aと振るいませんでしたが、iPhoneの充電であれば必要十分といえるでしょう。なお、今回検証した中でも、本体の充電時の電流が高い部類である1.9Aを記録しました。バッテリ本体の充電が速く終わるはずなので、毎日の充電時間の確保が難しい多忙なユーザにおすすめです。
LEDフラッシュを搭載したコンパクトモデル
POWER BANK P52シリーズ
【発売元】シリコンパワージャパン 【価格】2000円前後
小型軽量サイズで容量5000mAhのモバイルバッテリです。検証では2.4A出力ポートでiPadエアを充電したところ2.33Aと理想的な値が出ました。本体充電時も1.77Aとスペック上の2Aととても近い値となっています。
iPadとiPhoneの2台持ちにはピッタリ?
アップル用ポートとアンドロイド用ポートと称した2ポート出力を備えた、1万mAhクラスのモバイルバッテリ。検証1でアップル用ポートでiPadを充電してみたところ2.05Aと、ほぼスペックどおりのパフォーマンスを出しました。
コンパクトな筐体に自動認識機能を搭載
BSMPB6701P1
【発売元】バッファロー 【価格】2700円前後
【URL】http://buffalo.jp/product/power/mobile-battery/bsmpb6701p1/
「BSMPB6701P1」は、1ポートでアップル製品とアンドロイド製品に対応する自動切り換え機能を搭載しているコンパクトモデルです。大容量モデルよりも出力アンペアが大きくなっており、スペック上は最大2.4、実測では2.03Aでした。
電源アダプタを兼ねたモバイルバッテリ
「QE-AL201-K」は、モバイルバッテリとACアダプタを合体したことで、屋外ではモバイルバッテリとして、ホテルなどではUSB電源アダプタとして使えます。AC電源でiPhoneなどを充電しつつ、本体のバッテリも充電されるため便利です。
Apple Watchも充電できる!
このバッテリの最大の特徴は充電ケーブルなしにアップルウォッチを充電できるところです。本体にアップルウォッチ用の磁気充電パッドが付いているので、本体に巻き付けるようにアップルウォッチをおけば充電ができます。
おすすめバッテリケース
iOSと連携もバッチリの純正バッテリケース
iPhone 7 Smart Battery Case
【発売元】アップル
【価格】1万1664円