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ロボット掃除機「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」レビュー!  掃除・水拭きは当たり前。お手入れも“ほぼ不要”の究極の1台

著者: 関口大起

ロボット掃除機「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」レビュー!  掃除・水拭きは当たり前。お手入れも“ほぼ不要”の究極の1台

Eufyブランドが放つ最高峰のロボット掃除機

ロボット掃除機デビューしたのは2024年4月と、実は超絶ビギナーな私。『Mac Fan』2024年7月号にて、iRobotのエントリー向けモデル「Roomba Combo Essential robot」をレビューしたのが初体験です。

ただ、そのレビューを経て、ロボット掃除機なしでは生きられない体になってしまったのです。Roomba Combo Essential robotの検証機をアイロボットさんに返却してからというもの、毎晩行われる妻との掃除当番のなすりつけあい。このままではイカンということで、ロボット掃除機の購入に踏み切りました。

第一候補は、やはり4万円で購入できるRoomba Combo Essential robot。しかし、そんなタイミングで衝撃の情報が舞い込んできました。

究極の機能性と美しさを追求した Anker のロボット掃除機の最高峰モデル「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」を販売開始

入門モデルしか使ったことのない私が、最高峰モデルを使ったら一体どんな世界が見えるのか…。ということで、アンカー・ジャパンさんに製品をお借りすることにしました。

Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro

【発売】
アンカー・ジャパン
【価格】
19万9900円

公式サイト

ロボット掃除機に期待する“すべて”

「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は、メーカーが最高峰モデルと言い放つだけあり、ロボット掃除機に期待する機能がハイレベルで全部盛りのモデルです。

その「期待する機能」が何かというと、以下の3つ。

  • 掃除
  • 水拭き
  • メンテナンス

吸引力は8000Pa。フローリングでも、カーペットでも、しっかりゴミを吸引してくれます。カーペットを感知するとモップが自動で持ち上がり、水拭きが自動でオフになるのも気が利いていていいですね。

気が利いているといえばここも。ステーションに給電するケーブルは、外付けディスプレイなどでよく見られる上向きに挿入するタイプですが、アイコンで向きが示されていました。細かい気遣いに感謝。

初回の動作時に部屋をマッピングするのですが、以降もリアルタイムで部屋の形を認識しながら掃除するため、動きに無駄がないのも特徴です。

センサとカメラの性能が非常に高いので、見ている限り、障害物や壁にぶつかることもありませんでした。これ、結構重要なんです。ぶつかりながら壁や障害物を検知していると、ガツガツとうるさいですし、床に落ちていた小物を吸ってしまうこともあります(特にケーブルは絡まるので危険)。

そのせいで、入門モデルは真の意味で“掃除を丸投げ”しづらかったんですよね。ちょっと見張っていたり、経路をしっかり確保しないといけないので。

その点「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は、極めて滑らかに障害物(家具や床の上の物など)を避けつつ、ブラシを駆使して障害物にギリギリぶつからないところまで迫ってゴミをかき集めます。

障害物などを検知すると、アプリのマップ上にアイコンが表示されます。ここは玄関なので靴、ほかにもソファやケーブルなどが確認できました。

さらに、本体の高さが約9.6cmかつ、出っ張りのないフラットな形状なので、ソファやベッドの下などにも潜り込みます。

掃除に必要なのは“力”と“清潔さ”だった。床をピカピカにする水拭き性能

「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は、幅290mmのローラー型のモップを搭載しています。このモップに対して約1kgの圧力を加え、床を押しながら拭くことで、こびりついた汚れもしっかり拭き取るわけです。

頑固な汚れも、力を込めて拭き取ってくれます。

まだ幼い子どもがいる我が家。食べこぼしは日常です。しかし「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」があるおかげで、「また汚して!」とカリカリすることが少なくなりました。その分、子どもとの食事時間に向き合えるため、ちょっとした幸福感につながっています(この恩恵が思っていたより大きい)。

子ども用のプレイマットの上にもスッと登って掃除してくれます。

そして驚くべきは、“水拭き中にモップを洗浄”していること。掃除機本体に、浄水と汚水タンクをそれぞれ備え、掃除中でもモップを常に清潔に保ちます。

また、専用のフロアクリーナーが用意されています。クリーナーのボトルをステーションにセット。そうすると、本体がステーションでお休みしている間に、洗剤が自動投入される仕組みです。

クリーナーは、ステーションの給水タンクの裏にセットします。

クリーナーはボトルが1本が付属されますが、別売もしています。

掃除後の床はまさにピカピカ。朝、掃除が完了しているよう、専用アプリ「eufy Clean」で掃除スケジュールを組んでいるのですが、起床してリビングに行くと気持ちがいいんですよね。

eufy Clean

【開発】
Power Mobile Life LLC
【価格】
無料
アプリの[掃除予約]の画面で、スケジュール設定ができます。掃除だけ、掃除と水拭き、掃除エリアの指定など、カスタムも可能。

なんとなく、高校のバスケ部時代を思い出します。朝練前に体育館のフロアをピカピカにして、朝日が差し込んだときのあの感じ(わかってくれる人はきっといるはず)。

大きな課題「メンテナンスの手間」も大きく削減

ロボット掃除機に期待する機能として挙げた「メンテナンス」。ロボット掃除機を使っていない人には、あまりピンとこないかもしれませんね。

しかし、エントリー~ミドルクラスのモデルを使っている人にとって、ロボット掃除機のお世話が意外と面倒なのは共通認識でしょう。

掃除が終わったら吸引したゴミをゴミ箱へ。しかも、ポイッとゴミ捨てするだけではなく、付属の専用ブラシで細かいところをシャッシャと掃除しないと、細かいゴミカスは取れなかったり。

また、水拭き機能を備えるモデルの場合はモップの洗浄が必要です。掃除のたびに洗わないと不潔ですし、臭うんですよね。

その点、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」に死角はありません。まず、メーカーの発表によるとゴミ捨ては約2カ月不要。私は今のところ1カ月ほど使用していますが、当然まだまだ余裕があります。

ちなみに、吸引したゴミはステーションにセットしたダストバッグに溜め込まれる仕様です。バックは2つ付属しており、以降は別売で購入する必要があります。

ダストバッグは、給水タンクの下にあります。

それから、ステーション帰還後にモップを自動洗浄&除菌するのも素晴らしい。しかも、約55度の温風による自動乾燥もしてくれます。超清潔!

自動で行われるごみ収集やモップ洗浄の頻度は、アプリで変更可能です。

スタイリッシュなデザイン性と気が利くアプリ

ここまで、掃除機としての機能性を語ってきましたが、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」はデザイン面でも優れています。スクエア型の本体はシャープな雰囲気ですし、ステーションは縦に長く、ありがちな横にボテッとした形状ではないため、部屋に置いたときの圧迫感がありません。

高級感あるこんなお部屋にもなじむデザイン。

また、駆動音が極めて静か。「Roomba Combo Essential robot」のレビューでは、「就寝時に隣の部屋で掃除していてもほとんど気にならない」と書いたのですが、本機の場合はほとんど気になりませんでした。

それから、「気が利くぜ」と感心したのは、本体が発する音声のボリュームをアプリ上で調整できること。何度も比較に出してしまいますが、前述のRoombaは音声のボリュームを変更できず、「掃除を開始します!」とか「エラーです!」とか、大きな声を出すのでちょっぴり困っていたのです(元気なところは可愛くもありますが)。

私の場合、基本的に音声アナウンスは必要ないのでかなり絞り込んでいます。

約20万円も納得の性能とデザイン。問題はお財布が許すかどうか…

さて、ブランドは違えど、短い期間でエントリーモデルとハイエンドモデルの両端にあるロボット掃除機を体験した私。当初、狭い我が家に高い機能性は必要ないと断言していましたが、正直言って意見が変わりました。

ロボット掃除機の機能性は、部屋の大小への影響より、掃除のクオリティや生活の質に直結するものです。

生活にゆとりが出ます(妻との諍いも少なくなる)。

とはいえ、課題になるのがやはりその価格感。19万9900円の「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は、気に入ったからといってすぐに購入できる価格ではありません。

そうなると、以前有力候補なのは4万円で買えるRoomba Combo Essential robot。でも、5万円で買えるEufyブランドの「Eufy Clean X8 Pro」も気になるぞ…と思ってきたり。

我が家のロボット掃除機選びは、混迷を極めてきました。

製品貸与●アンカー・ジャパン

著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

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