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欧州主要都市のモビリティ事情・後編

著者: 四角大輔

欧州主要都市のモビリティ事情・後編

引き続き、ぼくが訪れたモビリティ性トップの欧州各都市について。

まず、オーガニック先進都市でもあるベルリン。「CALL A BIKE」は、コンクリート製のソリッドな無人ステーション(駐輪場)がクールでかっこいい。

スマホに専用アプリをダウンロードすることで簡単に使用することができ、  自転車はドイツらしく頑強な構造で、とても重かった。体力のない男性や、小柄な女性には厳しいかもしれない。自転車に乗り慣れたぼくでさえ、わずかな坂でも、登るときは息が上がった。

返却用の駐輪場は、駅前やメジャーな観光地には必ずあるが、他の自転車先進都市に比べると数が少なく、とても苦労した記憶がある。だが、「コアエリア」と呼ばれる指定区域内に「返却済み」設定でロックして置けば大丈夫ということがあとでわかった。これは便利である。

ちなみに、地下鉄に関してもここはモビリティが高い。東京の大半の地下鉄が、入口から列車に乗り込むまでの距離があるうえに、改札口で歩行者の速度が下がることもあり、到達まで早くても2~3分、長いと10分近くかかることが多い。

それに対して、ベルリンはもちろんドイツ各主要都市では、「改札」というものが基本的に存在せず、地下浅いところにあるため、街歩きから電車への乗り込みがスムーズで快適だ。陸上を歩いていて、地下鉄入口から階段を少し下がったらすぐ列車のホームがあり、素早く乗り込めてしまう、というイメージだ。

改札がないためチケットなしでも列車に乗れてしまうが、車内で頻繁に監視官が抜き打ちチェックをするらしく、見つかったら問答無用で高額の罰金を支払わされるので、ご注意を。

市が進める「サイクルスーパーハイウェイ」計画によって、自転車先進都市となったロンドンの、赤いポップなロゴマークが象徴的な公共自転車「Santander Cycles」も非常にいい。駐輪場の数は豊富で、そこでクレジットカード入力して発行される暗証番号を、自転車に入力すれば使える。これはほかでも採用されている、もっともオーソドックな方式だ。アプリを使えば、駐輪場の場所や空き状況までわかる点は、他の都市でも続々と採用されている便利機能である。

欧州人気?1都市とも言えるだろうバルセロナにも、「Bicing」という公共自転車はあるが、残念ながら旅人は使えない。ただし、民間のレンタル自転車が多数あり、ぼくはいつもそちらを利用する。だが、複数店舗を擁する一部の大手業者でない限り、借りるのも返すのも同じ場所という縛りが発生することをお忘れなく。そう考えると、返却場所に制約がない公共バイクは素晴らしいのだ。

最後は公共自転車の基本ハックスについて。自転車を決める前に必ず、パンクとブレーキ故障、電動自転車の場合はバッテリ残の有無を確認すべし。他のいくつかの街では、自転車を乗る際に、日本の免許証が必要なときがあるので、旅には必携であることをお忘れなく。

「CALL A BIKE」ステーションはベルリンの壁跡の前にもある。(Photo:YOSUMI's iPhone)

Daisuke Yosumi

レコード会社プロデューサーとして7度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖へ2010年に移住。現地で半自給自足の?森の生活?を営みながら、数ヶ月は世界中で?移動生活?を送る。エコ雑誌や登山雑誌などの連載、Instagram、著書、オウンドメディア〈4dsk.co〉をとおして、独自のライフスタイルシフト論を発信。大自然への冒険とアーティスト育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「Lifestyle Design Camp」学長、大学非常勤講師など複数の顔を持つ。『バックパッキング登山入門~自由に山を旅する61の流儀』と『バックパッキング登山紀行~歩いてしか行けない世界へ』が2冊同時発売中!