レコードブームが止まらない
「アナログレコード復権」。そう断言できるほどの勢いが、たしかにあります。2009年に底を打ったアナログレコードの売り上げはそこから回復し、2015年には66万2000枚を記録。2009年と比べ6倍もの成長を遂げていることがそれを証明します。また、ポップカルチャーのアーティストがアナログ盤を発売し始めることなどで、若者がレコードに注目し始めたという向きもあり、実際にHMVが東京・渋谷にレコード専門店を出店するなど、単なる懐古趣味のブームにはとどまらない勢いを感じます。
もちろん、今の時代のメイン潮流がデジタル音源になっていることは否定できません。しかし、近年のハイレゾへのシフトによりアナログレコードが再び脚光を浴び始めているのです。ハイレゾ対応のアンプやスピーカを使えば、アナログレコードのポテンシャルを存分に引き出せるからです。
しかし、アナログレコードにはなんといっても持ち運べないという弱点があります。そこで、アナログレコードをデジタル化して、iPhoneやウォークマンで聴きたいというニーズも自然の流れでしょう。最近では、アナログレコードをハイレゾ録音してデジタル化できるソニーのレコードプレーヤ「PS-HX500」などが注目されるなど、業界全体が盛り上がっています。