※本記事は『Mac Fan』2024年5,6月合併号に掲載されたものです。
ステージマネージャは上手く使えば役立つ機能!
macOSVenturaから搭載されている「ステージマネージャ」は、デスクトップ上のソフトやFinderのウインドウを整理してくれる機能です。コントロールセンターから「ステージマネージャ」のボタンをクリックして有効にすると、画面中央にはその時点で使用中のウインドウだけが表示され、そのほかの起動中のソフトはデスクトップ左側にサムネイルでまとめられます。
MacBookシリーズのようにディスプレイスペースが限られると、デスクトップにウインドウが散在しがち。そのため、このように自動的にデスクトップを整理してくれるステージマネージャは、集中力を保つうえで非常に役立つ機能です。しかし、筆者のように一度使ってみたものの、その後に利用しなくなった人も多いのではないでしょうか。
その理由を考えてみたところ、筆者の場合はデスクトップ左側のサムネイルが原因だとわかりました。特定の作業を集中して行ったあと別の作業を行うためにサムネイルをクリックしようとしても、どのような作業をしていたかを覚えていないため、ウインドウを探すのに時間がかかったり、間違って異なるソフトのウインドウを開いてしまったりするのです。
もちろん、これは機能の問題ではなく、筆者のワーキングメモリが不足しているからなのですが、このようなちょっとした思考の中断が積み重なったことで、本来便利なはずのステージマネージャを使わなくなってしまったのです。
ステージマネージャ専用アプリ「Stage Label」。サムネにラベルを貼ってすぐにアクセス!
そこで解決方法を模索してみたところ、「Stage Label」というソフトを見つけました。ステージマネージャのサムネイルには通常アイコンしか表示されませんが、このソフトを使えば、なんとサムネイルに任意のラベルを貼ることができるのです。
たとえば、Pagesで原稿を書いていて別のソフトに切り替える際には「原稿下書き」、サファリとメモで調べ物をしていていたら「調べ物」のように作業内容をラベル名に記入しておきます。すると、ソフトを切り替える際にサムネイル上のラベル名を見るだけで、直前の作業をすぐに思い出すことができます。ラベルを貼るだけのシンプルなソフトですが、ぜひ使ってみてください。
著者プロフィール
栗原亮
1975年東京都日野市生まれ、日本大学大学院文学研究科修士課程修了(哲学)。 出版社勤務を経て、2002年よりフリーランスの編集者兼ライターとして活動を開始。 主にApple社のMac、iPhone、iPadに関する記事を各メディアで執筆。 本誌『Mac Fan』でも「MacBook裏メニュー」「Macの媚薬」などを連載中。