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[ネットワーク&ワイヤレス]ネット動画の視聴も快適! ギガビット級LTEの速度

[ネットワーク&ワイヤレス]ネット動画の視聴も快適! ギガビット級LTEの速度

快適なネット接続

iPadにはWi-FiモデルとWi-Fi+セルラーモデルがあり、両者の使われ方は大きく異なる。特に外に持ち出して使うのであれば、どこでも高速に通信できるセルラーモデルが圧倒的に有利だ。

その最大通信速度については、前モデル(第2世代)のiPadプロがLTEアドバンスト(25バンド)対応で理論値で450Mbpsであったところ、新しいiPadプロでは「ギガビット級LTE」(29バンド)という若干曖昧な表現が用いられている。そのままの意味で受け取れば理論値で最大1Gbpsでの通信に対応しているということだ。しかし、実際のところはキャリアによって通信を高速化するための方式が異なるため、理論値にもばらつきがあるというのが実状である。

それでも従来よりは確実に高速化を果たしており、実現できれば外出先でも高解像度なネット動画などを読み込みを待たされることなく快適に視聴できる。

また、ワイヤレスについては802.11ac対応のWi-Fiとブルートゥース5.0を搭載。ワイヤレス運用が前提のiPadプロならではの仕様だ。

「ギガビット級LTE」とは?

たとえば、NTTドコモではiPhone XS向けのCA(キャリアアグリゲーション)を利用した通信速度の理論値を下り最大844Mpbs/上り最大75Mbpsと公表しており、iPad Proもこれに準じる通信速度を確保していると考えられる。

Bluetooth 5に対応

Bluetooth5.0で、通信範囲が最大で従来の10倍の100mに広がり、転送速度も約2倍に高速化。これにより対応ワイヤレスデバイスとの接続と安定性が大幅に高まる。

eSIM対応で海外旅行も快適に!

新しいiPad ProのWi-Fi+Cellularモデルでは、従来のApple SIMの機能を強化する形で「eSIM」をサポートしている。eSIM自体は最新のiPhoneシリーズですでにサポートしているが、iPad ProではDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)ではなく、スロットに装着されたSIMカードとeSIMは手動で切り替える設定となっている。国内にいる限りはApple SIMでもeSIMでも大きな違いはないが、いざ海外旅行や出張となると空港に到着してすぐに現地の主要キャリアと契約して比較的安価な価格で利用できるソフトウェアSIMのメリットは大きい。このことは日本に訪れる外国人観光客などにとっても同様なことが言えるだろう。しかし、現状では日本国内でeSIMに対応するキャリアは存在しない。真の国際化を目指すためにも早期のサービス提供を各社に期待したいところだ。

Cellularモデルで「設定」アプリの[モバイルデータ通信]を開くと、Apple SIMのみ対応の「au」「Softbank」が表示される。eSIMの契約もここで行う。

日本へのインバウンドでグローバルSIMを利用するならば「Gigsky」などを利用するのが一般的だろう。なお、[その他]を選ぶとQRコードでeSIM対応のキャリアと契約できる。