リアルタイムでアイデアを共有。
Slackでの活発なやりとりが仕事に役立っています
Mika Ueno
エバーノート日本法人のマーケティング、広報担当。ネオテニー、日本ベリサイン、ツイッター・ジャパンなどを経て現職。TED×Tokyoの運営に関わるほか、SNS上でも積極的に情報発信を行うなど、活動は多岐にわたる。
上野さんのとっておきソフト
Slack
【開発】Slack Technologies,Inc.
【価格】無料
【カテゴリ】Mac App Store>ビジネス
マルチデバイス対応のコミュニケーションツール。2013年のサービス開始以降、開発者・エンジニアを中心に人気を呼んでいます。チャンネルによるグループ分け、豊富な連係機能などが特長です。
一番しっくりくるツール
クラウドメモサービスとして不動の地位を築いている「エバーノート」。運営するエバーノート日本法人でマーケティング・広報に携わる上野美香さんは、日々さまざまな情報発信やソフトのローカライズに取り組んでいます。
そんな上野さんが仕事で愛用するソフトは「スラック(Slack)」。テキストなどのやりとりを行う、いわゆるメッセージソフトです。ソースコードのやりとりにも適しているため、特にエンジニアなどに人気があります。上野さんの場合は、周りにユーザが増えていったことが、使い始めるきっかけの1つだったとか。
「米国本社を含め、どんどんユーザが増えてきましたね。やはり開発系のスタッフが最初に使い始めた印象です。現在ではエバーノート社内での公式コミュニケーションツールとなっています」
アイデアを共有したりディスカッションするときなど、連続的なやりとりを行いたいときに、スラックは有用なのだとか。
「スカイプ(Skype)やチャットワーク(Chatwork)も使いましたが、動作速度やアクセスのしやすさ、米国チームとも使えるなど、スラックが一番しっくりくるツールでした」
スラックは、ユーザがチームを作り、その下に複数のチャンネルを設定できる構造です。上野さんの場合、まずエバーノートのチームがあり、その下に日本のマーケティング、グローバルのマーケティング、東京オフィスといったチャンネルが用意されています。
「仕事の内容や関わっているプロジェクトごとにチャンネルを作れるのが便利ですね。チャンネルに参加すると、ほかのユーザから発言があったときに通知が来るようになります。通知はチャンネルごとに細かく設定できるんですよ」と上野さん。仕事の優先順位に応じて設定しているそうです。ダイレクトメッセージ機能もあり、実際の仕事では、チャンネルとダイレクトメッセージを使い分けて使っているのだとか。
特にお気に入りのポイントとして上野さんが挙げたのは、発言に含まれるURLのリンク先ページや添付ファイルのサマリーを閲覧できるタイムラインの仕様。いちいちページや書類を開かなくても、素早く内容を確認できます。
外部との連係がグッド
その他のスラックの特長として、数多くの外部サービスと連係できる点も挙げられます。上野さんが使用するプロジェクト管理サービス「ジラ(JIRA)」もその1つ。
「プロジェクトのタスクをアサインしたり、スケジュールを管理するのに使っています。スラックと連係してやりとりすることで、進捗はどうなっているのか、ステータスはどう変化したかといったことがメンバー間で把握できます」
スラックは、もはやビジネスに欠かせないツールという上野さん。特にそれを実感したのが、2015年春に行われたエバーノート製品の価格改定および新製品追加という、全世界同時作業のプロジェクトでした。参加したスタッフは約300人。その際にスラックを使い、リアルタイムでバグや文字化けといった問題点を指摘し合ったそうです。エンジニアが問題を解決すると、その旨スラックで報告され、状況の共有にとても役立ったとのこと。このプロジェクトでは、上野さんもバグを見つけて報告したそうです。
「私が見つけたバグは重要度が高いものだったようで、エンジニアが急いで直してくれました。解決後、『重要なバグを報告してくれてありがとう、君はヒーローだ』といったメッセージが届きました。私を含め、全社的にスラックの有用性を強く認識したプロジェクトでした」 (取材・文/矢口和則)
プロジェクト単位でメッセージを管理
スラックのインターフェイス。「Evernote Corporation」というチームの下に、業務やプロジェクトごとのチャンネルが複数配置されています。ダイレクトメッセージによるやりとりも可能です。
通知設定は細かくカスタマイズ可能
チャンネルごとに細かく設定できる通知機能。常に通知、または自分の名前など特定のキーワードがある場合に通知といった設定が可能です。iPhoneなどのモバイルデバイス向けの設定もサポートしています。
[Company Profile]エバーノート株式会社
さまざまな情報を保存・管理できるクラウドノートサービス「エバーノート」を運営する会社。製品開発・販売を通じて、個人や組織の生産性を上げるための「現代の働き方」を提唱しています。同サービスは「もう1つの脳」といわれるほどに、優れた記憶装置として多くのユーザが愛用。テキストはもちろん、音声や画像、WEBページなど多様な情報の保存・管理に対応しています。また情報を保存した「ノート」の共有やワークチャットによるコミュニケーションも可能です。【URL】https://evernote.com/intl/jp/