Macでクリエイティブな作業をするうえで、相棒となる「27インチの5Kモニタ」は非常に魅力的な選択肢です。筆頭候補はApple純正モニタ「Studio Display」ですが、「26万9800円〜」という価格の高さがネックになりがちです。そこでおすすめしたいのが、BenQのMac向け5Kモニタ「MA270S」。本記事では、その魅力を詳しく解説します。
画素密度でMacBookに匹敵する外部モニタ
そもそもMacBookシリーズのディスプレイは、非常に高解像度です。たとえば、14.2インチのLiquid Retina XDRディスプレイを備えたM5搭載MacBook Proの場合、ディスプレイ解像度は3024×1964ピクセル。画素密度で言えば254ppi(※ppi=対角線1インチ当たりに並ぶピクセル数)です。
一般的な27インチ・4K(3840×2160ピクセル)のモニタの画素密度は163ppi。MacBookの精細な表示に慣れた目には、テキストやUIの輪郭がやや物足りなく映る場面もあるでしょう。MacBookシリーズのディスプレイと同等の精細感を外付けモニタでも維持したいなら、200ppi超——つまり5K解像度のモニタが選択肢に入ってきます。
ただし、先述のとおり、Apple純正モニタ「Studio Display」(27インチ/5K/218ppi)はかなり高額。この金額をモニタのみに投資できる方は限られるはずです。
そこで“有力候補”として挙がってくるのが、BenQの「MA270S」(27インチ/5K/218ppi)です。同モニタは純正に迫る品質でありながらも、価格は19万9800円と、7万円も安価です。

MA270Sは“Macの透明感”を再現できる
画面の見え方を実際に確かめてみましょう。BenQのMA270Sは、独自のグレアパネル「Nano Gloss(ナノグロス)コーティング」を採用。色の鮮やかさや黒色の締まりについて、MacBookやStudio Displayと並べても違和感がありません。

また、表示色は10億7000万色で、色域はP3を99%カバー。MacBookシリーズの色温度やコントラスト、ガンマ(≒入出力の比率)を基準に調整した「M-bookモード」を選択することで、色味のキャリブレーションなしでも、色の見え方をMacシリーズと同期できます。ユーザ視点でうれしいポイントです。
なお、macOSのスケーリング(ディスプレイ設定画面から選択できる画面の拡大表示のバリエーション)にも完全対応しており、設定を変更しても表示テキストの輪郭が滲まない点も押さえておきましょう。
MA270Sは純正モニタ以上に自由度が高い
スタンドや接続性についても、MA270Sにメリットがあります。
MA270Sに同梱される標準スタンドは、(1)高さ調整、(2)チルト、(3)スイーベル、(4)ピボットにひと通り対応。100×100mmのVESAマウントも備えます。

一方のApple純正「Studio Display」は購入時に「傾きを調整できるスタンド」(+0円)、「傾きと高さを調整できるスタンド」(+7万円)、「VESAマウントアダプタ」(+0円)のいずれかを選ぶ仕様で、購入後の変更はできません。
接続性については、MA270Sには以下のポートが備わっています。なお、Thunderboltはデイジーチェーン(複数モニタを直列に接続する機能)にも対応しています。
●MA270Sが備える主な端子
- HDMI(v2.1)×2
- Thunderbolt 4(96W給電対応)×1
- Thunderbolt 4 出力×1
- USB Type-C(35W給電対応)×1
- USB Type-A 下り(USB 3.2 Gen 2、10Gbps)×2
- USB Type-C 下り(USB 3.2 Gen 2、10Gbps)×1

一方、Studio Displayが備えるポートは以下のとおりです。Thunderboltの世代はデータ転送速度の速い「5」に上がりますが、HDMIが使えないなど、ポート数が限定されています。なお、こちらもデイジーチェーンに対応しています。
●Studio Displayが備える主な端子
- Thunderbolt 5(96W給電対応)×1
- Thunderbolt 5 下り×1
- USB-C(10Gbps)×2
MA270Sはキーボードから手を離さずに輝度も変更できる
サードパーティ製モニタのデメリットとしては、キーボード操作で輝度や音量の調整が行えないことが挙げられます。一般的な製品では、ディスプレイに備わったボタンをカチカチと押しながら、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)として表示されたメニューを操作することになります。
しかし、MA270Sには「Display Pilot 2」というモニタ画面設定用の専用アプリが用意されており、このデメリットも解消されています。同アプリを使えば、まるで純正モニタのように、Mac純正キーボードの操作で輝度や音量の調整が行え、また、HDR・カラーモードの切り替えなどもアプリ上でストレスなく行えます。

【結論】MA270Sは誰にとっての「正解」か?
ここまで触れてきませんでしたが、Apple純正の「Studio Display」の付加価値としては、12MPセンターフレームカメラ、スタジオ品質の3マイクアレイ、フォースキャンセリングウーファ搭載の6スピーカシステムなどが挙げられます。
Webカメラやマイク、スピーカを持たないMac miniやMac Studioと組み合わせるならば、こうした仕様は心強いものです。

Photo●Apple
ただし、こうした装備をひと通り備えたMacBookシリーズでは、そのメリットを活かしづらいのも事実。となると、製品にAppleロゴがあることや金属筐体の高級感などのみがメリットということになります。
一方、BenQの「MA270S」のメリットは、MacBookシリーズの画面と同じ200ppi以上の画素密度で、深みのある黒や色味の再現性も担保した作業環境を構築しつつ、モニタにかけるコストを抑えられること。標準スタンドが高さ調整やチルト、ピボット等をサポートしているほか、ポートも充実しており、デスク周りの快適さや拡張性を重視する場合に適しています。

何より、同じ予算があったとしても両者の差額は約9万円。浮いた予算で他のMac周辺機器を充実させるのは、賢い選択かもしれません。
なお、BenQのモニタシリーズには、本記事で紹介した5Kの新モデルのほか、31.5インチの4Kモデル「MA320UG」「MA320UP」、27インチ4Kモデル「MA270UP」もラインアップしています。
31.5インチの大画面はマルチウィンドウ作業との相性が良く、「MA320UG」は120Hzのリフレッシュレートに対応するため、映像編集のプレビューや動きのあるコンテンツもなめらかに表示できます。画面サイズや予算のバランスを重視する場合は、こちらも合わせて検討してみてください。
※本記事はベンキュージャパンとのタイアップです。
Photo●黒田彰
著者プロフィール
井上晃
スマートフォン・タブレット・スマートウォッチなど、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌で、速報やレビュー、コラムなどを執筆している。新製品やサービスのレビュー、比較検証記事の執筆本数は年間100本以上。




