目次
- Wisee Cockpit Monitorで最大4枚の外部ディスプレイに拡張。私のMacでも使えるの?
- ディスプレイサイズは15.6インチ。マグネットでカチッと接続し、デスク周りの配線スッキリ!
- 「大人のブロック遊び」感覚で組み立てる。Macを含めて合計5台。圧巻のディスプレイ環境
- 専用ユーティリティで合体! 専用ユーティリティと「システム設定」でコントロール
- Wisee Cockpit Monitorは変幻自在。ただし、ディスプレイが認識されないトラブルも
- Wisee Cockpit Monitorの“特殊な環境”をどう楽しむか。そうだ、ゲームをしてみよう!
- 「ゲームモード」が正常な動作の妨げに。ピーキーなWisee Cockpit Monitorの仕様
- YouTubeで「32:9」や「Ultrawide」のコンテンツを再生! 視界いっぱいに広がる極上体験
- 動画視聴は最高! じゃあ映画はどう? Apple TVやAmazon Prime Videoで試してみる
- Wisee Cockpit Monitorは買いか? 正直なところ、メインディスプレイの置き換えとしては物足りない
- 辿り着いた解は、プラスオン。既存の外部ディスプレイと併用したら、最強の作業環境が誕生した!
- 1画面=1アプリがベストな運用。ディスプレイごとに役割を明確に分担させる
- マルチロールな働き手にとって、Wisee Cockpit Monitorは強力な武器になる
Macに最大4枚の外部ディスプレイを増設できる、驚きの製品が登場しました。その名は「Wisee Cockpit Monitor」。
マグネットで「合体・変形」する遊び心満点の仕様ですが、実用性はどうなのか。ゲームや動画視聴で直面した意外な「壁」と、それを乗り越えた先にある「1画面=1アプリ」の超快適ワークスタイルについて、徹底レビューします。
なお、「Wisee Cockpit Monitor」は蔦屋家電+で2026年1月7日(水)まで展示中です。レビューを読んで気になったら、ぜひ店舗に足を運んでみてください。
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Wisee Cockpit Monitorで最大4枚の外部ディスプレイに拡張。私のMacでも使えるの?
「面白いディスプレイが出たのですが、興味ありますか?」
Mac Fan編集部からのレビューのお誘いに、私は二つ返事で飛びつきました。個性あふれる製品、大好物です。
その製品とは、Wisee Cockpit Monitor。最大4枚のディスプレイを自由に連結できる製品で、横に長くつなげてパノラマにするもよし、1枚だけ90度回転させて縦表示にするもよし。まるでブロック玩具のような自由度の高さが特徴です。ただ、製品への興味と同時に、私の頭の中にはある「疑問」も浮かび上がりました。
「私のM1 Pro搭載のMacBook Proで、4枚もの外部ディスプレイを出力できるのだろうか?」
ご存じの方も多いと思いますが、Macが接続できる外部ディスプレイの台数は、搭載チップによる制限があります。私のM1 Pro搭載のMacBook Proは本来、最大でも3台までしか接続できないはずです。
ところが、製品仕様書には「2019年以降のIntel Mac、およびM1以降のAppleシリコン搭載モデルに対応」との記載が。一体どうやってハードウェアの制限を突破しているのでしょうか? 独自の技術があるらしいのですが、本当に問題なく動くのかは、実際に試してみるほかなさそうです。

ディスプレイサイズは15.6インチ。マグネットでカチッと接続し、デスク周りの配線スッキリ!
届いた箱から出てきたのは、15.6インチのフラットな外部ディスプレイ。豪華な4枚セットです(3枚セットでも販売されています)。
ディスプレイ同士の接続は、専用の「マグネットハブ」を使用します。ディスプレイを近づけるだけで、磁力で「カチッ」と連結される仕組みで、このハブが信号と電力をやりとりするため、ディスプレイ同士をつなぐケーブルは一切不要です。必要なのは、電源供給用のケーブルと、Macと接続するUSB-Cケーブルの計2本だけ。
配線のスパゲティ化から解放されるのは、デスク周りをスッキリとさせたい私にとって非常にありがたいポイントです。



「大人のブロック遊び」感覚で組み立てる。Macを含めて合計5台。圧巻のディスプレイ環境
さて、問題はこの4枚のディスプレイをどうレイアウトするか…。今回はまず、3枚の画面を横に並べ、その中央上にもう1枚を載せる配置にしてみました。漢字の部首の「なべぶた(亠)」のような形、と言えばイメージしやすいでしょうか。さながら「大人のブロック遊び」といった感じ。
組み上がったディスプレイにMacBook Proをつなぐと…。おお!4枚すべての画面が一瞬で認識されました。MacBook Proの内蔵を含めると、なんと5台のディスプレイ。圧巻の眺めです。


専用ユーティリティで合体! 専用ユーティリティと「システム設定」でコントロール
さらに面白いのが、専用ユーティリティによるディスプレイの制御です。4つの独立したディスプレイとして使うこともできますし、複数枚を合体させて「1枚の巨大ディスプレイ」として認識させることも可能です。


そこで私は、「なべぶた」の横棒にあたる下の3枚を結合設定にしてみました。左右いっぱいに伸びる水平線と、山の稜線。標準デスクトップを眺めているだけですがすがしい気持ちになります。

Wisee Cockpit Monitorは変幻自在。ただし、ディスプレイが認識されないトラブルも
ほかのパターンもいろいろ試してみました。理想の「コックピット」を目指して手を動かす時間は、時間を忘れて没頭してしまいます。
ただ、物理的には正しく接続しているのに、Mac側で認識されなかったり、画面が表示されなかったりするトラブルにも遭遇しました。設定周りをいじっていると、ユーティリティ上で90度回転させてから戻すと認識されるという謎のトラブルシュートを発見。
なお、今回レビューしているのは量産前の試作機です。製品版では、このあたりの課題が改善されている可能性があります。


Wisee Cockpit Monitorの“特殊な環境”をどう楽しむか。そうだ、ゲームをしてみよう!
無事に接続も完了し、次に考えるのは「この特殊な環境をどう楽しむか」です。特に、下段3枚を連結させた超・横長ディスプレイをどう活用するか。
このパノラマ視界を活かすなら、やはりゲーム。それもレースゲームとの相性は抜群だと考えました。製品名の「Cockpit(コックピット)」のとおり、ドライビングシートに座っているかのような没入感を味わえるのではないか…。
そんな期待を胸にゲームを起動してみましたが、待っていたのは予想外の結果でした。フレームレートが極端に低下して、カクカクとした動きに。これでは、アクション性の高いゲームに没頭するどころではありません。MacBook Proのパワー不足が原因か?と思い、ゲーム側のグラフィック設定を下げても、状況は一向に改善しません。
「ゲームモード」が正常な動作の妨げに。ピーキーなWisee Cockpit Monitorの仕様
「まさかゲームには活かせないのか」と諦めかけていたところ、突然macOSの「ゲームモード」が干渉している可能性に思い至りました。試しにゲームモードをオフにしてみると、今までの苦悩が嘘のように滑らかに動き出したのです。臨場感は満点、視界は良好、横長ディスプレイは最高です!
原因に気づけたから良かったものの、危うく「ゲームには使えない」と誤った烙印を押してしまうところでした。Macでこの製品を使ってゲームをする際、「ゲームモードはオフ」。これ、テストに出るくらい重要です。


YouTubeで「32:9」や「Ultrawide」のコンテンツを再生! 視界いっぱいに広がる極上体験
ゲームでのトラブルを乗り越え、次に試したのは「動画コンテンツ」です。せっかくのパノラマ画面。YouTubeで「32:9」や「Ultrawide」などのキーワードで検索し、横長の風景動画を再生してみました。
顔を少し画面に近づけて鑑賞すると、視界の端から端まで映像が広がります。まるで横長の窓の外にリアルな風景が広がっているかのような、不思議な感覚が味わえました。

動画視聴は最高! じゃあ映画はどう? Apple TVやAmazon Prime Videoで試してみる
「これなら、シネスコサイズの映画も大迫力で楽しめるのでは?」
そんな期待を胸に、意気揚々と映画コンテンツの再生を試みました。しかし、ここで技術的な壁が立ちはだかります。
「Apple TV」のオリジナル作品や、「Amazon Prime Video」などの有料配信サービスを再生しようとしたところ、画面が真っ暗になって映像が表示されません。どうやらこの製品は、著作権保護技術(DRM)でガードされたコンテンツの再生には対応していないようです。
「自分だけの映画館を作る」という淡い夢は、あっさりと打ち砕かれてしまいました。

Wisee Cockpit Monitorは買いか? 正直なところ、メインディスプレイの置き換えとしては物足りない
私は普段、MacBook Proに27インチのハイエンド4Kディスプレイをつないで作業しています。広大な作業領域と正確な色再現性、そして滑らかな描画。その環境に慣れきった目でこの製品を見ると、どうしても「足りない部分」が目につきます。
何枚もつなげられるのは面白いけれど、ディスプレイ1枚1枚は小さめ。画質は十分キレイとはいえ、プロ向けのハイエンド機と比べれば色域は狭い。それに、USB-Cケーブル1本で映像出力はできても、Macへの給電機能はありません。
「メインディスプレイとして置き換えるには、少し物足りないな…」
そんな厳しめの評価を下しかけましたが、発想を転換してみることにしました。
辿り着いた解は、プラスオン。既存の外部ディスプレイと併用したら、最強の作業環境が誕生した!
「今の環境と『比べる』からいけないんだ。今の環境に『組み合わせる』と考えてみたらどうだろう?」
私は普段使っている27インチディスプレイをデスクの中央に配置し、その下側のスペースに、本製品のパネル3枚を横一列に並べて設置してみました。
するとどうでしょう。まるでパズルのピースがピタリとハマったかのように、この製品の真の活用法が一気に鮮明になったのです。

1画面=1アプリがベストな運用。ディスプレイごとに役割を明確に分担させる
たどりついた最適解は、役割の明確な分担でした。
メインの27インチ4Kディスプレイには、「Adobe Photoshop」や「Adobe Illustrator」といった、広々とした画面が求められるクリエイティブツールをドーンと置く。そして手元の3枚のパネルには、クライアントからの指示が書かれたPDF、調べ物用のWebブラウザ、「Slack」などのコミュニケーションツール、Finderウインドウなどを割り振ります。
これが驚くほど快適でした。作業領域と情報領域を物理的に分けることで、「ウインドウを切り替える」という動作が激減します。視線を少し下に動かすだけで、必要な情報がすべてそこに表示されています。「1画面=1アプリ」という贅沢な使い方をすることで、迷いのない、非常にクリアなコックピット環境が完成しました。


マルチロールな働き手にとって、Wisee Cockpit Monitorは強力な武器になる
結局のところ、Wisee Cockpit Monitorはどのような人に最適なのでしょうか。検証を通じて私が導き出した答えは、「一度に多数のアプリを開き、多岐に渡る作業を並行して進める人」。ちょうど私のようなタイプの人間でした。
たとえば、Webブラウザで情報を集めつつChatGPTと対話してアイデアを練り上げるライターやプランナー。あるいは、クライアントからの修正指示や参考資料を常に視界に入れながら手を動かすデザイナー。バナー作成からプレスリリース執筆まで1人で回す広報担当者など。
こうした「1人で何役もこなす」マルチロールな働き手にとって、本製品は極めて強力な武器になり得ます。なにより、通常では実現不可能な「MacBook AirやMacBook Proで最大5画面」という環境を、ケーブル1本で実現できてしまう恩恵は計り知れません。
導入にあたってのアドバイスがあるとすれば、「メインディスプレイとの併用」を強く推奨します。といっても、必ずしも私のように大型の外部ディスプレイを用意する必要はありません。MacBook Proなどが搭載している「Liquid Retina XDRディスプレイ」は、それ自体が最高クラスの解像度と色域を持っています。このMacBookの画面を「メイン」として作業の中心に据え、本製品を「サブ」として周囲に展開して情報を流す。
この「メインとサブ」の関係性を意識して使いこなせば、Wisee Cockpit Monitorは、あなたのデスクワークを支える最高のパートナーになってくれるはずです。
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蔦屋家電+(プラス)
住所:東京都世田谷区玉川1-14-1 二子玉川ライズS.C. テラスマーケット 二子玉川 蔦屋家電 1階
営業時間:10:00~20:00
東京・二子玉川にある、世界中のユニークなプロダクトやサービスを発見・体験できる次世代型ショールーム。最新テクノロジーを駆使した家電をはじめ、優れた技術を生かして開発された家具、雑貨、食品などのほか最新サービスなどを体験できます。
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著者プロフィール
小平淳一
Apple製品を愛するフリーランスの編集者&ジャーナリスト。主な仕事に「Mac Fan」「Web Desinging」「集英社オンライン」「PC Watch」の執筆と編集、企業販促物のコピーライティングなど。ときどき絵描きも。Webの制作・運用も担う。








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