Macの「計算機」は通知センター、Siri、スポットライトからも呼び出せる
Macでオンラインショッピングをしていると、複数のモール間で価格を比較したり、ポイント還元率や送料を計算して実質の最安値をはじき出します。
こうした足し算や割り算などちょっとした計算をする際に、ついつい手元にあるiPhoneのコントロールセンターから「計算機」アプリを呼び出しています。でも、よく考えればiPhoneよりも高性能な目の前にあるMacを使ったほうがいいのでは?
iPhoneの「計算機」を使ってしまうのには理由があります。まず、macOSの標準ソフトである「計算機」は、通常Launchpadなどから起動しなければならないから。もちろん、時間的には大したことはありませんが、ほかのソフトを開くと、Webブラウザのウインドウが隠れてしまう恐れがあるため、心理的なハードルが思いのほか高いのです。また、iPhoneのサイズとフォルムは電卓と良く似ているので馴染みやすいのも理由の1つでしょう。
macOSでもっとも標準的な計算機機能は、通知センターウィジェットです。ただし、呼び出すのにワンアクション必要となり、画面を占有するエリアも広いのが難点です。
とはいえ、Macのほうが実は利便性に優れている点もあります。たとえばMacでは標準の「計算機」以外で簡単な計算ができます。標準機能では、通知センター、Siri、スポットライトからも計算機能を呼び出せるほか、WebブラウザでGoogleの計算機機能を利用することも可能です(新しいタブを開かないといけないので、検討中のWebサイトが隠れてしまうという問題は残りますが)。
Google検索には四則演算などの簡単な計算をする機能があります。オンラインショッピングなどではタブで開いておくとちょっとした計算の比較が楽に行えます。
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Macを「計算機」を一番スマートに使う方法は?
さて、これらの計算機能を比較検討してみたところ、意外なことにスポットライトの使い勝手が良好ということがわかりました。というのも、グローバルショートカットですぐ呼び出せて、画面上にオーバーレイ表示可能でWebブラウザのウインドウを隠すことがないからです。
[Hey, Siriを聞き取る]を有効にしてある場合、声で計算式を読み上げることで簡単に計算できます。操作手順は少ないのですがレスポンスの遅さがやや気になります。
さらに、スポットライトウインドウ自体もドラッグ&ドロップで好きな場所に移動できるのもポイントです。用途によって最適な方法は異なりますが、これらの「計算機」機能をうまく使い分けてみましょう。
Spotlight検索をショートカットで呼び出すとすぐに計算ができます。背景を隠すこともないので計算機としての使い勝手は悪くありません。
「計算機」ソフトはLaunchpadなどから呼び出すのがちょっと手間ですが、テンキーと配列が共通のため使い勝手はまずまずです。Touch Bar搭載モデルでは四則演算キーなどが表示され意外と便利です。
※本記事は『Mac Fan』2020年8月号に掲載されたものです。
著者プロフィール
栗原亮
1975年東京都日野市生まれ、日本大学大学院文学研究科修士課程修了(哲学)。 出版社勤務を経て、2002年よりフリーランスの編集者兼ライターとして活動を開始。 主にApple社のMac、iPhone、iPadに関する記事を各メディアで執筆。 本誌『Mac Fan』でも「MacBook裏メニュー」「Macの媚薬」などを連載中。