TEST 1 パフォーマンス
12インチMacBook (Early 2015)と11インチMacBookエア(Ealy 2015)で、それぞれブートキャンプとパラレルスでベンチマークを実施しました。参考のため、旧機種であるMacBookプロ(13-inch Mid 2009)のパラレルスでの数値も示してあります。
ただし、ブートキャンプのテストは、ブートキャンプが10に対応する前に実施したため、手動で最新のグラフィックスドライバをインストールし、また、3DベンチのためダイレクトXをインストールしています。そして、パラレルスもバージョン11が発表される前にテストしたため、バージョン10での値です。
結果を見ると、MacBookよりMacBookエアが性能的に上回っているのは順当な結果ながら、省電力なコアMのMacBookよりも6年前のコア2デュオ2.26GHzのMacBookプロより、かなり高性能であることがわかりました。
なお、パラレルスがブートキャンプの数値を上回っていますが、パラレルスは体感速度を上げるため、描画を間引くなどしているので、こうしたことが起きます。基本的に仮想化ソフトでのベンチは、あまりあてにならず、あくまで参考程度にとどめておいてください。
6年前のMacBookプロに比べると現行世代のMacBookシリーズのパフォーマンスはかなり高いことがわかります。ブートキャンプと仮想化ソフトの違いはわずかであり、「仮想化は遅い」という常識はもはや当てはまりません。
TEST 2 ソフトウェアの実行
ブートキャンプとパラレルスでは、動作するソフトの違いを検証してみました。試したのは、「オフィス365」、「ファイナルファンタジーXIV 蒼天のイシュガルド」のベンチマーク、BDプレーヤのサイバーリンク「パワーDVD 15」。ウィンドウズ10では、ゲームの「キャンディクラッシュサーガ」が標準バンドルされ、「世界中の企業の生産性が落ちる」といわれているので、これも試してみました。
オフィスはどちらも問題なく使えました。ダイレクトX 11対応のFF XIVベンチは、パラレルスでは紙芝居状態で、音もひどく、とてもプレイできそうにありませんでした。キャンディクラッシュサーガは、画面が真っ暗になって動作しませんでした。仮想化ソフトでゲームは難しそうです。
パラレルスでは、なぜかキャンディクラッシュがインストールされないので、ストアアプリでダウンロードしました。正常動作しないので、インストールをキャンセルするのかもしれません。
TEST 3 Macハードウェアの利用
ブートキャンプは、ウィンドウズ10に対応したので、結論からいえば、Macの内蔵ハードウェアは正常に動作するといっていいでしょう。
サウンド、フェイスタイムカメラ、Wi-Fiは、ブートキャンプでもパラレルスでも問題なく動作します。MacBookのUSB-Cについては、まだネイティブな機器がほとんど存在していませんが、変換アダプタを介して、USBメモリとイーサネットアダプタが動作することを確認しました。
トラックパッドのマルチタッチは、ジェスチャの種類がOS Xほど豊富ではありませんが、スクロールや2本指による右クリックなどに対応しています。プリンタもウィンドウズがドライバを持っている機種であれば、自動で認識されました。
問題はブルートゥースで、MacBookエアでは利用できましたが、MacBookでは利用不可でした。疑問を感じて、MacBook用のウィンドウズサポートソフトウェアの中身を確認したところ、なんとブルートゥースのドライバが入っていません。従来から未対応だったようで、今後の対応が期待されます。
1本指タップのクリック操作やドラッグ操作、2本指タップでの右クリック、2本指によるスクロールなどに対応しています。
サウンドの再生も問題ありません。パラレルスの場合は、基本的には問題ないのですが、たまにノイズが乗ることがあります。
ブートキャンプでもパラレルスでも、フェイスタイムカメラが利用できました。
MacBookでは、USB-CをUSB2.0とイーサネットに変換するアダプタで動作を確認しました。変換アダプタを介して、USBメモリ「WININSTALL」からMacを起動し、ウィンドウズ10をインストールしています。
最新ではないプリンタ(ここではキヤノンMG6200)であれば、ウィンドウズがドライバを持っているので、プリンタが自動認識されて使えるようになります。
MacBookエアのブートキャンプでは、ブルートゥースが利用できましたが、MacBookでは、ウィンドウズサポートソフトウェアにドライバが入っていないため、利用できませんでした。
Wi-Fiも問題なく動作し、AirMacエクスプレスにWi-Fi接続し、ネットワークを利用できました。パラレルスの場合はOS Xのネットワークを利用するので、設定も不要です。
【まとめ】仮想化ソフトでも十分実用的
パラレルスの仮想マシンでキャンディクラッシュサーガが正常動作しないのには驚きましたが、高度なグラフィックス性能を要求するのかもしれません。あの手のゲームはやり出すときりがなくなるので、動かないほうが幸せなこともあるでしょう。
いずれにせよ、ゲームが目的であれば、やはりブートキャンプを利用したほうが快適であるのは、ウィンドウズ10になっても変わりがないといえるでしょう。
ウィンドウズ10は、8ではなく7から進化したといわれ、8のスタート画面やモダンUIアプリの全画面表示が受け入れられず7を使い続けてきたユーザも、それほど違和感なく移行できるはずです。
もっとも、スタート画面と融合したスタートメニューが使いやすいかと聞かれれば、言葉を濁さざるをえませんが、8よりはいいと断言できます。いずれ、サードパーティから7以前のスタートメニューに戻すユーティリティも出てくるでしょう。
さて、パフォーマンス的には、メジャーアップグレードにもかかわらず、動作は軽快で、7と比較しても特に重くなったという印象はありません。必要のない過度なグラフィックス効果が廃止されて、見た目も落ち着いた雰囲気です。プレビュー版より若干派手になったのは少々残念ですが。
ベンチマーク結果からも、ブートキャンプと仮想マシンで大きな差は出ていません。メンテナンス性を考慮すると仮想化のほうが面倒が少なくておすすめです。
10はPC用としては“最後のウィンドウズ”とされ、今後、アップデートは無償で提供するとアナウンスされています。7も8もいずれはサポートが終了するので、はやめに10へ移行しておいたほうが安心ではないでしょうか。